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2017.04.17
海の見える熊野古道から、天空のパワースポットまで。心洗われる旅へでかけませんか?
豊かな自然と歴史文化に恵まれた和歌山県・新宮には、海を見ながら行く熊野古道や巨大な御神体を仰ぎ見られる神倉神社など、ユニークな旅のスポットがたくさんあります。 海・山・川に面した新宮は、晴れた日にはどこを撮っても絵になる美しさ。また、市内の商店街をぶらりと歩けば、どこのお店でも温かいおもてなしが待っています。
まるでジブリの世界!山歩き初心者にもおすすめの「熊野古道」高野坂ルート
どこを切りとっても絵になる、自然に彩られた空間が続く
静ひつな空気が流れる神社仏閣と、豊かな自然の両方が楽しめる観光スポットとして、近年人気を集める「熊野古道」。平安時代の昔から、人々が救いを求めて熊野へお詣りをするために通った道です。 初めて熊野古道を歩くなら、散策気分で気軽に登れる「高野坂(こうやざか)」ルートがおすすめです。
小石でできた弓なりの海岸線が美しい王子ヶ浜
「高野坂」ルートは、大きく5つある参詣道のなかでも、天然の林が多く茂り、すぐ近くに海の波音を聞きながら山路を歩くことができるルート。すぐ横に波音を聞きながら山の中をくねくねと進む道のりは、海辺が見えては遠ざかり、景色に飽きることがありません。 緑のトンネルを抜けると急に道が開け、目の前いっぱいに広がる海岸線に、しばらく圧倒されたことりっぷ一同。波が砂利を運ぶ音にも癒されました。
また、山中でふと歩みを止めて足元を見ると、ずっと続く石畳の道も、道がつくられた時代ごとに石の色形やコケの色が変化していて、境目がよくわかります。はるか昔から人々が歩んだ参詣道ならではの特徴です。 新宮駅の隣駅、三輪崎駅付近から登りはじめ、緩やかな山道を通って王子ヶ浜まで。ゆっくり歩いて1時間ほどで到着できました。
熊野古道 高野坂起点 (三輪崎)
クマノコドウ コウヤザカキテン(ミワサキ)
舟に乗ってゆったりと進む、「川の参詣道」もおすすめです
川下りの途中、舟を止めガイドさんが笛を吹いてくれる。凛とした音色が、山々に吸い込まれていくよう
山を越える参詣ルートが確立されていなかった古代には、貴族たちが舟を使って川を下り、お詣りしたそうです。当時と同じように、船頭が漕ぐ舟に乗って熊野川を下るツアーは約90分。新宮市内から車で約30分ほどの、熊野川の中腹にある熊野川川舟センターで予約申し込みができます。 青々とした流れが特徴の熊野川は、浅瀬や流れが急な場所も多くありますが、ベテランの船頭さんが流れをよみながら、上手く舟を進めてくれます。地図も目印もない川の中をお社に向かって進みながら、私たちも遠い昔の参詣者たちに思いをはせることができました。
熊野川の舟下りは、参加したスターユーザーさんも「身も心も浄化されてとても癒された」「一生に一度は乗るべき!」と大絶賛。季節の花や野鳥、両岸に流れる滝など、舟の上から四季折々の景観が楽しめますよ。
熊野川川舟センター
クマノガワカワブネセンター
山のなかの小学校を改装した「Bookcafe kuju」でひと休み
木棚やテーブルは、実際に小学校で使われていたもの。思わずくすりとする子どもたちの落書きも残る
新宮市内から熊野川沿いに川上へ車で40分ほど行ったところにある「Bookcafe kuju(ブックカフェ クジュウ)」。小学校をリノベーションして造られたカフェで、休日は地元の人でにぎわう人気スポットです。 かつての教室の黒板や木棚を残した店内には、自然や暮らしをテーマに並べられた専門書や、子供向けの絵本やエッセイなどが揃います。窓の外の自然風景や読書を楽しみながら、ゆったりとした時間が過ごせました。
具だくさんの「サンドイッチプレート」(1100円)。もちもちのパンが病みつきになりそう
