レトロな擬洋風建築の「茨城県立歴史館」で水戸の歴史に浸りましょう
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レトロな擬洋風建築の「茨城県立歴史館」で水戸の歴史に浸りましょう

県庁所在地の茨城県水戸市にある「茨城県立歴史館」は、茨城県や水戸の歴史をたどることができるミュージアムです。「歴史館本館」併設の池に臨むカフェで、「サザコーヒー」の「徳川将軍珈琲」や地元ケーキ店の人気ケーキをいただきながらひと息つくのもいいですよ。 広い敷地には移築された「旧水海道小学校本館」や「旧茂木家住宅」があり、ゆっくり散策するのもおすすめ。とくに西洋と和の建築技術が融合した擬洋風建築の「旧水海道小学校本館」は見逃せません。近くにある「偕楽園」とあわせて、春の水戸へ旅してみませんか。

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いちょう並木でも知られる自然豊かな「茨城県立歴史館」へ

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美しいいちょう並木がある「茨城県立歴史館」

水戸市の梅の名所「偕楽園」から徒歩5分の場所にある「茨城県立歴史館」は、2024年に開館50周年を迎えた茨城県の施設です。茨城県立水戸農業高等学校跡地に建てられた歴史館の敷地には「歴史館本館」をはじめ、移築された「旧水海道小学校本館」や「旧茂木家住宅」、復元した「旧水戸農業高等学校本館」、いちょう並木などが点在しています。

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擬洋風建築で建てられた優雅な旧小学校に心ときめく

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和と洋のデザインが混交された小学校。玄関の均整のとれた円柱も見事

広い庭園内にある擬洋風建築の「旧水海道小学校本館」は、1881(明治14)年に建築され、1921(大正10)年まで使われていた、美しいたたずまいの小学校です。全国でも数少ない明治初期の洋風校舎のため、文化財保護のために水海道(常総市)から移築され、この地で建築当時の姿に復元されました。

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美しい鼓楼。現在は2階に立ち入ることはできない

設計・建築したのは水海道の宮大工。屋根は瓦葺きで、和と洋がミックスされた建物です。西洋の文化が入ってきて、水海道の子どもたちも西洋風のおしゃれな校舎で学べるようにしてあげたいと、町の人々が寄付を集めたといいます。それに応えた棟梁の宮大工が、横浜の西洋風の建物などを参考にしながら建てたそう。大きく突出した玄関ポーチが特徴的です。

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当時の日本ではステンドグラスは作られていなかったそう

屋根にある美しい八角形の鼓楼は見どころのひとつ。天井に太鼓を吊るし、チャイム代わりに太鼓を鳴らしていたといいます。館内には明治時代のゆがんで見える窓ガラスや、海外から輸入したという貴重なステンドグラスも。梁には雲形の和風の彫刻もみられ、宮大工ならではの技も光ります。

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玄関を入ってすぐの梁の彫刻に注目を

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どこか懐かしい雰囲気のレトロな教室

館内には明治時代の教室を再現した展示室もあります。昭和20年代から平成20年代までの懐かしい給食のレプリカも展示されていますよ。給食ひとつにも学校の歴史を感じます。 保存のため普段は見ることができませんが、奥の部屋には江戸時代末期の1865(慶応元)年に製造されたスタインウェイ&サンズ社のグランドピアノも所蔵しています。1932(昭和7)年に水海道小学校が購入したもので、同校の音楽教育に生かされたそう。その後、歴史館に寄贈され、年に数回のピアノコンサートも開かれています。

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給食の変遷を見るのも楽しい

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茨城県の歴史がわかる「歴史館本館」をじっくり見学

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(左上)右側が「茨城県立歴史館」、左側の建物が「講堂」(右上)船塚古墳復元模型も並ぶ (右下)明治・大正、昭和時代の「昔のくらし」を展示 (左下)「大日本史」も見られる

