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九州をはじめとする全国の銘酒・ワインの“ストーリー”伝える|福岡「とどろき酒店 薬院stand!」石田和也さん

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九州をはじめとする全国の銘酒・ワインの“ストーリー”伝える|福岡「とどろき酒店 薬院stand!」石田和也さん
東京暮らし10年目にして福岡へ移住した、ライター寺尾えりかによる“福岡に住み、町を盛り上げようとしている人たち”を数珠繋がりで取材する連載『よかひとのともだちはよかひとたい』。

第三回目は、コーヒースタンド「STEREO COFFEE」で店長・バリスタとして活躍している松崎典成さんのよかひと(友達)で、2016年3月に福岡・薬院にオープンした「とどろき酒店 薬院stand!」店長の石田和也さんです。

お酒好きの間で噂の角打ち

お酒好きの間で噂の角打ち カウンター越しに会話を楽しみながらワインをサーブしてくれる。
―松崎さんからバトンを受けられた石田さんですが、石田さんから見た松崎さんはどうい う方ですか?

石田:
好奇心旺盛で、人懐っこい。そしてな〜んかわかんないんですけど、そこにおるだ けでほっこりするんですよね。それから、感度も高いし、行動力もあるし...って何か褒め まくってますね(笑)
角打ちの概念を覆すような、白を基調としたスタイリッシュでな外観
―ですね、まるで彼女かのように(笑)でも、とてもいい関係なのが伝わって来ます!石田さんが働く「とどろき酒店 薬院stand!」とはどういうお店なんですか?

石田:
博多区三筑に「とどろき酒店」という全国銘酒と自然派ワインの酒屋があるんですが、その2店舗目として2016年3月にオープンしました。本店に比べたらだいぶ小さなスペースではあるんですが、常に300本ほどのお酒を販売していて、夕方からは併設しているカウンターで角打ちもやっています。
とどろき酒店の「トド」のキャラクターがお出迎え
―福岡県民のお酒好きなら「とどろき酒店」を知らない人はいない、といってもよさそう。その2店舗目ということでオープンから注目度は高かったですよね。…しかし、石田さん…!そもそもここで働く前はバリスタだったと松崎さんからうかがいました。

石田:
実はそうなんです。REC COFFEEというコーヒー専門店で働いていました。というのも、幼いころから母親の“朝の一杯”を入れるのがぼくの役目で、学校行く前に必ず豆を挽いてコーヒーを淹れていたんです。ぼくもまんまと母親の影響を受けて、気づけばコーヒーの虜になっていました(笑)大学時代はコーヒーの有名チェーン店でアルバイト、卒業後は一旦就職して自動車ディーラーをやっていました。

コーヒーへの甘酸っぱい恋心

コーヒーへの甘酸っぱい恋心 アンティーク家具ショップ「krank」のオーナー藤井健一郎さんがデザインした内装
—コーヒーショップからの自動車ディーラーですか!それまた突拍子もないように感じます。

石田:
でも、すごく楽しかったんですよ。何かを媒体としてお客さんと話をすることがとにかく好きなので、その時はそれが「車だった」というだけでした。ただ、頭の中では常にコーヒーのことばっかり考えてしまっていて…。仕事は楽しかったんですが、やっぱりコーヒーへの愛が勝ってしまい、思い切ってREC COFFEEに転職したんです。
黒板にはずらりとその日のメニューが。「お酒はなくなり次第入れ替えるので、ほぼ日替わりですね」
—コーヒーに恋してたんですね。最終的には店長を任されるまでになっていたとか。

石田:
そうなんです。とにかくコーヒーのことをもっと勉強したくて飛び込んだんですが、そんなぼくでさえも「もうダメかも…」って思うくらい厳しく育てていただいて。店長の期間含めて約4年半働かせてもらいました。そして、今勤務している「とどろき酒店 薬院stand!」に転職したんです。

共通項は “ストーリー”だった!

共通項は “ストーリー”だった! ナチュラルな木製の棚に、焼酎がびっしり!
—そこ!そこです!コーヒーからワインへ…っていうのはどうしてですか?

石田:
“ストーリーの見えるもの”が好きなんです。コーヒーの世界には「From seed to cup(コーヒーの種からカップまで)」という言葉があるんですが、生産者さんが豆を栽培して、それを収穫して、インポーターを通して日本に届いて、焙煎する人がいて、抽出する人がいて、飲む人がいる。ぼくの中で、そういうストーリーに魅力を感じるものを、お客さんに伝える・共有する仕事がしたいっていうのが大前提にあるんです。ワインや日本酒も“ストーリーの見えるもの”なので、もっと勉強したいなって思ってたんですよね。
日本酒と焼酎のコーナーを抜けた奥には、ワインセーラーが
—数ある酒屋の中から、なぜ「とどろき酒店 薬院stand!」を選んだんですか?

