暑さを避けて清涼感ある水辺のある場所へ

もうすぐ、うだるような暑い夏がやってきます。長い休みをとってどこかで癒やしを求めたいと思うものの、ためらってしまう方も多いのではないでしょうか。暑さのせいで、旅をためらうのではなく、まずは目から耳から少し涼しい気分を感じることができる水辺の場所や、名水といわれる水が湧き出る場所への旅をご紹介しています。 避暑地といわれ水辺のある高原の場所、湖上クルーズやいつまでも眺めていたくなる雄大な水辺の風景を眺められる場所、水辺の上に建つ世界遺産のある島など、水辺の美しい風景に癒されるほか、おいしい水から生まれるグルメがある場所など、豊かな水の恩恵を受けられる場所にも注目しましょう。

宮島では海上に建つ嚴島神社に参拝を。 より鮮やかに彩られた大鳥居の朱色が瀬戸内海に映え、優美なたたずまいで訪れる人を迎えます

高原のさわやかな風に包まれて、避暑地・軽井沢へ

軽井沢タリアセン内の塩沢湖ほとりにある睡鳩荘。建物は、W. M.ヴォーリズの設計によるもので、登録有形文化財

標高1000ｍの高原に位置する長野県軽井沢町。夏でも冷涼な気候で、避暑地として多くの人が訪れる観光地。かつて外国人の別荘として建てられた別荘などが移築されている南軽井沢の塩沢湖の周辺はまるで海外のような雰囲気。歴史的建物に思いを馳せながら、塩沢湖畔を一 周するだけで、水辺の別荘地で過ごすような気分になれますよ。 軽井沢は水辺や森など自然が身近にあるすてきな施設やお店が多く、さらにクオリティも高いところばかり。長年、目の肥えた別荘の人々に愛されてきた町だからこその、高原リゾートライフを過ごしてみましょう。

（左下）約1500冊の蔵書がある「ムーゼの森」にある絵本図書館　（右上）「NAGAKURAYA」の焼き菓子が並ぶショーケース

湖国ならではの雄大な自然を満喫できる滋賀へ

（左上）パノラミックの窓から雄大なびわ湖と青空が広がるカフェ（右下）びわこ箱館山「びわ湖のみえる丘」にある琵琶湖に育つ葦と長浜のガラスを使った風鈴のよし小道

日本一の大きさを誇る琵琶湖。湖を進む船は、やがて水平線の下に隠れ見えなくなることから、その広さは海にたとえられることもあるほど。湖畔から眺める琵琶湖はもちろん、湖上クルーズや湖岸ドライブ、そして山頂から見下ろす湖も魅力的。また、対岸まで見渡せる眺めのいいカフェで、広い風景を前にのんびりと時を過ごすのも素敵です。 自然豊かな湖西には、湖中に鳥居が浮かぶ白鬚神社、近江八景のひとつでもある浮御堂が点在。湖北では、宿場町の風情ある町並みが残る長浜エリアもありますよ。この夏は、琵琶湖周辺をめぐりながら、琵琶湖のビワコブルーに癒やされて。

水ヶ浜ビーチの高台に建つ「シャーレ水ヶ浜」

夏旅にひと休みしたい、ぷるるんと揺らぐ「きらめく透明おやつ」

1885（明治18）年創業、老舗和菓子店の月替わり「琥珀流し」。8月のフレーバーは「冷やしあめ」

宝石のように輝く和の透明おやつは、 夏旅の憧れ。京都、金沢、岐阜、名古屋、東京の甘味や老舗和菓子店をご紹介。 三方を山に囲まれた盆地の京都では、夏は蒸し暑いことで知られています。人びとは夏になると、畳の上に網代を敷いたり、障子を簾戸に変えたり、打ち水をしたりすることで風を通し、涼やかに過ごす工夫を重ねます。京菓子においても、海藻を原料とした寒天、葛やわらびの根など、海や大地の恵みを享受した透きとおる甘味を生み出し、涼感を演出しているのだそう。ガラスの器にのせた京菓子は、目にも涼やか。緑輝く庭の景色と溶け合って、いつまでも眺めていたくなる風情です。

京都のかき氷界をリードする老舗和菓子と端正なビジュアルが魅力の東京のかき氷もご紹介

＊＊＊ 避暑地・軽井沢、滋賀・琵琶湖周辺のほかに、広島・宮島では水辺の近くにある歴史的建造物に思いを馳せ、水辺の風景をたのしむ旅を。山形・鶴岡、信州・安曇野、熊本・南阿蘇、静岡・三島では、どこまでもクリアな湧き水で涼み、名水から生まれる地産グルメを噛みしめましょう。 今年の夏は「水」をテーマにした旅でいっときひんやり清涼感を感じる旅へ。

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