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2016.02.06
世界遺産登録で注目を集める萩。着物をまとってはんなり城下町さんぽ
江戸時代から変わらない状態で保存されている山口県萩市の城下町。昨年、世界遺産に登録され、大河ドラマ「花燃ゆ」の舞台としても注目を集めました。町並みといっしょに楽しめるカフェやギャラリーも点在する萩の城下町をご紹介します。
まずは城下町に似合う着物に着替えて散策へ

80~100着ある中から好みの着物を選べる。レンタルは3980円
JR東萩駅から車で5分ほどの萩の城下町。城下町の細い路地にある「kimono style café(キモノスタイルカフェ)」では、着物のレンタルと着付けを行っています。 なまこ壁や武家屋敷など昔ながらの風情が漂う城下町を着物姿で散策すれば、いつもとひと味違った旅の思い出になりますよ。着物や帯、長襦袢などが一式セットになっていて、着付け時間は15分ほどなので気軽にチャレンジできそうです。
歴史的建造物が建ち並ぶ萩城下町へ

まるで江戸時代にタイムスリップしたような菊屋横町
1604(慶長9)年に萩城が築城されてから、現在も広範囲に当時の面影が残る萩の城下町。2015(平成27)年7月に世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」の構成資産のひとつである「萩城下町(旧町人町)」と呼ばれるエリアには、かつての商家や武家屋敷など、歴史的な建物が数多く点在していています。 菊屋横町、伊勢屋横町、江戸屋横町など商家の名前がついた通りが碁盤の目のように通っている町筋は、江戸時代の古地図のまま。明治維新の三傑の一人、木戸孝允(きどたかよし)の旧宅もこのエリアに現存しています。
萩藩きっての豪商の旧宅「菊屋家住宅」

手入れの行き届いた日本庭園が見られる書院の間
なかでも見ておきたいのが、萩藩の御用達を務めた菊屋家の住宅です。主屋をはじめ5棟が重要文化財に指定され、江戸時代初期に建てられた主屋や美術品が展示された本蔵と金蔵、四季の変化を感じられる庭園を見学することができます。 巨大な手水鉢や客人を迎えるときにだけ使われた隠し縁など、当時の裕福さを物語る見どころがいたるところにあるので、ぜひ現地のガイドさんに聞いてみてくださいね。今もその美しさをとどめる庭園を目にすると、しばし往時に思いを馳せながらのんびりと眺めていたくなります。 ○菊屋家住宅(きくやけじゅうたく) [所]山口県萩市呉服町1-1 [TEL] 0838-25-8282 [時間] 8:30~17:15(閉館17:30) [休]無休
萩焼のギャラリーもあります

日常食器や花器などが置かれる店内
菊屋家住宅の通り沿いには、萩で焼かれる萩焼のギャラリー「彩陶庵」もあります。 萩焼は「一楽二萩三唐津」とうたわれ、京都の楽焼、佐賀の唐津焼とともに古くから茶人に親しまれてきた名品です。 「彩陶庵」では萩を代表する作家の作品から、斬新な作風が見られる現代作家の作品まで、幅広い器をそろえています。萩焼のほかにもガラスや地元作家の和雑貨なども販売しているので、おみやげ選びにもおすすめですよ。
町歩きのあとはリノベーションした町家カフェへ

オランダ製の椅子や家具が日本建築とマッチする店内
町歩きを楽しんだら、町家を改装したカフェで一息いれましょう。こちらは築200年の町家を改装した店内に、販売もしている北欧家具が並ぶハイセンスな空間。金魚が泳ぐ池や木々を配した坪庭を望む店内は落ち着ける雰囲気です。 手作りの羊羹や萩産のタマネギをじっくり煮込んだカレーなど、お店こだわりのカフェメニューを萩焼の器で味わうことができます。お店で使用している大屋窯の器を購入することもできますよ。

自家製マーマーレードを添えた「萩マルマレットトースト」と珈琲(各400円)
江戸時代にタイムスリップしたような町並みが残る萩の城下町。歴史を感じるお屋敷や町家を着物で散策するちょっぴり特別な休日を過ごしに行きませんか?
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上川奈穂美
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