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2026.07.31
お茶を片手に、小さな手紙をしたためる鎌倉時間「Teahouse AlonAlne」
鎌倉駅から歩いて数分。多くの人でにぎわう小町通りを一本路地へ入ると、街の空気がふっとやわらぎます。住宅街にひっそりと佇む「Teahouse AlonAlne(ティーハウス アロンアローン)」は、お茶を味わうだけでなく、自分の時間をゆっくり過ごすために訪れたい一軒。窓いっぱいに広がる緑を眺め、湯気の向こうに季節を感じ、思いつくままに手紙を書く。そんな何気ないひとときが、旅の記憶を少しだけ深くしてくれます。予定を詰め込む鎌倉散策とはひと味違う、ゆっくり過ごす旅へ出かけてみませんか。
にぎわいから数分。歩く速さまで変わる静かな路地へ

鎌倉駅から徒歩約8分
小町通りのにぎわいを背にして細い路地へ入ると、人の声が少しずつ遠ざかり、自然と歩く速さもゆるやかになります。住宅街の一角に佇む「Teahouse AlonAlne」は、大きな邸宅の一部を利用したティーハウス。門をくぐると、庭では季節の花々がやさしく迎えてくれます。

アットホームな雰囲気のカフェ
目的地を巡ることに夢中になりがちな鎌倉ですが、ときには寄り道をしてみると、この街のもうひとつの表情に出会えるもの。ここには、そんな旅の余白を楽しめる空気が流れています。
光と緑に迎えられる居心地のいいティールーム

ほんのりランプが灯る店内
店内では、手づくりのガラスランプがやわらかな灯りをともしています。木のぬくもりを感じるテーブルや、趣のあるアンティークチェアが並ぶ空間は、どこか北欧の住まいを思わせる落ち着いた雰囲気です。窓の外に見えるのは、庭の柚子の木と色とりどりの草花。植木鉢は、窓からの眺めがいちばん美しく映るよう、季節や植物の状態を見ながら日々入れ替えているそうです。

お天気のいい日はテラス席へ
席に着いて窓の外を眺めていると、その景色までも味わっているような気持ちになりますよ。居心地のよさは、そんな細やかな心配りから生まれていました。
手紙を書いて、自分の気持ちをそっと見つめる

思いをしたためてポストへ
店の奥には、絵本が並ぶ小さな部屋があります。ページをめくる音だけが静かに響き、子どもの頃に戻ったような気持ちで過ごせます。この部屋には、もうひとつ、この店らしい仕掛けがあります。それは、宛先を書かない手紙を投函するためのポスト。

便箋を選んでペンを走らせる
便箋とペンが用意され、お世話になった人への感謝を書いても、未来の自分へ言葉を残してもかまいません。手紙は月に一度、千葉県の手紙寺へ届けられ、お焚き上げされます。 誰かに読んでもらうためではなく、自分の気持ちに耳を傾けるための一通。旅先だからこそ、そんな時間を持ちたくなる日もあります。
今日の自分に寄り添うお茶と手づくりのおやつ

茶葉は販売も「活美茶」(1300円/5パック入り)
この店では、お茶を選ぶ時間も楽しみのひとつです。紅茶やコーヒーに加え、煎茶やほうじ茶などの日本茶、4種類のチャイ、さらに10種類以上の薬膳茶まで、その日の気分や体調に合わせて選べます。 取材の日にいただいた「活美茶」は、ローズヒップやエゾウコギなど7種類の薬膳素材をブレンドした一杯。ゆっくり味わっていると、澄んだルビー色へと変化していく様子も楽しめます。

「マロンタルト」ドリンクとジェラート付(1700円)
スイーツはすべて手づくり。香ばしいナッツを合わせたマロンタルトやグルテンフリーのキャロットケーキ、カカオの風味豊かなチョコタルトなど、素材選びにも丁寧な思いが込められています。 地元で活動する作家の器や、花をかたどったティーカップも、お茶の時間をやさしく彩ります。
ジェラートには温かいお茶でバランスよく

「ジェラート3フレーバー」ドリンク付き(1700円)左から時計回りにシチリアンピスタチオ・瑞穂の国の誉・ソルティーミルク
もうひとつの看板メニューは、ジェラートです。印象的なのが、「ソルティーミルク」。バリ島の天然塩を使用し、藻類の一種・ブルースピルリナで淡い青色に仕上げたジェラートは、やさしい塩味となめらかな口どけが広がります。

おすすめは、温かいお茶と一緒にいただくこと。ひんやりとした甘さと湯気の立つ一杯が心地よく重なり、テラスを吹き抜ける風までごちそうに感じられます。 鎌倉では、たくさんの名所を巡る一日も楽しいもの。でも、ときには時計を気にせず、お茶を飲みながら季節の景色を眺める午後があってもいい。そんな過ごし方を、この店がそっと教えてくれます。
Teahouse AlonAlne
ティーハウス アロンアローン
鎌倉市雪ノ下1-2-5
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文:高橋茉弓、写真:依田佳子
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