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2019.11.14
草津の湯畑からすぐ!6代目湯守のこだわりが息づく憧れ老舗旅館「奈良屋」
草津温泉のシンボル・湯畑から徒歩1分。明治10年創業の「奈良屋」は、源頼朝が見つけたと伝わる草津最古の白幡源泉に浸かれる老舗旅宿。情緒たっぷりの趣が人気で、「草津温泉へ来たら一度は泊まりたい」と言われている憧れの湯宿です。温泉が恋しくなってくるこの季節。湯守が愛情を注いできた、湯づくしの贅沢を味わってみませんか。
どっしりした佇まいが印象的
古きよき時代の湯宿の面影が残る玄関
草津温泉の中心にある観光名所・湯畑からすぐ。「奈良屋」は、多くのお土産屋さんが軒を連ねる西の河原通りに面しており、散策にも出かけやすい好立地。玄関脇には家紋入りの提灯が灯り、創業130年以上の歴史を感じさせる、どっしりした重厚感が漂います。
左手が帳場、右手が客室へと続く階段
館内を彩る飯塚さんの能画
「奈良屋」は、日本独自に発展した伝統的な絵画ジャンル・能画の作品が30点ほど飾られているのも魅力。これは、著名な能画家 飯塚正賢さんが「奈良屋」を定宿として、泊まりながら描いた作品だそう。地下1Fには、飯塚さんの作品を集めた展示コーナーもあり、貴重な作品群を間近で楽しめます。
バリエーション豊富な落ち着く客室
二間続きの「泉游亭 こけもも」
客室数は36部屋。そのうち和洋室のタイプが16部屋です。すべて間取りが違うので、人数や用途に合わせて選べるのも嬉しいですね。 朱色を基調にした和モダンの「こけもも」は、最大4名まで利用可能。寝室とリビングが分かれており、つなげて広く活用したり、分けてプライベート空間を作ったり、使い勝手も抜群です。
立派な梁が目を引く「泉游亭 つつじ」
柔らかい極上の湯に癒されて
白幡源泉が贅沢に注ぎ込まれる「将軍御汲上の湯」
自慢の温泉は、草津温泉の中でも定評のある源泉「白旗の湯」をかけ流しで使っています。エメラルドグリーンの湯に体を沈めれば、白い湯花がユラユラ。流れる湯に身をまかせると、心がほどけていくようです。 大浴場は、昭和初期の木造建築を残した天井の高い造り。なかでも、「将軍御汲上の湯」はゆったりと疲れる広い湯船が魅力です。
奥にある、黒くて小さな湯船が「不老長寿の湯」
大浴場の一角には、水に強い赤松をくり抜いた一人利用のお風呂「不老長寿の湯」があります。開業134年前から使われているこの浴槽は、松の感触が自然で情緒たっぷり!湯の花も多く浮いていて、温泉に包み込まれるような幸せな湯浴みができますよ。
空いていればいつでも利用できる貸切風呂。45分間(2455円/税別)
また、個室付きの檜を使った貸切露天風呂、陶器の貸切風呂、ゆったり入れる内風呂の貸切風呂など、3種類の貸切風呂も利用できます。極上の湯を独り占めする時間は、至高のひととき。
群馬のお野菜や上州牛を使った和会席に舌鼓♪
「奈良屋」は基本的に1泊2食付き。夕食は、趣ある「蔵」をイメージしたお食事処でいただきます。 群馬ならではのお野菜や上州牛、四季折々の旬の食材を活かした会席料理は、ぜひ群馬の地酒と合わせて楽しみたいところ。メインの上州牛は、季節ごとに調理法が変わり、存分に楽しめます。
旬の素材を使った季節ごとに変わる和会席
夕食後は宿泊者専用のバーでまったりと
美しい模様の切子グラスに入った「ひじり」(710円/税別)
「奈良屋」に併設されている「喫茶去」は、18時以降になると宿泊者専用のバーになります。オススメは群馬県渋川産の梅酒「ひじり」。甘酸っぱさが心地よい、嬬恋村のお野菜のピクルスとセットでいただけるのも嬉しいですね。
博物館のようなしつらえの喫煙室
あまり知られていませんが、地下1Fの喫煙室は、日本のタバコの歴史を垣間見れるギャラリーにもなっています。壁面には、戦時中、金属の使用が禁止されていた時代の陶器やガラス製のキセルがずらり。日本では貴重なキセルも多く展示されているので、普段タバコを吸わない方も、足を運んでみてはいかがでしょうか。
奈良屋
ナラヤ
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安藤美紀
Writer
安藤美紀
湘南を拠点に全国を旅するフリーライター。執筆した記事は1000以上。温泉の資格も複数保持。
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