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2026.03.16
海の恵みがたっぷり♪愛知・蒲郡の「手打ちうどん やをよし」で、春の訪れを感じる一品を
愛知県の三河地方に位置する蒲郡市は、三河湾に面した街。明治時代の創業以来、蒲郡で愛され続ける「手打ちうどん やをよし」にも海の豊かな恵みが感じられるメニューがあります。季節感を大切にしたメニューも多いなか、3月から6月だけ登場する竹島うどんは、あさりがたっぷりの春らしい一品。旬を迎えて、ふっくらとした身が詰まった海の幸を蒲郡の老舗で味わいましょう。
明治時代創業、五代にわたって受け継がれる老舗

老舗の風格が漂う店構え
「手打ちうどん やをよし」があるのは、三河湾に浮かぶ蒲郡のシンボル、竹島周辺から歩いて5分ほどの場所。JR蒲郡駅から歩いても約15分で到着します。 やをよしの創業は、1903(明治36)年。それから120年以上にわたって愛され続け、現在では五代目の店主、荒島広志さんが店を受け継いでいます。ちなみに、店名の由来は、当初は八百屋とうどんの製麵を兼業し、二代目店主が義二という名前だったことから、“八百屋の義っちゃん”が転じて“やをよし”となったそうです。

入口近くのテーブル席。落ち着いた雰囲気で居心地がいい
店は広々としていて、テーブル席や小上り、待合などがある母屋を抜けると、渡り廊下でつながる奥座敷や離れ、テーブル席が設けられた別棟もあります。渡り廊下の周りには庭があり、奥には二代目が茶室として設け、現在は予約席として使われている空間まで。案内される席によって印象は少し変わりそうですが、ゆったりとした老舗の趣は店全体に感じられます。

季節の花や緑が庭を彩る。つくばいもあちこちにあるので見つけてみて
手打ちのうどんをはじめ、おいしさへのこだわりが満載

タイミングがあえば、うどんを手打ちする様子を店内から見られることも
おいしいうどんを提供するためにさまざまな追求を重ねている、やをよし。その一つは手打ちうどんへのこだわりです。足踏み・こね・寝かしを繰り返し2日間かけてじっくり仕上げる麺は、なめらかさとコシの強さが特徴。必ずゆでたてを提供しています。 出汁に使う最高級の宗田鰹枯節は、店で削るので香りの良さが格別。オリジナルブレンドの特製たまりや白醤油、豆味噌などを使いわけた多彩なつゆも魅力です。
季節ごとに登場する期間限定メニュー

竹島うどん(1490円)。あさりの風味を生かす白つゆで、上品に仕上げている。あさりは主に愛知県産だが、仕入れによっては他県産になることも
個性豊かなオリジナルメニューや、季節感を大切にした期間限定メニューの豊富さも、やをよしの特徴です。なかでも、あさりが主役の竹島うどんは、あさりの名産地である三河湾に面した蒲郡ならではの一品。竹島にかかる竹島橋が架け替えられた、1986(昭和61)年に誕生したそうです。3~6月の限定メニューとしているのは、あさりが一番おいしい時期だから。本当においしいものだけを提供したいという真摯な想いが伝わってきます。

横手鍋という珍しい形の器で提供される竹島うどん。蓋を取り鉢として使って
竹島うどんには、あさりがたっぷり150gも入っています。旬を迎えたあさりは身が大きく、ふっくらとして、旨みがたっぷり。つゆの中にあさりを入れて煮てあるので、つゆにもあさりの出汁がしっかり出ています。磯の香りが豊かなわかめや薬味のねぎも加えて、なめらかでもちもちした手打ちのうどんの食感も楽しみながら、じっくりと味わいたい一品です。
蒲郡らしいネーミングのメニューがほかにも

弁天せいろ(1890円)は、特大の海老天が2尾も付いてボリューム満点。あたたかいうどんと、冷たいせいろのどちらかを選んで
蒲郡らしい名前のメニューは、ほかにもありますよ。「弁天」は、竹島にある八百富神社の御祭神、弁天様と天ぷらにちなんで。竹島の八大龍神社の御祭神、龍神様にちなんだ「龍神」もあり、こちらは卵入りのあんかけうどんにエビフライかとんかつをのせるユニークな組み合わせです。 通年メニューのほか、5月中旬から9月は“おろし”が豊富な夏のメニュー、10月から4月下旬は煮込みが充実した冬メニューが登場。そのほかに、竹島うどんのような春夏秋冬の期間限定品も。バラエティー豊かな味を、それぞれの時期に楽しみたくなります。
時代を超えて愛される老舗の魅力

入口で目を引くステンドグラス。五代目がステンドグラス作家にオーダーしたものだそう
老舗の歴史と伝統を受け継ぎながら、代々新たなメニューも加わっているという、やをよし。荒島さんは、“シンプルに、素材の味がしっかりと伝わるように”と心がけているそうです。時代や世代を超えて、広く支持され続ける老舗。その確かな味とおもてなしを、ぜひ体感してみてはいかがでしょう。

手打ちうどん やをよし
テウチウドンヤヲヨシ
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文:豊野 貴子 写真:北川 友美
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