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2025.12.16
東京駅近くのおいしい文化財♪ 19世紀の記憶を受け継ぐクラシカルな洋館で贅沢ランチを「Café 1894」
東京駅から徒歩5分。丸の内のオフィス街に、19世紀の英国へタイムスリップしたような「Café 1894」があります。ここは、明治期に建てられた元銀行営業室を忠実に復元した、ミュージアムカフェ・バー。不動の人気を誇るアップルパイはもちろん、2024年11月のリニューアルで一新したランチメニューも注目を集めています。営業時間は、夜11時までとたっぷり。カフェとして気軽に、バーとして優雅に、心も体も満たす贅沢なひとときを過ごせます。
ヨーロッパの街角に迷い込んだかのような外観

赤レンガ造りの歴史ある建物
東京駅の丸の内側出口から歩いて、わずか5分。オフィスビルが並ぶ丸の内を歩いていると、異国情緒あふれる赤レンガの建物が見えてきます。 ここは、明治27年(1894年)、イギリス人の建築家ジョサイア・コンドルさんによって建てられた三菱一号館美術館。元の建物「三菱一号館」は老朽化で1968年に一度壊されましたが、2009年、三菱地所が可能な限り忠実に復元。美術館へと生まれ変わりました。旧三菱一号館の銀行営業室だった場所が、現在「Café 1894」として営業しています。 入り口は、美術館とは別の馬場先通り沿い。美術館を鑑賞しなくても利用できる、隠れ家的な名店です。
クラシカルな英国の空気をそのままに

白く塗り上げられた壁と美しい木の彫刻で統一され、どっしり重厚な雰囲気が漂う
中に入ると、そこは別世界。天井高8mの吹き抜けがある大空間に、思わず息をのみます。 店内は、イギリスで19世紀に流行したクイーン・アン様式で統一。壁や柱の一本一本まで、凝った造りになっていて、時代を超えた贅沢さに心を奪われます。


失われた明治期の名建築を現代に蘇らせるため、当時の写真や建築図面、歴史資料まで徹底的に活用されました。そのおかげで、130年前の異空間にタイムスリップしたような気分を味わえるのです。

ガス灯を再現した照明があちこちに
また、非日常感を高めているのが、丸い照明です。これは、明治時代に広く使われたガス灯をモチーフにしたもの。 ランプを支える真ちゅうの器具は、繊細な曲線を描き、重厚な空間のアクセントとなっています。照明器具の持つクラシカルなデザインや細かい装飾にフォーカスして、当時の職人のこだわりを感じてみてくださいね。

窓には、手作りの風合いが残るレトロガラスを使用

足元に広がる、幾何学模様のモザイクタイルもおしゃれ。視線をめぐらせるたびに、ワクワクが止まりません。

画家のパレットをイメージした新メニュー

「パレットプレート」パン、スープ、カフェ付き(2800円)
ランチタイムの主役は、2024年の営業再開に伴い、新しく登場した「パレットプレート」。 かつて人気を集めた「ガーデンプレート」は、グリーンサラダやサンドウィッチなどがひとつのプレートに載せられ、女性を中心に大きな話題に。その流れを受けて誕生した「パレットプレート」は、さらに進化。見た目も味も楽しめるようにブラッシュアップされています。


フレンチを気軽に味わえるプレート
メインは、パレットに見立てた色彩豊かなデリの盛り合わせ。まるで絵具のように赤、黄、緑…色とりどりのデリが並びます。 真っ白なお皿の上には、フランスで古くから愛されるパイ料理「ヴォローヴァン」や卵料理「ウフマヨネーズ」、季節のポタージュなど、手の込んだメニューがずらり。 ワンプレートで気軽に楽しめるので、気になるものから自由に味わってくださいね。
看板スイーツ「伝統のアップルパイ」

「伝統のアップルパイ」(1400円)
ランチタイム後の14時30分から16時30分までは、カフェタイム。みんなのお目当は、クラシカルな空間にぴったりの自家製アップルパイです。

ひんやり濃厚なバニラアイスクリームとの相性もバツグン
こだわりのお酒と楽しむペアリング

「Café 1894」は、お酒の種類も充実。夜はもちろん、ランチタイムやティータイムでも、ビールやワイン、ウイスキー、カクテルなどを味わえます。美術鑑賞後の一杯や、贅沢な昼下がりの気分を盛り上げるのにぴったり。

「マッカラン香る自家製レーズンバター × オールドバース オリジナル シェリーカスク」(1800円)
17時からは、ディナータイムのスタート。こだわりのお酒と、その魅力を引き立てるペアリングを楽しめます。特におすすめは、「マッカラン香る自家製レーズンバター × オールドバース オリジナル シェリーカスク」。 芳醇なシェリーカスクのウイスキーと、マッカランの香りをまとったレーズンバターは、複雑な風味を引き立て合う、最高の組み合わせ。特別な時間をさらに印象深いものにしてくれますよ。

緻密に再現された1/40サイズの模型
時間のある方は、館内にある歴史資料室ものぞいてみて。 銀行営業室の1/40サイズの模型は、残された資料をもとに緻密に作られており、銀行員や訪れた人の姿まで再現されています。開口部からのぞけば、人々の営みが生き生きと感じられるはず。 下から見上げるだけではわからない建物の構造も、よく理解できますよ。
歴史資料室
レキシシリョウシツ

資料室で歴史に触れたあとは、ヨーロピアンな中庭へ。春と秋には、美しいバラに囲まれて、甘い香りとともにリフレッシュできます。非日常の贅沢なひとときを、ゆるりと味わってくださいね。

Café 1894
カフェイチハチキュウヨン
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安藤美紀
Writer
安藤美紀

湘南を拠点に全国を旅するフリーライター。執筆した記事は1000以上。温泉の資格も複数保持。
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