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2024.04.02
趣のある武家風のお屋敷で、提灯の塗り絵体験が楽しめる、愛知・犬山の「提灯工房&カフェ みな蔵」
国宝犬山城の城下町は歴史的な建物が並ぶ町並みに、ご当地グルメのお店なども増えている人気の観光スポット。「提灯工房&カフェ みな蔵」は城下町に残る武家風のお屋敷で、提灯の塗り絵体験ができる貴重なお店です。風情のある空間でくつろぎながら、ゆったりと楽しむ創作のひととき。タイムスリップしたような気分にも浸りながら、時間を忘れて没頭する時間を楽しんでみませんか。
国の登録有形文化財になっている邸宅で
路地にたたずむ風格ある建物
愛知県北西部にあり、名古屋市中心部から電車や車なら1時間以内でアクセスできる犬山市。現存する日本最古の木造天守を見学しようと国宝犬山城を訪れる観光客が多く、城下町も散策する人でにぎわっています。城下町のメインストリートの先、少し離れた場所にあるのが、旧堀部家住宅(木之下城伝承館・堀部邸)。明治時代初期に建てられた屋敷は国の登録有形文化財に指定されていて、主屋(しゅおく)や広い中庭、土蔵などが残る敷地内を無料で見学することができます。
ノスタルジックなムードが漂う電話室や、玄関や台所の吹き抜けなど、見どころが多い
旧堀部家住宅の主屋などは江戸天保年間の建造物として残る他家と同じ建築様式で、住宅史の観点からも貴重な建物。堀部家は犬山城主である成瀬家に代々仕えた武士だったことから、明治期の建築ですが武家ならではの意匠も随所に。養蚕業を営んでいたため、主屋の2階には養蚕に使われていた空間があるなど、商家としての面影も残っています。 こちらの主屋の一角にある「提灯工房&カフェ みな蔵」では、提灯職人でもある店主の鈴木美奈子さんが犬山祭などにも使われる提灯を制作する傍ら、同じ素材で作られた提灯の塗り絵体験も行っています。体験は屋敷内のお座敷で。落ち着いた空間で静かに集中できる環境も人気を集めています。
好みの図柄を選んで思い思いに色付けを
絵柄の好みはもちろん、どこに色を塗るかもイメージしながら選んでみて
色を付ける提灯はあらかじめ下絵が描かれているので、絵を描くのは苦手という人でも気軽に体験できます。無地の提灯もあるので、オリジナルで描きたい人は挑戦してみてくださいね。鳥獣戯画や動物、幾何学的なモンドリアン柄など、さまざまな図柄があり、犬山城や鵜飼など犬山にゆかりのある柄も多いので、犬山旅の記念にもぴったりです。 水彩絵の具や筆、水入れなどが用意された席に着いたら、後は思い思いに色付けしていきます。どこにどんな色をつけるかは自分次第。筆や絵の具の使い方、塗り方のコツなどは鈴木さんにアドバイスしてもらえるので安心ですよ。
絵の具を混ぜたり薄めたりして目指す色を作るのも楽しい
筆に水を含ませすぎるとにじんでしまうので、水分量に気を付けながら塗っていく
完成したら提灯が似合う場所で記念撮影♪
湿っている部分をドライヤーでしっかり乾かして
色付けが終わったら絵の具をドライヤーで乾燥させて、仕上げに提灯の上下の口輪をマスキングテープで飾りましょう。提灯の色合いとなじませようか、アクセントになる個性的な色にしようかと色柄選びに迷うのも楽しい工程です。できあがった提灯は雰囲気のよい場所で記念撮影を。持ち帰りには別売りのクリアケース(500円)を使うと便利です。ケースにはLEDライトや持ち手棒もついてくるので、自宅で灯りをつけて楽しんでみるのもいいですね。
口輪を飾るマスキングテープは50種類以上も用意されている
日差しがきれいな縁側で記念撮影。風情ある日本家屋に提灯がよく似合う
体験の後も見学やコーヒーを楽しんで
中庭に面した展示コーナーには、犬山焼や日本モンキーセンター所蔵の民俗資料も(左上)。中庭もあって開放的な空間(左下)。サイフォンで淹れる香りのよいコーヒー
カフェとしても営業している「みな蔵」。炭火焼の豆を使ってサイフォンで淹れるコーヒーや、アールグレイの紅茶などを味わいながら、縁側や中庭でひと休みはいかがでしょう。邸内には見学したい場所もたくさんあるので、体験の後ものんびりと過ごしていってくださいね。
<提灯塗り絵体験>
【開催日】前日までに公式サイトより要予約。当日は電話で問い合わせを
【開催時間】12時~、14時~、16時~
【所要時間】約60分
【料金】1個2750円。クリアケース(LEDライト、持ち手棒付き)500円
提灯工房&カフェ みな蔵
チョウチンコウボウアンドカフェミナゾウ
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豊野 貴子 写真:山本 章貴
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