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2022.05.08
京都の奥座敷にたたずむ貴船神社で、目にも涼やかな青もみじを満喫♪
5月を迎え、緑の萌えいづる季節がやってきました。鴨川の上流で太古の昔から京都を見守ってきた貴船神社は、川沿いに立ち並ぶ3つのお社からなります。本宮~奥宮(おくみや)~結社(ゆいのやしろ)をめぐり、清らかな流れと青もみじのある風景を楽しんでみませんか?
朱色の灯籠と青もみじが美しい本宮
本宮へと誘う参道の石段
貴船神社へは、地下鉄の国際会館駅から京都バス52系統で貴船口へ、そこで33系統に乗り継ぎ貴船で下車します。そのままバスの進行方向へ約5分、左手に見えてくる鳥居をくぐると、貴船神社の顔ともいえる風景が迎えてくれます。 天を覆う青もみじ、石段の両側には春日灯籠がずらりと並び、緑と朱色のコントラストが印象的な参道です。この清々しい風景に出会うため、貴船を訪れるなら初夏と決めている参拝者もいるそうですよ。
平成の時代に建て替えられた本宮
本宮に祀られているのは、高龗神(たかおかみのかみ)という水の神様。清らかな濁りのない水にちなみ、この付近の地名は「きぶね」というのに対し、神社名は「きふね」と濁らずに呼ぶそう。
左:新緑絵馬(500円)、右上:新緑もみじ守(700円)、右下:新緑御朱印帳(1500円)と新緑御朱印かばん(4500円)
またこの時期には青もみじにちなんだ夏季限定の授与物も。絵馬をはじめ、御朱印帳や御朱印帳袋、かわいいチャームのようなお守りもいただくことができます。
うっそうとした木立に囲まれる奥宮
杉木立の先にたたずむ朱色の門をくぐり奥宮へ
次に向かうのは、貴船川に沿って歩くこと10分余りの奥宮。貴船神社創建の地とされる場所です。「きふね」は「気生根」とも記され、古くから気が生まれる根源、今でいうパワースポットと考えられてきました。 3社のなかでも、最も自然の気が強く感じられるという奥宮。平安時代に洪水で社が流されてしまったものの、神聖な場所として今も大切にされています。
熱心に祈る人の姿が多い奥宮の御利益は運気上昇
巨木が立ち並ぶ境内には静寂が漂います。社殿横の背の高い木は桂(かつら)。大木なのに、風にそよぐ青葉が軽やかで、重さはみじんも感じさせません。それでいて厳かな雰囲気もある不思議な木です。
御船形石には、航海の安全の御利益も
一風変わったな石垣は、神話にまでさかのぼる創建の歴史を物語るもの。奥宮の御祭神である玉依姫命(たまよりひめのみこと)は、海から川をさかのぼり、この地に着いたと伝わります。その際に乗ってきた船を、人目に触れぬように石で覆ったのだとか。
結び文もモスグリーン、縁結びの結社
結社の御利益は縁結び
最後は奥宮から歩いて5分の結社へ。平安時代の歌姫・和泉式部が参拝し、夫の愛を取り戻したことから「恋の宮」とも呼ばれています。
桂の木にモリアオガエルの卵を発見
結社にも天に向かって枝を広げる桂の木が見られます。桂の葉はハート型をしており、このことからも良い縁がいただけそうですね。貴船神社には数多くの桂が自生しているので、ハート型の葉を目印にぜひ探してみましょう。
本宮と結社で入手できる結び文(200円)
そして、結社で忘れてはいけないのが結び文。薄緑の紙に願い事をしたため、こちらにしっかりと結ぶのが習わしです。きっと願いが叶いますよ!
また、この時期に本宮から奥宮、結社へと貴船川沿いを歩くと、川床(かわどこ)を見かけるかもしれません。川の水面すれすれに床を張って、そこで涼をとりながら食事をする京の夏の風物詩のひとつです。敷居が高そうに思えますが、なかには気軽に入れるカフェもあります。
貴船の川床カフェ「兵衛Cafe」はこちら
青もみじも、御利益も、川床カフェも楽しめる初夏は最高のシーズン。貴船の爽やかな翠の風に吹かれ、身も心もリフレッシュしてみませんか?
貴船神社
キフネジンジャ
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戸塚 江里子
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