石田:
ワインの中でも、自然派ワインが好きだったからです。自然派って聞くと、オーガニックワインを想像する方もいらっしゃるんですが、実は、考え方がまったく違うものなんです。自然派ワインは、無農薬・有機栽培で育てられたぶどうのみを使っているのはもちろんのこと、素朴なぶどうの味をそのまま生かすために、瓶詰の際に添加される亜硫酸を極力減らす、または使わないようにする、そういうところまでしっかり考えられているワインなんです。だから飲んだ時に何のひっかかりもなくスッと喉を通っていくんですよね。すごく親しみやすい味わいで「こんなに変わるんだ、面白いな〜」って思ったのが始まりです。

たかがラベル、されどラベル

たかがラベル、されどラベル お酒1つひとつに、特徴や産地などが記されたラベルが下げられている
—「とどろき酒店 薬院stand!」といえば、お酒ひとつひとつに、手書きラベルが付けられているのも特徴ですよね。

石田:
そうなんです。これは、本店でやっていることをここでもそのままやっている感じです。まさに、このラベルもぼくがここで働きたいと思ったポイントのひとつです。いいものをお客さんに伝えようとする姿勢が、ぼくの「いいものを人に伝えたい欲」と合致したんです!ぼく自身も「これがめっちゃおいしいよ〜」って飲んでもらった時に共感してもらえるとうれしいですし、何よりお客さんに自分の好みがどういうものかをわかって帰ってもらうのが、1番のやり甲斐になってますね。
とどろき酒店のオリジナルグッズ。手ぬぐい・Tシャツ以外に徳利セットも販売
—イベントもよく開催されているイメージがあります。

石田:
月に2回ほどのペースで開催しています。料理教室や、「満月ワインバー」という満月の日限定のイベントなど、ほんっとに色々企画しています。その他にも、街ぐるみで開催している複数の店舗を飲み歩いてまわれるイベントなどにも、積極的に参加しています。
知る人ぞ知る人気店「つどい」と隣接した場所に位置する
—そういうところに福岡らしさを感じますね。

石田:
たしかにそうかもしれません。コーヒー業界もそうですが、みんなで盛り上げていこう!っていう気持ちがすごく強いですね。
ご自分用にはもちろん、お祝いごとなどの贈り物にお酒を購入される方も多いそう
—石田さんが思う、福岡のいいところってどういうところですか?

石田:
ぼくは生まれも育ちも福岡市内の生粋の福岡人なんですが、観光客の方たちに「福岡いいとこだね」っていっていただけることがすごく多いのは本当にうれしいです。ぼく自身住んでいて何も不満がないってことですから、いいとこなんでしょうね(笑)人懐っこい人が多いので、こういうお店をやっててもとっても楽しいです。お客さん同士もすぐに仲良くなって「2軒目いくか〜!」ってお店を出ていったりして(笑)
角打ちタイムに入ると、途端に賑わいが増す店内
—石田さん自身の今後の夢はありますか?

石田:
REC COFFEE時代から、今もずっと公言しているんですが、いつか独立してお店を持ちたいと思っています。コーヒーとワイン、そして音楽のお店を出したいんです。今すぐではないですが、いつか…!

よかひと(石田さん)が紹介する、よかひと(友達)とは?

よかひと(石田さん)が紹介する、よかひと(友達)とは? お店の外にある店名ロゴは、夜になると照明が当たって「ボトル」型に光る仕掛け
—それでは最後に、次にバトンタッチする⽅を教えてください!

石田:
福岡を拠点に女優やナレーターとして活躍している、山本由貴ちゃんです!女優やナレーターといっても、すごく幅広く活動しているので、友だちのぼくでさえも把握しきれてないんです。色んなことにアンテナをはっている由貴ちゃんの活動、すごく気になります!

【お話を伺った人】
とどろき酒店 薬院stand! 店長
石田 和也
1987年生まれ。自動車ディーラー、コーヒー店の勤務を経て、2016年とどろき酒店 薬院stand!に入社。店長として、数々のイベント企画なども担当している。

とどろき酒店 薬院stand!

福岡県 福岡市中央区薬院3-7-30 MAP

092-753-8311

酒屋12:00〜21:00 角打ち16:00〜21:00

日祝・最終月曜日

とどろき酒店 薬院stand!

寺尾えりか

寺尾えりか

福岡市在住のフリーライター。東京から福岡への移住を機に、出版社を退社しフリーランスの道へ。ベレー帽をトレードマークに日々奮闘中。雑貨とアクセサリー、インスタグラムの中の猫(飼っていない)を愛でるのが至福の時。

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文:

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