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2014.02.24
京に咲き始めた梅の花♪早春の古都を彩る梅の名所へ
咲き誇るしだれ梅や丸窓の越しの老梅など、京都に数多くある「梅の名所」を訪れて、一足早く春の到来を感じましょう。梅は2月中旬から3月末にかけて楽しむことができます。

丸窓の奥に咲く老梅を愛でる「雲龍院」
京都屈指の紅葉の名所・東福寺の東に位置する泉涌寺は、代々皇室の菩提所を務めてきたことから「御寺(みてら)」と称される格式高い寺院です。 皇室ゆかりの御陵が点在する境内を進んだ先にある「雲龍院」は、室町時代に泉涌寺の別院として創建され、のちに写経道場となりました。早春には参道に白梅が可憐な花を咲かせ、「悟りの窓」と呼ばれる丸窓の奥には見事な枝ぶりの紅梅の古木が彩りを添えます(メイン画像)。庭園を眺めながらお抹茶をいただくこともできますので、ゆるりとした時間を過ごすのにぴったりです。 ○雲龍院(うんりゅういん) [所]京都市東山区泉涌寺山内町36 [TEL]075-623-0846 [時間]9:00~17:00(受付16:30) [休]なし [拝観料]400円 [URL]http://www.unryuin.jp/

梅・産祭がユニークな「梅宮大社」

阪急電車・嵐山線の松尾大社駅から桂川を越えて東へ約10分のところにある「梅宮大社」は、平安初期の嵯峨天皇の后・檀林皇后が当社に祈願して皇子(のちの仁明天皇)を授かったと伝えられることから、子授けと安産のご利益で信仰を集めるお社です。 このあたりは古くから“梅”の花が美しく咲く桂川沿いの“津(港)”であったことから古くから「梅津(うめづ)」の地名が伝えられています。また、梅が“産め”に通じることから、神社の苑内には約35種550本の梅の木が植えられ、毎年、梅の花が見ごろを迎える3月の第1日曜日(2014年は3月2日)には、子授けと安産、諸々の産業繁栄を祈願して「梅・産(うめうめ)祭」が行われます。参拝者には神苑の梅で作られた梅ジュースの無料接待もありますので、梅の社で梅づくしの休日を楽しんでみてはいかがでしょうか。 ○梅宮大社(うめのみやたいしゃ) [所]京都市右京区梅津フケノ川町30 [TEL]075-861-2730 [時間]9:00~17:00(梅・産祭は9:30~16:30) [休]なし [拝観料]神苑500円 [URL]http://www.umenomiya.or.jp/

紅白の花に心が踊る「京都御苑」の梅林

京都の中心地に位置し、地下鉄・丸太町駅や今出川駅からすぐ近い「京都御苑」は、一周約4.0㎞の広大な規模を誇る国民公園です。江戸時代までは天皇が住まいした御所を取り囲むように宮家や公家の邸宅が建ち並んでいましたが、明治時代に邸宅が取り除かれて公園として整備されました。苑内には樹齢百年を越える樹林が育ち、旧公家屋敷跡や庭園など歴史的遺構が点在。自然豊かな公園として市民の憩いの場となっています。 烏丸通に面した蛤御門(はまぐりごもん)のあたりから出水口(でみずぐち)にかけて梅林が広がり、紅梅と白梅が約250本も植えられ、例年2月中旬から3月下旬にかけて見事に咲き誇ります。梅の中には1本の木から紅白の花を付ける「思いのまま」と呼ばれる珍しい品種もありますので、探してみるのもおすすめです。 ○京都御苑(きょうとぎょえん) [所]京都市上京区京都御苑3 [TEL] 075-211-6348(環境省 京都御苑管理事務所) [時間]苑内自由 [休]なし [拝観料]なし [URL] http://www.env.go.jp/garden/kyotogyoen/index.html

一面のしだれ梅が華やかに春を告げる「城南宮」

京都の南、地下鉄・竹田駅から西へ徒歩15分に位置する「城南宮」は、平安京遷都の際、“城(都)の南(表門)を守護する宮”として創建された古社で、現在でも方除けの神様として信仰を集めています。 社殿を取り囲むように広がる神苑は「源氏物語・花の庭」と呼ばれ、『源氏物語』に登場する約100種類の植物が植えられています。四季折々に美しい花を愛でることができますが、城南宮の神苑がもっとも華やぐのは2月下旬から3月上旬にかけて。約150本のしだれ梅が咲き誇り、一帯が甘酸っぱい梅の香りに包まれます。これだけの数のしだれ梅が見られるスポットは珍しいことから、美しい春の風景を求めてたくさんの参拝者が訪れます。 ○城南宮(じょうなんぐう) [所]京都市伏見区中島鳥羽離宮町7 [TEL]075-623-0846 [時間]9:00~16:30(受付16:00) [休]なし [拝観料]600円 [URL]http://www.jonangu.com/
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若村 亮 写真:吉村晋弥
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