メインの建物は「歴史館本館」です。本館2階の常設展示室では、古代から近現代までの茨城県に関する歴史を展示しています。古代エリアには古墳の石室の模型や、はにわなどの復元模型、小さな馬の飾りが複数ついた貴重な国重要文化財の金銅馬形飾付透彫冠(復元)があり、模型やレプリカ、パネルなどでわかりやすく展示されています。近世エリアでは、水戸藩第2代藩主、徳川光圀が編纂した「大日本史」の実物展示にも注目を。 1階では茨城ゆかりの人物をとりあげるなど、さまざまテーマで企画展や特別展を開催しています。1~2か月ごとに企画内容が変わるので、HPをチェックしてみましょう。一橋徳川家から寄贈された品々を展示する「一橋徳川家記念室」も併設されていますよ。

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歴史館のカフェでおいしいコーヒーとケーキを♪

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「フルーツのロンド」550円と「徳川将軍アイスコーヒー」450円。一緒に注文すると50円引き

常設展や企画展・特別展を楽しんだ後は、館内1階にあるカフェ「ヒストリア」でひと息。全面ガラス張りの見晴らしのいいカフェです。目の前の大きな窓からは池や木々を眺めることができ、開放的でゆっくり過ごせる雰囲気。池沿いには桜の木もあり、桜の咲くころにはお花見もできますよ。 カフェでは、ひたちなか市に本店がある人気の自家焙煎珈琲専門店「サザコーヒー」のコーヒーが楽しめます。15代将軍・徳川慶喜が欧米の公使たちをフランス料理でもてなした際に出したコーヒーを再現したという「徳川将軍珈琲」が味わえますよ。インドネシア産深煎りとエチオピアモカをブレンドしたコーヒーで、濃厚で甘みのある一杯です。

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池が眺められるように椅子とテーブルが配置されている

水曜から日曜には、「茨城県立歴史館」のそばにある人気のパンとケーキの店「フレッシュグリーン」から取り寄せたケーキやランチセットも、コーヒーと一緒に味わえます。 「フルーツのロンド」は「フレッシュグリーン」定番のオリジナルケーキ。いちごや洋梨などフルーツが何層にもたっぷりサンドされて、酸味と甘みのバランスが抜群。スポンジもやわらかで、くちどけなめらかなおいしいケーキです。ランチに付くミニロールケーキもしっとりですよ。季節により、いちごのショートケーキやモンブランなども味わえます。

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ドリンク付きの「ランチセット」1000円。この日のハンバーガーはフィレオフィッシュ

「ランチセット」は好きなパン、ミニサラダ、ミニデザート、コーヒーや紅茶などドリンクが付きます。「フレッシュグリーン」が作るパンは週替わりで、ハンバーガーやサンドイッチ、味噌カツサンドなどのボリュームのあるパンから選べますよ。ハンバーガーのバンズのおいしさもパン屋さんならではです。

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歴史館の広い庭をのんびり散策

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江戸時代中期ごろに建てられたとみられる「旧茂木家住宅」

庭のいちょう並木の前には非公開の復元された「旧水戸農業高等学校本館」があり、さらに奥に進むと、現在の潮来市から移築された県指定の文化財「旧茂木家住宅」があります。18世紀後半に建てられたといわれる直屋(すごや)型の農家で、茅葺き屋根が印象的。土間に比べて、中央の板張りの広間の面積が広いことが特徴だそう。時間があればこちらまで散歩して、庭を一周してみてはいかが。

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写真中央が広間の部分

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水戸を旅した際には、「偕楽園」とともに「茨城県立歴史館」を訪れて、水戸や茨城の歴史にふれてみては。自然豊かな庭を歩くだけでも楽しめますよ。

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茨城県立歴史館

イバラキケンリツレキシカン

clock-icon9:30~16:30(カフェは~16:00)、庭園は6:00~19:00(10月~2月19日は7:00~18:00)、歴史館本館入館料180円(企画展開催期間390円、特別展開催期間690円)
pin-icon月曜(祝日の場合は翌日休)
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