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2018.09.12
ほのかな灯りに包まれて。和ろうそくで穏やかな時間を
能登半島のほぼ中央に位置する七尾市は、現在も、和ろうそくの文化が息づく街。「高澤ろうそく」は七尾の地で創業以来、和ろうそくを作り続けています。伝統を守りつつ、モダンな形や斬新なモチーフを取り入れたオリジナルの和ろうそくは心を解きほぐす不思議な力を持っています。 さぁ、炎の揺らぎに癒やされる伝統息づく和ろうそくの世界を覗いてみましょう。 メインカット:photo by SUGA KOJI

120年前からの製法を受け継ぐ県内唯一の老舗和ろうそく店

photo by SUGA KOJI
風情あふれる七尾市・一本杉通りのなかで、ひときわ目をひく重厚な家屋。それが石川県の稀少伝統工芸品である和ろうそくを作り続ける老舗「高澤ろうそく」です。 建物は1910(明治43)年ごろに建てられた、土蔵造りの木造2階建て家屋。登録有形文化財にも指定されています。入り口に使われている薄緑色の笏谷石は、貴重な石だそう。 創業は1892(明治25)年と古く、その頃は県内の各地に和ろうそくを扱うお店があったそうですが、電灯の普及とともに、ひとつ、またひとつと姿を消し、現在石川県で和ろうそくを製造しているのは、高澤ろうそく1軒のみとなりました。

photo by SUGA KOJI

すっと力強く立ち上がる美しき炎の灯り

photo by SUGA KOJI
ろうそくの燃焼時間は、2号サイズ(上径1.7×下径1×高さ9㎝)で約55分。アロマキャンドルなど、洋ろうそくを使い慣れている人には少し短く感じられますが、その分大きくて力強い炎が見事。伸びた背筋のようにすっと炎が立つ様子は、眺めているだけで力が沸いてきます。 また、洋ろうそくと違い、香りつきのものはありません。日本では古来から、〝灯りはろうそく、香りはお香〟というそれぞれの役割があるのです。

インテリアとしてもおすすめの和ろうそく

photo by SUGA KOJI
米ぬかから作られたろうそく「米のめぐみ」の燃焼時間は30分。忙しい日々の隙間時間を、やさしい灯りが時間の経過をゆっくりと感じさせてくれるかもしれません。コーヒーを飲むときや好きな本を手に取るときなど、いつもの暮らしに彩りを添えてくれます。好きな音楽を聞いたり、好きなお菓子を食べたりするときに灯してみるのもいいですね。

「ことりっぷ 旅するマルシェ」に出店決定

「高澤ろうそく」は11月3日、4日に開催される「ことりっぷ 旅するマルシェ」への出店が決定。稀少伝統工芸品・和ろうそくを実際に感じられる機会です。 一輪の花を生けるように、気軽にろうそくを生活に取り込んでみませんか?
「ことりっぷ 旅するマルシェ」の詳細はこちらから

高澤ろうそく
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