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2019.09.26
【兵庫】10/12-11/24|「ショパンー200年の肖像」展
今年、日本とポーランドは国交樹立100周年を迎えています。これを記念し10月12日(土)~11月24日(日)に「ショパン-200年の肖像」展が「兵庫県立美術館」で開催中。 多彩な美術作品や資料を通じ、ショパンの音楽と生涯を主軸に、生誕後約200年にわたるショパン像を紹介する展覧会へ訪れてみませんか? メインカット:《フリデリク・ショパンの肖像》アリ・シェフェール、1847年、油彩、カンヴァス credit:Dordrechts Museum
日本初公開の自筆の楽譜と手紙

《「エチュード ヘ長調 作品10の8」自筆譜(製版用)》 フリデリク・ショパン、1833年以前、インク、紙 Photo:The Fryderyk Chopin Institute
今も世界中で愛され続ける、ポーランド出身の作曲家フリデリク・ショパンは、日本人にとっても、その心を引きつけてやまない特別な音楽家です。繊細な曲調やピアノ曲を多く作曲したことから、“ピアノの詩人”と呼ばれています。 そんなショパンの自筆の楽譜は、非常に厳重に保管されており、所蔵するフリデリク・ショパン博物館でも公開は限られています。今回は日本にいながらにして、間近で鑑賞できる稀有な機会となります。

《自筆の手紙 ー パリのヴォイチェフ・グジマワ宛て(エディンバラ、1848年10月3日)》 フリデリク・ショパン、1848年、インク、紙 Photo:The Fryderyk Chopin Institute
また、自筆の手紙も展示されています。ショパンは手紙以外の文章を書き残してないため、人間ショパンを知る手立てとして手紙がとても重要な役割を担っています。筆致からはその時々の心情が伝わってくるようです。 日本語の翻訳文と一緒に鑑賞することでショパンを身近に感じることができるでしょう。
日本初公開の「フリデリク・ショパンの肖像」アリ・シェフェール作

《フリデリク・ショパンの肖像》アリ・シェフェール、1847年、油彩、カンヴァス credit:Dordrechts Museum
ショパンの肖像画の中でも特に有名な作品のひとつ。オランダ出身のシェフェールはパリで活躍した画家で、ショパンと交流がありました。現在はパリでロマン派美術館となっているシェフェールの住居のアトリエには芸術家たちが集い、ショパンやリストらが演奏会を開いていました。友人シェフェールに向けられたショパンの眼差しは温かです。シェフェールは、ショパンを貴族的、そして知性のある人として描いています。この作品は、シェフェール自身が保有していたものです。
日本におけるショパン受容

《ヴェジブノからのポーランド軍部隊の帰還》 マルチン・ザレスキ、1831年、油彩、カンヴァス ©Ligier Piotr/Muzeum Narodowe w Warszawie
これまで語られる機会が少なかった明治期から第二次世界大戦までの日本でのショパン受容を、当時の出版物や資料を通じて紹介しており、まさに日ポ国交樹立100周年記念にふさわしい内容です。明治期に輸入された楽譜や日本で出版されたショパンにまつわる書物の数々、日本最初の「ショパン弾き」澤田柳吉に関する資料などを展示。日本でショパンの作品が知られ、日本人にとって大切な音楽家として愛されていく様子が伝わってきます。

《ショパン所蔵のベル。中国趣味の布袋像》 作者不詳、19世紀、ブロンズ photo:The Fryderyk Chopin Institute
さらに本展では音楽家の展覧会らしく、美術作品を鑑賞するだけでなく音楽も堪能できます。本展オリジナルのレクチャーコンサートやピアノリサイタル、講演会など多種多様な企画を展開。また本展会場には高性能のオーディオシステムでショパンを聴けるコーナーを設けます。 ショパンを見て、聴いて、体感できる展覧会へ訪れてみませんか?
「ショパン-200年の肖像」展
https://chopin-exhibition.jp
入場料 :一般1,400円、大高生800円、中小生600円
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