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2023.10.11
芸術の秋はサントリー美術館へ♪金沢の老舗「カフェ 加賀麩不室屋」で麩料理やスイーツを味わう
六本木の東京ミッドタウンにあるサントリー美術館shop×cafe「カフェ 加賀麩不室屋(かがふふむろや)」は、金沢名産の加賀麩の味わいをアレンジした軽食や甘味が楽しめる和カフェ。麩の特長を活かしたフレンチトーストや小皿に並ぶ麩料理が味わえるのは、金沢市外では東京ミッドタウンにある店舗だけです。展覧会の鑑賞後の余韻に浸りながらゆっくりと過ごしてみてはいかがですか。
「生活の中の美」が基本理念のサントリー美術館
「サントリー美術館の入口」
東京メトロ日比谷線・六本木駅より地下通路にて直結。 東京ミッドタウンのショッピングエリア「ガレリア」の3階に上がると、フロアの角に「サントリー美術館」があります。 サントリー美術館は1961年、東京・丸の内に開館。2007年に六本木・東京ミッドタウンに移転し、2021年に開館60周年を迎えました。開館当初より「生活の中の美」を基本理念として、企画展の開催や収蔵品のコレクションを進めています。 現在では、絵画、陶磁、漆工、染織などの日本の古美術から東西のガラスまで約3000件の作品を収蔵しています。常設展は行わず、年数回テーマを決めた企画展のみを定期的に開催しています。
「エントランス」©田山達之
「ミュージアムショップ」©田山達之
美術作品を鑑賞した後は、ミュージアムショップでグッズを購入してみてはいかが。美術館の収蔵品をモチーフにしたオリジナル商品や、季節の風呂敷、手ぬぐい、グラスなど豊富なセレクトアイテムを販売しています。展覧会オリジナル商品は会期中のみの販売なのでぜひチェックしてみて。
サントリー美術館
サントリービジュツカン
https://www.suntory.co.jp/sma/
ミュージアムショップ:営業時間 10:30~18:00、火曜・展示替期間は11:00~18:00、展覧会会期中の金・土は20:00まで営業。定休日:展示替期間中の火曜、年末年始
金沢の伝統ある加賀麩の味わいを楽しめるカフェ
サントリー美術館のミュージアムショップに併設している
サントリー美術館のエントランスの横には、展覧会のグッズなどが並ぶミュージアムショップ。さらに奥にいくと「カフェ 加賀麩不室屋」の入口が見えてきます。 「カフェ 加賀麩不室屋」は、慶応元年創業の老舗。金沢・尾張町で150年続く伝統的な加賀麩づくりをしている加賀麩専門店「不室屋」が手掛けている和カフェです。2007年春に東京ミッドタウンが開業した時に、金沢市外では初の「不室屋」のカフェとしてオープンしました。
2020年にリニューアル。壁の一部をブロンズメッシュにするなどスタイリッシュさも取り入れている
入口から店内に一歩入ったら、木の温もりが感じられる落ち着いた和の空間が広がっています。サントリー美術館の設計を手がけた建築家・隈研吾さんがこだわった居心地の良い「都市の居間」をカフェのデザインにも取り入れており、和のモダンを基調にした安らぎと優しさに溢れた雰囲気の中、ゆっくりと過ごすことができます。
金沢の伝統的な加賀麩のフレンチトースト
「くるま麩のフレンチトースト(抹茶)」 (1480円)
「くるま麩のフレンチトースト(抹茶)」は、金沢で昔から伝わる麩「車麩」をフレンチトーストにした不室屋の人気スイーツ。ドーナツのような見た目も楽しい「車麩」にたっぷりの卵液を含ませ、注文を受けてから焼き上げています。 車輪のように見えることから「車麩」と名付けられ、金沢ではおでんや卵とじ、すき焼きなど家庭でも親しまれている食材ですが、カフェで提供するのは卵液が浸みこみやすいように作られたオリジナルの「車麩」を使用しています。 やわらかい食感の中に弾力が感じられるフレンチトーストに、サクッと軽いおやつ麩や抹茶豆乳アイス、ホイップクリーム、小倉あんが賑やかにトッピングされています。添えてある抹茶ソースをかけて召し上がれ。
様々な種類の加賀麩の味を体験できる膳
「加賀麩とりどり膳」(2200円)
「加賀麩とりどり膳」は、様々な種類の加賀麩の味を体験できるお食事プレート。お膳に並んだ8種類の小皿料理にはいずれも加賀麩が使われており、ご飯やふやき御汁と一緒にいただくことができます。
