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2020.07.19
定員は2名?京都・御所東にある小さなお店「Bakery uki」で40種以上のパンに囲まれる幸せを
雑貨屋やカフェなど、おしゃれでこだわりのあるお店が立ち並ぶ京都・御所東にある「Bakery uki(ベーカリーウキ)」。工房を合わせても敷地はわずか5坪というこちらのお店には毎日40種以上のパンと焼菓子が並び、パン好きな京都人の間で話題となっています。2020年1月にオープンしたばかりの注目のお店を訪れてみました。
5坪のスペースに工房とショップ
左がショップ、右が工房
京阪神宮丸太町駅から西へ徒歩3分、京都御苑と鴨川の間にある「Bakery uki」は古民家をリノベーションし、スタイリッシュな内装の中にもどこか懐かしさや温もりを感じるお店です。通りに面する大きなガラス窓からは、2畳ほどの販売スペースに所狭しとたくさんのパンが並べられているのが見え、道行く人々の足を止めています。
早いときは14:30に売り切れてしまうことも
松岡さんご夫婦が営むこちらのお店は、今から10年程前、奥様である磨朋さんが「食べ物に関わる仕事をしたい」と飲食店の構想を練る中で、とあるお店で衝撃的なパンと出会ったことから始まりました。 「おいしいというだけではなく、パンを作るために積み重ねてきたものやパンに対する愛情が伝わってきて心に響いた」と磨朋さん。 そこからご主人の英樹さんが様々なパン屋で10年以上修行を重ね、2020年1月に「Bakery uki」が誕生しました。
人ひとりがギリギリ通れる幅の販売スペース
「店主のこだわりが感じられる飲食店が多く、お客さんや周りのお店から刺激を受けながらお店をしたい」と見つけた物件は、工房と販売スペースを合わせてもわずか5坪というとても小さなものでしたが、京都の名店を数多く手がけた建築家により、40種以上のパンが一目で見渡せるパン好きにとって夢のような空間に仕上がりました。
オススメは2日寝かせて作った「αバゲット」
おいしい状態で食べてもらえるようにと、1日に何度か分けて焼かれるバゲット。まずは小麦粉を熱湯でこねて湯種を作り冷蔵庫で1日寝かせて小麦粉が持つ甘みを引き出します。その後、すべての材料を加え本捏ねを行い、さらに冷蔵庫で20時間熟成させ焼き上げると、皮は薄くパリッ、中はほどよくもっちりとした風味豊かなバゲットに。トーストしてもサンドにしてもおいしい一品です。
バンズにこだわったシンプルなサンド
銀閣寺大西のハムを使った「ハムキャベツサンド」(220円)
タマゴやハムとキャベツなど、シンプルで家庭でも馴染みのある組み合わせのサンドはバンズに秘かなこだわりが。冷やした状態で最もおいしく感じられるように、ジャガイモのマッシュを入れ水分をしっかりキープ。かつ、パンが主張しすぎず、中の具と一体となるようモチ、サクッとした歯ごたえに仕上げられています。バンズだけで購入したいというお客さんがあとを絶たず、今では「バンズ」(2個154円〜)のみでも販売するほどです。
人気の「クロワッサン」と「クリームのパン」
「クロワッサン」(242円)。「クリームのパン」(286円)
お店の人気商品である「クロワッサン」は、小麦本来のおいしさを引き出すポーリッシュ種、旨みを引き出すサワー種、そしてイースト種と3種もの種(たね)を使って作られています。香り豊かな発酵バターを何層にも折り込んだ、サックリとした軽い口当たりが魅力です。 またそのクロワッサン生地を使った「クリームのパン」は、サクッとした生地となめらかな口当たりのカスタードクリームの組み合わせが絶妙。通常クリームパンは、生地のなかにカスタードクリームを入れてから焼き上げますが、クリームのなめらかさを味わってもらいたいという磨朋さんのこだわりで、焼き上げた後に詰められています。
持つとずっしりと重みを感じるほどクリームたっぷり
パン作りのヒントにと始めた焼菓子は評判となり常時4種ほどが並ぶ
オープンした今でも「もっとおいしくなるかも」と感じたら、材料の配合や製法を変えているそう。「おいしい」に日々向き合って生み出されるパンや焼菓子たちをぜひ味わってみてくださいね。お天気のいい日は近くの京都御苑や鴨川の河川敷で食べるのもオススメですよ。
Bakery uki
ベーカリーウキ
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鈴木 玲奈
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