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2015.08.31
大阪 1泊2日の“お笑い”満福旅♪ 週末は笑い倒れて心をリフレッシュ
日本におけるお笑いの本場・大阪。特に大阪市内には、落語の寄席や漫才の劇場など、笑いにまつわるスポットがいっぱいです。 今回はそんな「笑い」をテーマに大阪の街をめぐる旅。伝統的な上方漫才から吉本新喜劇まで、笑いっぱなしの1日を過ごします。
連日満員御礼。上方落語の専用小屋へ

天神橋二丁目、大阪天満宮の境内にある「天満天神 繁昌亭」。ここでは、昼席、夜席の2公演が毎日行われています。 天満宮の界隈にはかつて8軒もの寄席があったそうです。戦後になってその全てが閉館となりますが、2006年に繁昌亭が落語専門の定席としては60年ぶりに大阪の地に復活。江戸時代に誕生した伝統の上方落語に、再び脚光が集まるきっかけになりました。

なんでも建設にあたって税金は1円も使われず、2億円以上にものぼる費用の全てが市民や地元企業からの寄付金で賄われたそう。館内の天井には寄付者の名前が刻まれた提灯がずらりと並び、その一つひとつから「大阪発の落語文化を残したい」という思い、心意気が伝わってきます。この気前の良さは、芸能を文化として大切に育ててきた大阪人ならではかもしれません。笑いに来たのに、思わず胸がじんわり温かくなるエピソードです。
客席は200席余り。噺家さんのしぐさや肉声の迫力は2階席まで十分に伝わってきます。「笑かせてなんぼ」を地で行く上方落語に、終始笑いっぱなし。一席約20分の高座は、その全てが最高のエンターテイメントでした。 たった一人、語り一本で聴衆を魅了する噺家さん。生で観ると、その話芸の凄さがよく分かります。軽やかな語り口からは想像もつきませんが、その技は厳しい修練によって磨かれたものであるはず。日々、積み重ねたものだけが放つ輝き。道は違えど、その魂は私自身も見習いたいところです。
ヒルトン大阪で本格カレービュッフェを堪能

ランチに訪れたのは「ヒルトン大阪」。お目当ては、ロビーラウンジ「インプレイス」でこの夏からスタートしたカレービュッフェです。 世界の味を知り尽くしたシェフが手がける、5種類のこだわりカレー。さらには、サラダ、ナン、トマトライスなどを心ゆくまで堪能できます。

カレービュッフェ(平日ランチのみ、2400円税サ別)
ホテルメイドのビーフカレーは、じっくり煮込んだ牛肉の深いコクが感じられる王道の味です。さらに、タイ、インドの伝統的なカレーも揃い、マンゴーの甘みが効いたチャツネやチーズ、サラダなどのトッピングも豊富。飽きさせない工夫のおかげで、手が止まりません。 本格インドカレーをとりいれたカレービュッフェは、もともと同じ系列の「ヒルトン名古屋」で長く愛されてきた人気メニューなのだとか。こちらはそれを大阪バージョンにアレンジしたものですが、各国のエッセンスが織り交ぜられたバラエティ豊かなスタイルからは、大阪ならではのサービス精神を感じることができます。 考えてみれば大阪は「食い倒れ」の街。大阪人にかかれば、食さえもエンターテイメントになってしまうのかもしれません。

この日はそのままホテルにチェックイン。高層階から大阪市街を一望できる、ヒルトン大阪のエグゼクティブルームに宿泊します。上質な和のデザインを基調とした特別階、専用ラウンジを設えたフロア全体からリラックスムードが漂っています。
吉本新喜劇で、腹を抱えて大笑い

大阪、いや日本の笑いの総本山として知られる吉本興業。その歴史はなんと100年にも及ぶそうです。市内にはいくつもの劇場が点在していますが、ひときわ大きな舞台といえば千日前にある「なんばグランド花月」でしょう。 劇場前には記念撮影ができるミニ舞台があったり、若手芸人さんが軽快なしゃべくりでお客さんを呼び込んだりして盛り上げていました。ハイテンションな「前説」を受けて、再びスイッチはお笑いモードに。いざ館内へと向かいます。

ここでは漫才や落語、マジックなどなど様々な演目が行われますが、なんといっても看板は「吉本新喜劇」。名前は知っていても、舞台を観るのは今回が初めて。期待に胸が膨らみます。

生で観る新喜劇は、ただただ「オモロイ」の一言。次々と畳みかけてくる笑いの波に、何度も大爆笑してしまいました。 吉本新喜劇というと、芸人さんの定番ギャグを織り交ぜたベタなコントというイメージを持っていましたが、実際に目の当たりにするとその印象とはまるで異なるものでした。 それは、複雑な仕掛けやロジック、綿密な計算に基づく笑いのエッセンスが詰まった珠玉の物語。それを絶妙な呼吸と間、アドリブで最高の舞台へと昇華する芸人さんの力量には感動すら覚えます。
芸人さんが愛した、「肉吸い」に舌鼓

なんばグランド花月がある建物の中には、芸人さんにゆかりの深い飲食店もあります。そのひとつが「千とせ べっかん」。難波千日前に店を構えて50年、多くの芸人さんに愛されるうどん屋で、ここはその別館にあたります。

看板メニューは「肉吸い」。うどんのだしにたっぷりの牛肉とネギをちらし、半熟卵を浮かべたものです。じつはこちらは、もともと吉本芸人さんのリクエストで誕生したメニュー。二日酔いで軽く食事をしたかった芸人さんが「肉うどん、うどん抜きで」と注文したのがその始まりなんだとか。 考えてみれば無茶なオーダーですが、そこは大阪。初代店主はノリとサービス精神でそのリクエストに応えます。芸人と商人、方法は違っても「人を楽しませたい」という思いは同じ。お互い、どこか通じるものがあったのかもしれません。 それって、なんだかうらやましい関係性です。立場の違う2人でも、同じ志を持っていれば深いところでつながれる。そんな相手がひとりでも多くいれば、人生がより楽しく、豊かなものになりそうです。 じんわり温かい肉吸いを食べながら、ついそんなことを考えてしまいました。
ストレス解消と同時に得られたさまざまな気づき
大阪のアイデンティティともいえる「笑い」を、思う存分堪能した今回の旅。友人と2人、久しぶりに心の底から笑い合えた気がします。日々のストレスも吹き飛び、心がすっかり軽くなりました。 加えて、噺家さんや芸人さんの話芸を注意深く観察することで、普段のコミュニケーションにも役立ちそうな話の構成力、間の取り方、その他さまざまな気づきを得られたのも大きな収穫です。 練り上げられた上質の落語や舞台は、人生を学ぶ教科書でもあるようです。
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