国の登録有形文化財に指定

樹齢100年のツバキが咲く庭からは那覇市街が一望できる

那覇空港からゆいレールに乗り、市立病院前駅を降りて、坂道を登ること約10分。 住宅街を歩いていくと、建物をぐるりと囲む立派な石垣と赤瓦屋根の建物が見えてきます。 沖縄の伝統的な民家の雰囲気がそのまま味わえる「しむじょう」は、9年前に国の有形文化財に登録されました。

全国から観光客が訪れる人気店

窓から吹き抜ける風が気持ち良い

木造平屋の店内は「おばあの家」を思わせる、レトロで落ち着いた雰囲気。 大きな窓からは歴史ある庭と石塀が眺められ、心地よい風が吹き込みます。畳敷きに足を延ばすと、思わず寝転んでしまいたくなるほど、ゆったりとした空気が流れています。 元は、店主である新垣英司さんのお祖母さんが一人で住んでいた民家。せっかくの雰囲気を生かそうとお店を始めたところ、評判が評判を呼び全国から観光客が訪れるように。今年で12年目を迎える人気店です。

いつも観光客や地元の人でいっぱい

そばや、ゆし豆腐をはじめとした沖縄郷土料理が中心

そばは「本ソーキそば」（写真・800円）と「三枚肉そば」（大700円・小620円）の2種類。 お年寄りや子どもにも食べやすいよう、なるべく臭みをおさえてあっさり仕上げた透明感ある豚骨のスープは、「時間をかけて油を冷やしたり温めたりと工夫をこらしている」という新垣さん。コシのある細平麺との相性は抜群で、しっかり煮込まれて味が染みこんだ本ソーキのおいしさも格別です。自家製のしょうが漬けや卓上のコーレーグースを入れることで、また違った味わいが楽しめます。 おすすめのセットメニュー「ゆし豆腐定食」（写真下・800円）は、ほろほろの島豆腐と季節のジューシー、三枚肉にもずくなどの小鉢が2品もついて、ボリューム満点。体に優しいゆし豆腐は、すべてのそばに50円でトッピングも可能です。

食べ終わっても、のんびりしたくなる

ぴかぴかに磨き上げられた内廊下

食後のコーヒーをいただきながら、季節の花や植物につられてやってきた鳥や猫たちを窓から眺めていると、時がたつのを忘れてしまうほど、のんびりした優しい気持ちに浸れます。 売り切れ次第終了なので、気になる人は開店直後に行くのがおすすめ。 うちな〜な雰囲気に浸れる「しむじょう」で、沖縄の郷土料理を味わってみてくださいね。