
54
2023.06.27
フランス人ソムリエが営む人形町の日本茶専門店『おちゃらか』|by PARISmag
毎日の暮らしのなかで少しだけ心が弾むような豊かさをお届けするWEBマガジンPARIS mag(パリマグ)から、『おちゃらか』をご紹介します。
フランス人ソムリエのステファン・ダントンさんが手がける日本茶専門店『おちゃらか』は、日本茶の魅力と可能性であふれています。 東京・人形町にあるお店には、スタンダードな日本茶だけではなく、さまざまな香りを楽しめるフレーバー緑茶やほうじ茶などの商品がずらりと並び、訪れる人を出迎えてくれます。 さらに最近では、急須がなくても手軽にお茶が楽しめる「エキスパウダーフレーバー日本茶」に人気が集まっているそう。 今回は、さまざまな好みとシーンに寄り添ってくれる、『おちゃらか』の魅力をご紹介します。
“自分好み“がきっと見つかる。60種類以上のフレーバーティー

『おちゃらか』の代名詞といえば、緑茶やほうじ茶、和紅茶にさまざまな素材をミックスして作るフレーバーティー。 レモンや青リンゴ、黒糖キャラメル、ライチなど60種類以上のラインナップを前に、ワクワクせずにはいられません。なかには、「コーラ紅茶」や「ラムネ緑茶」など、ユニークなフレーバーも。

2005年の開業当初は、5種類のフレーバーティーで始めたそうですが、お客さんからのリクエストを参考に開発を進め、現在の品数にたどり着いたそう。 ダントンさんは、「住んでいる場所や年代など、さまざまな人の好みに寄り添えるよう、商品数を増やしてきました」と話します。 今後は「メロンクリームソーダ緑茶」や「日本酒フレーバー緑茶」も登場予定とのこと。自由で遊び心あふれるダントンさんは、“こだわりを持たないこと”を大切にし、柔軟性のある商品開発を進めています。 また、お茶の提案とともに、飲み方のアドバイスにも力を注ぎ、店頭での試飲にも積極的。ダントンさんの言葉は、ユーモアと説得力に満ちていて、普段はコーヒーや紅茶派の人でも、きっと日本茶に興味を持つはずです。
手軽に楽しめる「粉末状フレーバーティー」の人気が急上昇

最近では、粉末状にしたお茶にフレーバーを加えた「エキスパウダー日本茶」が人気を集めているそうです。 「『エキスパウダー日本茶』は、もっと日本茶を飲んでもらいたいという思いから2021年に開発しました。“急須がないから日本茶を飲まない”という人も少なくありません。この商品は、水やお湯にさっと溶けるので、急須がなくても手軽にお茶を楽しむことができるんです」 そう話しながら、ショコラフレーバーの「エキスパウダーほうじ茶」を試飲させてくれました。 お湯にパウダーを振りかけて、軽くかき混ぜればできあがり! 溶け残りもなく、お茶とフレーバーの香りをしっかりと感じさせてくれました。あっという間に作れるので、慌ただしい朝にもぴったりです。

「自宅やオフィスに2、3種類常備しておけば、一息つきたいときに、すぐに日本茶を楽しむことができます。また、牛乳や豆乳、アーモンドミルクに混ぜるのもおすすめ。炭酸水や焼酎などのアルコールに混ぜてもおいしいですよ」 「エキスパウダー日本茶」は、飲み物としてだけでなく、料理にも活用できるとのこと。揚げ物の衣に混ぜたり、カレーのスパイスにしたり。 はたまた、アイスやヨーグルトにトッピングするなど、多彩な用途で使えるのも魅力です。
人形町の町から、日本茶の可能性を発信し続ける

ダントンさんは、28歳の時に来日し、2005年に東京・吉祥寺に店を構えました。母国フランスでは、ソムリエとして働いていましたが、日本茶に可能性を感じて起業を決意したそうです。 「ワインと日本茶には共通点が多くあります。一本の木から栽培され、製法や品種、栽培地域によっても味が変わってくる。つまり、“ストーリー”があるんです。私は、日本茶のストーリー性も伝えていきたいと考えています。『うちのお茶はおいしいよ』ではなく、『なぜおいしいのか』を知ってもらいたいんです」

『おちゃらか』は、吉祥寺で開業したのち、日本橋にある商業施設『コレド室町』での出店を経て、2020年に人形町に移転。 日本文化が根付くこの街についてダントンさんは、「昔から変わらない風景が色濃く残っていて、ストーリー性のある街だと思います。お茶の木が植えられている茶ノ木神社も近くにあって、何かしらの縁を感じています」と話します。 コロナ以前の日常とともに、国内外からの客足が戻りつつある今、国内と海外、両方を視野に入れて、この場所から市場を展開していくそうです。

また、開業当初から、“日本茶を飲む”というライフスタイルを広げたいと考えていたダントンさん。 最近では、静岡県立大学の講師として日本茶のマーケティングを教えるなど、次世代に向けた教育にも目を向けています。 朝の目覚めの一杯や、仕事中の休憩など、さまざまなシーンで楽しみたい『おちゃらか』の日本茶。どきどき、ワクワクしながらお茶を選んでみてはいかがでしょうか。
※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
※画像・文章の無断転載、改変などはご遠慮ください。
PARISmag

シンプルで上質なライフスタイルを提案するWEBマガジン “パリマグ
の人気記事