ランチには、もちもちとした食感が楽しめる「サンドイッチプレート」がおすすめ。同じ敷地内にあるベーカリー「むぎとし」の自家製パンを使っているので、気に入ったパンはお土産に買って帰ることもできます。
ドリンクメニューの「みかんジュース」は、是非ホットで味わってもらいたい一杯です。みかんのうまみが凝縮していて、温めると酸味と甘みが更にまろやかで味が濃くなります。お昼休みのひとときに、おなかの底からリラックスできました。
Bookcafe kuju の記事はこちら
Bookcafe kuju
ブックカフェクジュウ
世界遺産「熊野速玉大社」へのお詣りも忘れずに
横に葉脈がなく破れ(分かれ)にくいことから、様々なご縁を繋げてくれるという梛(なぎ)の葉
熊野三山のひとつ、「熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)」は、古くから熊野古道を通って多くの人々がお詣りをした熊野信仰の本山。町の中心地からほど近くにありますが、境内に一歩踏み入れれば、鮮やかな朱色のお社が並ぶ別世界が広がります。 荘厳な雰囲気を味わったら、境内のあちこちにある可愛いシンボルマークを探してみましょう。
鮮やかな朱色とアクセントの緑がきれいな熊野速玉大社の猪目(いのめ)
お社を始め様々な建物の屋根にあるハートマークは、猪目(いのめ)と呼ばれ厄除けの意味があります。他にも、良縁を結んでくれるといわれる梛(なぎ)の葉の形のおみくじや、神話で神武天皇を導いたとされる八咫烏(やたがらす)モチーフのお守りなど、乙女心をくすぐる印がたくさん見つけられますよ。
熊野速玉大社
クマノハヤタマタイシャ
538段の石段を登る価値あり!天空のパワースポット「神倉神社」
頂上にある御神体の大岩。ここから新宮市内と熊野灘が一望できる
新宮駅からも熊野速玉大社からも、同じく徒歩15分ほどの距離にある「神倉神社」は、かつて神々が最初に降り立った場所とされる、熊野一のパワースポットです。 山肌から大きく反り立つ迫力の御神体ゴトビキ岩は、538段の石段を上った頂上に祀られています。登り始めは急ですが、そのあとは緩やかな道が続くので、あまり怖がらずに登ってみてくださいね。
神倉神社では、年に一度、男衆たちが燃えるたいまつを持って一気に石段を駆けおりる、「御燈(おとう)祭り」が開かれます。「神様からいただいた火を人の暮らしに使う」ことを体現する修験の儀式ともいわれ、日本古来の信仰を今に伝えています。 空に手が届きそうな境内の頂上で、そっと御神体に触れると、手のひらにあたたかなパワーが感じられました。
神倉神社
カミクラジンジャ
お土産も忘れずに。可愛らしいスイーツを探して街あるきしました♪
かつて城下町としても栄えた新宮には、美味しいお茶やスイーツを楽しめるお店がたくさん。 駅からほど近い商店街には、昔ながらの純喫茶や老舗和菓子店も軒を連ねています。 おなじみ八咫烏(やたがらす)モチーフの銘菓から、地元に愛される名物アップルパイまで。史跡巡りの合間に、スイーツ巡りも楽しめますよ。
ユーザーさんの投稿に、それぞれのお店の詳しい情報が載っています。気になるお店はクリップしてくださいね。
自然豊かな新宮は、太古から伝わる神社仏閣が自然と溶け込み、まるで町全体がパワースポットのよう。定番の熊野詣から、穴場の絶景スポット、まちなかグルメまで、旅人ゴコロをくすぐる発見がたくさんありますよ。 今度のおやすみは、新宮へ足を伸ばしてみませんか。
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ことりっぷ編集部
新宮市観光協会
新宮市の観光情報・イベント情報・世界遺産熊野古道や熊野三山・グルメ情報・体験など熊野・新宮の魅力を発信します。世界遺産の和歌山県新宮市にお越しください。
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