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2019.07.12
コミック『恋せよキモノ乙女』シリーズ著者、漫画家・山崎零さんインタビュー
関西のおでかけスポットとともに、キモノの魅力と大人の読者も胸がキュンとするという初恋を描いた漫画『恋せよキモノ乙女』。最新となる4巻の発売を控えた、漫画家・山崎零さんに本のこと、旅のことなど、さまざまな話を伺いました。 インタビューの最後には、プレゼントのお知らせもありますよ♪
プロフィール
漫画家 日本画家・山崎 零
大阪府出身。両親の影響から漫画と出会、子どものころから絵ばかりを描いて育つ。京都の芸術系大学で本格的に日本画を学び日展入選多数。漫画家デビューは2008年『カナリアと騎士』(一迅社)。 くらげバンチの『恋せよキモノ乙女』(新潮社)の連載は2017年から。
旅先で読むと言葉が記憶に残る

発売中の『恋せキモノ乙女①~④巻』新潮社・くらげバンチ刊(各691円)の著者
― 旅先では絵を描かれますか? スケッチ旅行はします。キラキラと輝くような新緑が好きなので一人ででも行きます。そもそも絵を描くということは当たり前になってしまっていて。小学生のころには、友達と交互に描くリレー漫画をしていましたし、今までの人生を思い起こせば、絵しか描いていなかったぐらい。絵を描いているか、漫画を読んでいるか、本を読んでいるか。でも、漫画家になる決意は特になくて(笑)。とにかく絵を描くこと以外したくないので、日本画を描き、漫画を描きながら大学院まで進みました。卒業の時に出版社の方から声をかけていただいて漫画家デビューしました。 ― 本と旅は良い相性でしょうか? 旅をしている時は、日常の雑念や雑音が消えてクリアな状態になるので、どんな言葉もスッと自分の中に入ってくると思います。いつもだったら右から左へ流れていきそうな重い言葉でも頭に入り、物語や内容に入り込めるのが旅で本を読む醍醐味。日常を考えなくてもいい時間があるのが旅ですよね。仕事をはなれて自分の勝手に使える余暇だから、実は貴重な時間。その時間に本を読むことで、さらに自分の人生を豊かにし続けてくれるような、そんな感覚があるんじゃないかなって。旅と本は、互いに良い関係だと思います。
魔法のドレスを着ておでかけ、絵になる場所を探す旅

『恋せよキモノ乙女①』六曜社のシーン ©山崎零/新潮社
― 青色を基調とした爽やかなコーディネートですね。 暑い時ですので。爽やかにブルーと白のグラデーションの単衣です。キモノを着ると、自分を特別な女の子にしてくれる気がします。「魔法のドレスみたい」というセリフを漫画の中でも書きましたが、普段からそう感じることが多くて。やはりキモノを着ていると大股で歩けないし、洋服みたいに気軽じゃないかもしれませんが、足を揃えておくとか、意識せずに勝手に所作が身について、自然と女性らしくなれるのはいいことだなと思っています。 ― 漫画には関西のお店などが登場しますが、1話は京都の珈琲店『六曜社地下店』ですね。 全て実際に訪れてみて漫画に描きますが、いくら素敵なところでも絵にならないところや物語に合わないと判断したところは登場させません。1話のお店は、もっと他にも候補がありました。四条河原町界隈にある老舗の喫茶店なども候補で考えて行きましたが、キモノが似合っていて、1人でじっくり本を読んで楽しめて、主人公のももちゃんが初めて初恋の人、椎名さんと出会う場面なので、椎名さんが行ける場所はどこなのかということで決めました。漫画の中では、関西のおでかけスポットを、京都・奈良・大阪・兵庫・滋賀・和歌山を回る感じで、ももちゃんが各地へ訪れてご紹介をしていますが、物語は、キモノやお出かけ、人との出会いや失恋などで、ももちゃんの成長を描けたらと思っています。
公式サイト「くらげバンチ」はこちら
最新刊を含む4巻セットを山崎零さんのサイン入りで1名様にプレゼント

7月9日火曜日に発売『恋せよキモノ乙女④』
『恋せよキモノ乙女』シリーズの主人公は、大阪で家族と暮らす野々村もも。会社の受付嬢として働きながら、お休みの日は亡くなった祖母から受け継ぐキモノでおでかけするのが楽しみ。取引先の椎名さんに一目ぼれしたことから物語が展開する。 <山崎さんからのメッセージ> 漫画では、京都をはじめ関西各地のおでかけスポットをキモノ姿のももちゃんが訪れてご紹介しています。さまざまな人との出会いや別れを通して、ももちゃんの成長を描けたらと思っています。4巻は、さらなるももちゃんの成長にご期待ください。 〇プレゼント概要 「山崎零さんのサイン入りコミック4巻セット」 応募締め切り:2019年7月31日(水)
プレゼントの応募はこちらから
***** インタビューのさらに詳しい内容は2019年6月8日発売の「ことりっぷマガジン2019夏号」で読むことができます。ぜひ本誌を手に取ってチェックしてみてくださいね。 *****
【ことりっぷマガジン Vol.21】
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土井淑子
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