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2024.05.27
おいしい日本茶やかき氷の世界へようこそ、愛知・瀬戸の「日本茶専門店 茶のいろは」
やきものの街、愛知県瀬戸市にある「日本茶専門店 茶のいろは」。日本茶インストラクターの資格を持つ店主が全国からセレクトしたおいしい日本茶と、通年販売するかき氷が人気を集めています。日本茶のおいしさを伝えて、日常でも親しんでもらうきっかけになればとの思いを込めた専門店。期間限定も多く、素材の組み合わせにも趣向を凝らしたかき氷は、見た目にもひかれる逸品ぞろい。瀬戸の街を訪れて、おいしいお茶やかき氷に満たされるひとときを楽しみませんか。
初心者こそ歓迎!の日本茶専門店
真っ白でさわやかな印象の外観
陶磁器産地として1000年以上の歴史を持つ、愛知県瀬戸市。今も多くの窯元や工房が集まる瀬戸の街へは、名古屋市中心部から電車で30分ほどです。「日本茶専門店 茶のいろは」があるのは、瀬戸市内の住宅街の一角。日本茶インストラクターの鎌田さんが、2014年にお店を開きました。オープンから今年で10年。全国から選りすぐりの日本茶とお茶を使ったスイーツ、趣向を凝らしたかき氷で人気を集めています。
カウンターとテーブル2卓の店内も、白が基調でシンプル
実家は日本茶を扱うお茶屋さん、祖父母はお茶を栽培する農家で、幼少期からお茶に親しんできた鎌田さん。お店でお茶を飲むことでお茶に興味を持ってもらい、自分でも淹れて楽しんでもらえるようになれば、という思いから、日本茶カフェを開くことに。日本茶ビギナーの方も入りやすいようにと”いろはにほへと…”の始まりである”いろは”を店名につけました。 陶芸を学んだ経験もある鎌田さん。陶器とお茶の文化の深い結びつきも大切にしていて、瀬戸の器や作家さんに依頼したオリジナルの器を積極的に用いています。
全国から選りすぐりのお茶が味わえる
その時期おすすめのお茶を味わえる、「全国の銘茶」500円。甘さとしょっぱさをバランスよく盛り合わせた、お茶によく合うおつまみ付き
“いろは”という店名には、”いろいろな葉”というもう一つの意味も。愛知近郊のお茶だけでなく、鎌田さんが吟味した全国のお茶を取りそろえています。取材時はちょうど新茶が出そろったタイミングで、福岡・八女、佐賀・嬉野、鹿児島・知覧のほか、三重・四日市や静岡など全国各地のお茶どころの新茶がそろっていました。
お茶の豊かな香りや色も楽しんで
イートインのお茶は、かりがね茶、ほうじ茶、かぶせ茶、玄米茶、深蒸し茶、和紅茶など専門店ならではの充実したラインナップ。どれにしようか迷ったら、そのときの気分や好みを伝えて相談してみてもいいですね。 日本茶のセットでは、一煎目はガラスポットに注がれた状態で提供されます。二煎目以降は急須にお湯を注ぎ、自分で淹れて楽しみましょう。淹れ方のコツが書かれた案内が添えられるので、おいしく淹れられるかはご心配なく。参考にしながら自分好みで味わってみてくださいね。
瀬戸の日本茶専門店ならではのかき氷が人気
仕上げにも抹茶をたっぷりかける、瀬戸おりべ950円。抹茶とミルク、白玉、あずきがバランスよく調和した一品
日本茶とともに人気を集めるのが、通年提供されているかき氷です。当初は夏のみの販売でしたが、「冬にも食べたい」という声に応えて、通年販売することに。現在は期間限定の季節メニューも多いなか、定番で不動の一番人気を誇るのが抹茶のかき氷、「瀬戸おりべ」です。 「他の抹茶かき氷とは違う!」と評判の瀬戸おりべ。別格のおいしさは、いくつものこだわりによって叶えられています。愛知県西尾産の新鮮で高品質な碾茶(抹茶の原料)を実家のお茶屋さんで挽き、ふんだんに使用。クセが少なく純粋な三重県津市美里町の氷を、温度や削り方にもこだわってふわふわの食感に。北海道十勝産の小豆は農家さんから直送で、てんさい糖を使って店内で炊いています。器はその名の通り、瀬戸焼を代表する器の一つ、瀬戸織部。大きさや形、デザインを相談して瀬戸の窯元で作られるオリジナルです。濃いけれどすっきりとして、口いっぱいに抹茶の風味が広がるかき氷を瀬戸の焼き物で。まさに、瀬戸の日本茶専門店で味わってほしい一品です。
丸く整えられた氷や、たっぷりのレアチーズ、カラフルなフルーツもかわいい、レアチーズレモン1300円。5月末頃までの限定メニュー
「常に新作を考えている」という研究熱心な鎌田さんによって、バラエティー豊かな味が生み出されるかき氷。旬の果物を使ったり、季節のイベントに合わせたりする限定メニューと定番で7~8種類ほどがそろいます。シロップとトッピングの組み合わせにも工夫が凝らされていて、たとえばレアチーズレモンでは、レアチーズソースのベースにレモンシロップを合わせ、いちごとパイナップル、キウイをトッピング。クリーミーなチーズとさっぱりしたシロップ、フルーツの甘みと酸味がアクセントになるハーモニーが新鮮です。 6月にはとうもろこし、秋にはお隣の尾張旭市で採れる黒いちじくを使ったかき氷も登場するそう。季節ごとの珍しい味をおめあてに訪れるという楽しみもありますよ。
種類豊富なお茶やお茶菓子も販売
産地や種類、サイズやパッケージなどもさまざまな茶葉がそろう
イートインではなく、茶葉だけを買い求めに訪れる人も。全国の農家さんから直接買い入れている茶葉や、お店で焙じた香りのよいほうじ茶、オリジナルの包装が目を引くかりがね茶や伊勢茶、ちょっとした贈り物に便利なメッセージ付きのティーバッグなどが、ずらりと並んでいます。さまざまなお茶との出合いや発見も楽しんでくださいね。 豊富なラインナップや趣向を凝らしたメニューで、日本茶やかき氷の魅力にみせられる「日本茶専門店 茶のいろは」。さまざまな味との出合いを通して、これまで知らなかったお茶やかき氷の世界を広げてみてはいかがでしょう。
日本茶専門店 茶のいろは
ニホンチャセンモンテンチャノイロハ
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文:豊野 貴子、撮影:山本 章貴
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