【清】夜の清澄白河を楽しむ、清らかな和酒並ぶ隠れ家。「和酒 鴇鼠」
heart

253

【清】夜の清澄白河を楽しむ、清らかな和酒並ぶ隠れ家。「和酒 鴇鼠」

隅田川の東側に位置する、清澄白河。コーヒーとアートの街として、知名度が上がっていくとともに、新しいお店が生まれ、訪れる方も増えています。 川と運河に囲まれた静かな寺町。最近、住みたい街にも挙げられるようになった、清澄白河の居心地のよさはどこから生まれるのでしょうか。 涼しげな「清」「澄」「白」「河」という漢字をキーに、小さな街に点在する4つのスポットをめぐります。 今回は、「清」らかな和酒がそろう隠れ家のようなダイニングバーへ伺いました。

leaf

清澄白河の路地裏にある人気店「紺青」の姉妹店

image

清澄白河の路地裏にある人気和食店、「紺青(こんじょう)」。その左側のドアを開き、2階へと階段を上ると、姉妹店のダイニングバー「和酒 鴇鼠(ときねず)」が現れます。

image

奄美のラムや京都のジンなど、なかなか見かけない和酒が揃う

2017年3月にオープンしたばかりの、新しいお店。「和酒」と聞いてすぐに思い浮かぶ日本酒だけでなく、国産のラムやジンも味わうことができます。小笠原諸島や奄美大島でつくられたラム、京都や鹿児島で蒸留されたジン。意外な産地に驚きながら、飲んでみたくなります。

leaf

夏に飲みたい和酒を教えてもらいました

image

「紺青」と「鴇鼠」のオーナーである前薗佑介さんに、夏に飲みたい、清らかな風味の和酒を教えていただきました。

前薗さん:
「女性に人気なのは、高千代酒造(新潟県)『たかちよ雄町』。フルーティな香りが特徴で、後味は爽やかです。タータンチェックのラベルも個性的ですよね。あと、常山酒造(福井県)『香の栞』ですね。清涼感のある香りが立つので、グラスで飲むのがおすすめです」
image

店名にもなっている「鴇鼠色」で塗られた壁

落ち着いた店内は、女性も立ち寄りやすい雰囲気。季節に合わせて提供される和酒も入れ替わり、訪れるたびに、新しいお酒に出会えます。ただ、店内のしつらえやメニューも、オープン当初から随分変化しているそうです。

前薗さん:
「スタンディングバーとして始めたのですが、女性のお客様の意見を取り入れ、一か月後には椅子を入れていましたね(笑)。『ごはんも、野菜も、スイーツも食べたい!』というワガママに応えているうちに、食事メニューもずいぶん増えました」
leaf

和食のベースが生きた、じんわり安らぐ料理

image

「彩り野菜のテリーヌ」(500円)

中でも人気は、「紺青」の料理長がとる出汁を使った「彩り野菜のテリーヌ」。お出汁を含ませるというひと手間をかけた野菜を、出汁のジュレで閉じ込めたテリーヌにお箸を入れ、色鮮やかな野菜を噛むと、じゅわっとやさしいお出汁がしみだします。

image

「伝説の出汁巻きサンド」(800円)

忘れてはいけないのが、「伝説の出汁巻きサンド」です。パンよりもずっと分厚く、ふっくら焼き上げられた出汁巻き卵の甘味と、粒マスタードの酸味が絶妙です。どちらも、きちんとした和食のベースが生きた、じんわり安らぐ味です。

leaf

自分を知ってくれている地元の人と、店をつくり上げたい

image

「鴇鼠」店長の浅野さん(左)と前薗さん(右)

2015年2月の「紺青」のオープンから、地元とのつながりを大切にしてきた前薗さん。

前薗さん:
「実は『鴇鼠』の店長を務める浅野さんは、元々『紺青』のお客様だったんです。今、お店を支えてくれている従業員は、清澄白河の『ヒキダシカフェ(現 ヒキダシ)』の元スタッフ。できる限り、自分をよく知ってくれている清澄白河の方と一緒に、店をつくり上げたいという思いはありました」
image

コーヒーがほのかに香るオリジナルリキュールをロックで

お店の内装も、清澄白河のカフェを手がけていた方に設計を依頼し、メニューにも地元のものを生かす徹底ぶり。

前薗さん:
「こちらで提供しているコーヒーリキュールは、清澄白河の『アライズコーヒーロースターズ』の豆を使ってつくりました。もちろん、お酒だけではなく、コーヒーも飲めます。いい豆を台無しにしないために、淹れ方もアライズの林さんに教わってきました(笑)。

個人的には、「コーヒーの街」として昼間は比較的にぎやかな清澄白河が、夜来ても楽しい街になればいいと思っていますし、自分の店は、遅くまで働いて帰ってきた方がほっとできるような場でありたいですね」
leaf

ほどよい距離感が生む、「抜け感」と「心地よさ」

image

最後に、改めて清澄白河という街について聞いてみました。

前薗さん:
「地元のつながりは強く感じますが、窮屈に感じないのは、お店同士も、お店とお客様も、適度な距離感を保っているからだと思います。

そして『この街が、暮らしても訪ねても心地よい街であれば』と、皆さんどこかで思っていて、それぞれができることを考えている。それが、清澄白河の抜け感や心地よさにつながっている気がします」

前薗さんの言葉には、この先の取材でも何度も出会うキーワードがちりばめられていました。
spot

和酒 鴇鼠

ワシュ トキネズ

left

ことりっぷ編集部おすすめ

このエリアのホテル

right

※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
※画像・文章の無断転載、改変などはご遠慮ください。

岡島 梓

avatar

東東京で暮らすフリーライター。 文章で、日々頑張る人の想いを伝えつつ、明日が楽しくなるサロン「旅する図書館」を開いています。

sunshine

おすすめ記事

sunshine
pin東京都

× したいことから

他の記事を探す

週末旅温泉旅絶景旅ご利益めぐり街さんぽ紅葉ごほうびいやされるひとり旅日帰り旅ご当地グルメアートさんぽお茶時間アフタヌーンティー洋館・名建築読書雨の日
sunshine

あわせて読みたい

onlinestore
onlinestore
magnifier
アプリでもっと便利に
おすすめスポット90,000件を掲載
あたらしい情報を毎日お届け
季節の景色や名所、おいしいスイーツやグルメ情報などこれからの旅、週末に行きたい素敵なスポットが見つかります♪
point
自分だけの旅行・おでかけ
情報がみつかる
map
気になるスポットを
お気に入り登録
これから行きたいスポット情報や記事投稿を
クリップしてあなただけのリストを作れます。
search
便利な検索機能で
行きたい場所が見つかる
旅行前の情報収集で使える観光エリア、
ジャンル、ハッシュタグ検索から、
今いる場所から周辺の見どころや
カフェを探せる現在地まで
役に立つ検索機能がたくさん。
passport
電子書籍が手軽に読める

ことりっぷガイドブック・マガジンの
電子書籍版の購入ができます。
旅行・お出かけ中にさくさく閲覧♪
月額400円で120冊以上が
読み放題になる「ことりっぷpassport」も。
point
旅の思い出を共有、
旅好きユーザーとつながる
photo
かんたんに
思い出の写真を投稿
旅先のとっておきの瞬間や、
お気に入りのスポットをアップすることができます
app
さぁ、あなただけの
小さな旅を
見つけましょう♪
ios_downloadandroid_download