
11
2025.12.22
豪徳寺で約130年の時を旅する♪ 水色のかわいい洋館でお一人様OKのアフタヌーンティーを「旧尾崎テオドラ邸」
“水色の洋館”として親しまれ、東京都世田谷区で最も古い洋館として知られる「旧尾崎テオドラ邸」。老朽化による解体の危機をくぐり抜け、2024年3月から、喫茶室とグッズショップを併設する予約制の漫画ギャラリーとしてグランドオープン。クラシカルな空間で、フリーフロー付きのアフタヌーンティーを楽しめます。見て、食べて、感じるままに。約130年の時を旅する、プチトリップをどうぞ。
絵本から抜け出したような外観

小田急線「豪徳寺駅」から歩いて9分ほど。豪徳寺商店街を抜け、閑静な住宅街を進むと、木々の間から水色の洋館が姿を現します。 こちらが、1888年に麻布に建てられ、1933年に現在の世田谷区豪徳寺に移築された「旧尾崎テオドラ邸」。“テオドラ”と名がつくように、この洋館は、日本近代政治を代表する政治家、尾崎行雄さんの妻テオドラさんが来日の頃、父である尾崎三良が建てました。

外から見える、ころんとした照明にも胸がときめく

事前に公式サイトから「ギャラリー入場チケット(1000円)」or「アフタヌーンティー付ギャラリー入場チケット(5950円)」「喫茶室 席予約付入場チケット(1000円)」を購入する
中に入ったら、まず入口近くのお部屋へ。ここは来館者が最初に目にするポイント。記念撮影用の椅子や、建物の保存の経緯などを分かりやすくまとめたパネルが並びます。

テオドラ夫婦の写真も展示
歴史を刻み続け、絵になる空間

建築当初の姿を残す階段
建物は木造2階建て。1階には喫茶室やショップがあり、2階には展示室が広がっています。 そして、この階段も見どころのひとつ。丸みを帯びた手すりは、当時のまま残されたもの。触れると、木肌から長い年月を経た温もりが伝わってきます。


洋館をめぐる中で、ぜひ目を凝らして探してほしいのが、逆向きに取り付けられたドアノブ。 「なんでだろう?」「わざとなのかな?」そんな小さな好奇心が、この歴史ある建物のロマンをさらに掻き立ててくれますよ。
ファン垂涎のギャラリーも大きな楽しみ

主に漫画の原画展を開催されるギャラリールーム
旧尾崎テオドラ邸は、老朽化で取り壊しが決まり、2019年に存続の危機に直面。 そのとき、洋館をこよなく愛する漫画家・山下和美さんが発起人となり、保存プロジェクトが設立されました。 長い工事期間を経て、2024年、ついに喫茶・ギャラリーとして再スタート。多くの人たちの思いが結集し、この洋館は新たな命を吹き込まれました。 2階のギャラリーでは、そのバトンを受け継ぐ漫画家たちの企画展を開催。貴重な原画や描き下ろし作品をじっくり鑑賞できる機会は、ファンにとって最高の贅沢です。
喫茶室の専用ルームでアフタヌーンティーを

床の木材は修繕前のものを使用
館内をじっくりめぐった後は、優雅なティータイムの始まり。清潔感あふれる、喫茶室の専用ルームで、アフタヌーンティーをいただきます。

フリーフロー付きの予約制アフタヌーンティー

アフタヌーンティーの時間は、ゆったり90分間制
人気の「アフタヌーンティーセット」は、専属パティシエが腕を振るう三段仕立て。それぞれ異なる見た目や食感、味わいがあり、口に運ぶたび新鮮な驚きとワクワクがあります。

上段には、旬の食材を使用した季節のブリュレや、展示の会期限定メニュー、そしてフルーツが並びます。 この日は、アールグレイのクリームをのせたマロンブリュレが登場しました。表面はカリッと香ばしく、その下にはなめらかで濃厚なマロンクリームがぎっしり。アールグレイの爽やかな風味が、マロンの深い甘さを引き立てる、こだわりを尽くした一品♪


下段を飾るのは、「キューカンバーミントサンド」、「コロネーションチキンサンド」、「たまごとクレソンサンド」の3種類のフィンガーサンドイッチ。 とくに、ミントが爽やかに香る「キューカンバーミントサンド」は、英国伝統のメニュー。そして「コロネーションチキンサンド」は、スパイシーなカレー風味が濃厚で満足感があり、甘いスイーツの合間に嬉しい本格的なセイボリーです。

さらに嬉しいことに、ドリンクメニューも充実。4種の紅茶、フレンチプレスのコーヒーやカフェオレ、2種のフレッシュジュースを、何度でも好きなだけ楽しめます。 また、コーヒーやカフェオレを注文すると、「猫とテオドラ」の愛らしいカップ&ソーサーで提供されます。この器は、発起人である漫画家・山下和美さんがデザインした、ここでしか出会えない特別なもの。
ショップでかわいいお土産探し

「オリジナルクッキー缶」(2420円)、「Cakes!コラボクッキー缶」(3980円)、「オリジナルカップ&ソーサー」(2200円)
アフタヌーンティーを楽しんだら、ぜひショップに立ち寄って。なかでもおすすめは、旧尾崎テオドラ邸のオリジナルアイテム。すてきな思い出を、形にして持ち帰れますよ。 歴史ある洋館で過ごす時間は、特別感たっぷり。日常を忘れて、心から満たされるプチトリップをしてみませんか?

旧尾崎テオドラ邸
キュウオザキテオドラテイ
ことりっぷ編集部おすすめ
このエリアのホテル
※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
※画像・文章の無断転載、改変などはご遠慮ください。
安藤美紀
Writer
安藤美紀

湘南を拠点に全国を旅するフリーライター。執筆した記事は1000以上。温泉の資格も複数保持。
の人気記事













