左上から「くるま麩カツレツ」、「丁字麩と青菜のお浸し」、「生麩のしぐれ煮、香の物」、左下から「よもぎ生麩のお刺身」、「あわ生麩の味噌田楽」、「生麩まんじゅう」
まるでお肉のような食感を楽しめる「くるま麩カツレツ」、よもぎを練り込んだ生麩をタレと生姜でいただく「よもぎ生麩のお刺身」、雑穀のあわを練り込んだ生麩に味噌をのせた「あわ生麩の味噌田楽」など、麩で作ったとは思えない食感も異なる味わいが魅力的です。 生麩で餡を包んだ「生麩まんじゅう」は、さらりとした甘さのこしあんを笹の葉でくるんだ麩のお菓子。瑞々しくつるんとした枯淡な味わいは、食後のデザートにぴったりです。
小皿料理を食べた後は、石川県の伝統的な九谷焼の絵柄を鑑賞することができる楽しみも
すだれ麩で味わう金沢名物じぶ煮
「金沢名物じぶ煮・すだれ麩と鶏肉・野菜の椀物」
生地を「すだれ」に包んでゆでることから名づけられた「すだれ麩」と鶏肉を野菜とともに味わえる、じぶ煮は金沢の郷土料理。本来は鴨肉のところをカフェでは食べやすい鶏肉を使用しています。だしをよく吸ったすだれ麩は高野豆腐にも似た独特の食感があり、他では見られない唯一無二の味わい。 鶏肉には小麦粉をまぶしてとろみをつけており、うまみが閉じ込められています。しいたけや青菜などそれぞれの素材の持ち味が引き立てられて、だしの豊かな味わいにほっこり温かい気持ちになりますよ。わさびで味の変化を楽しんでみて。
金沢の銘品・お吸い物最中
「ふやき御汁 宝の麩」※加賀みそ
宝箱に見立てたふやきの中に、色とりどりの小花麩やかえで麩、ねぎ、とうふをたっぷりと詰め込んだ「ふやき御汁 宝の麩」は、不室屋を代表する加賀麩のお吸い物。カフェでは、おすましと味噌汁から選ぶことができ、やさしい味わいの加賀みそがおすすめです。 時間が経つと、ふやきがお餅のようにもちもちした食感に。とうふのつるりとした食感とねぎの甘さで、金沢の家庭の味を体験してみて。
香ばしい加賀棒茶
30秒蒸らしてから茶葉を開かせるように急須を振りながらすばやく注ぐ
食事やスイーツには、プラス300円で加賀棒茶(温)、コーヒー(HOT/ICE)、紅茶(HOT/ICE)の中から好きなセットドリンクを選ぶことができます。おすすめは、茎を芯から焙じて旨味をひきだした「加賀棒茶」。 注文を受けてから一杯ずつ丁寧にいれて提供されます。香ばしく香り高い「加賀棒茶」は、食事やスイーツとよく合いますよ。
カフェおすすめお土産品
左から「宝の麩・みそ好み、折々」(各821円)、「おすまし好み」(843円)、「おやつ麩・3個」(918円)
カフェでは、「加賀麩とりどり膳」のお吸い物最中「宝の麩 」や、「くるま麩のフレンチトースト」に添えてある「おやつ麩」など、カフェの味を自宅でも楽しめるお土産品の販売をしています。 定番のおすまし、味噌汁の詰め合わせが味わえる「宝の麩」は、「みそ好み(加賀みそ、田舎みそ、赤だし)」、「折々(おすまし、暫、加賀みそ)、季節のおすまし「照葉」が入った 「おすまし好み~照葉~」などそれぞれ3種類の味を楽しめる詰め合わせ。 「おやつ麩」は、ひと口サイズのスナック風麩菓子。サクサクとした新しい食感とやさしい味わいが食べ出したら止まらなく、「くるま麩のフレンチトースト」を食べた方は、お土産に購入される方が多いほど人気です。
「宝の麩詰合せ『舞踊図』化粧箱」(3662円)
「宝の麩詰合せ『舞踊図』化粧箱」は、サントリー美術館の収蔵品《舞踊図》を前⾯に配した⾐装違い、⾊違いのパッケージをあしらった「宝の麩 」詰め合わせです。家族へのお土産やお世話になった方への贈り物にいかが。 展覧会の開催期間は限定スイーツを楽しむことができます。カフェのみの利用も可能です。東京ミッドタウンのショッピングの合間や展覧会を鑑賞した後に、のんびりとお茶時間を過ごしてみませんか。
カフェ 加賀麩不室屋
カフェ カガフフムロヤ
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南森エレナ
Writer
スイーツコンシェルジュ 南森エレナ
テレビ局や大手旅行会社などの勤務を経て雑誌やwebで執筆するライター。カフェめぐりと旅行が趣味
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