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2024.04.03
鎌倉の古民家の縁側でノスタルジックな気分にひたるひととき♪「燕カフェ」
静かな住宅街にまるで隠れ家のようにたたずむ「燕カフェ」。昭和の時代に建てられた一軒家は当時の風情をそのまま残し、訪れる人をあたたかく迎えます。縁側やちゃぶ台のあるレトロなカフェでほっこりとした時間を過ごしてはいかがでしょうか。

これまで培われてきた古き良き日本の日常を伝える一軒家カフェ
鎌倉駅から徒歩約15分
築90年の古民家を改築した「燕カフェ」。鎌倉観光で人気の鶴岡八幡宮から歩いて5分ほどの住宅街の中にあり、まるでおばあちゃんの家を訪ねるかのような静かでほっと落ち着くカフェです。
譜面台のような木製のスタンドにはメニューの案内が
木戸から入ると玄関までは飛び石のアプローチ。“いつでも だれとでも” と手書きのメッセージとツバメのイラストを描いた玄関脇の看板が出迎えます。

手の届くところに骨董品が贅沢に並ぶ畳敷きの和室
玄関先にも骨董が並びお皿やカップの販売も
古民家の良さをできるだけ残したいという店主・石田雄さんの思いから、リノベーションをしたのはおもに厨房で、そのほかは昭和の初期に建てられたままです。靴を脱いで上がると足の裏側に畳のやわらかさを感じ、和室の中央には昔ながらのちゃぶ台、頭上のライトはドライフラワーが周りを囲み、昔ながらの生活の中にしゃれたエッセンスも取り入れた素敵な空間です。
のんびりと過ごしたい縁側の席
縁側は四季折々に木々が彩る庭の様子がガラス戸越しによく見えます。ここに座るとやわらかい日差しとレトロな雰囲気で時代をさかのぼってタイプスリップしたかのような気分になりますよ。
カウンターの手間にある江戸時代の薬箪笥
和菓子の木型や時代劇で見かけるようなロウソクの台なども無造作に置いてあり、こうした骨董品の数々は古物営業許可証を取得する石田さんが集めたものです。 小さな引き出しがいくつもある箪笥は江戸時代に使われていた薬箪笥で、その上には薬草を細かく砕く道具として使われていた薬研(やげん)も。今はこの薬箪笥におしぼりなどが入り、まだまだ現役として活躍中です。

古民家に映えるアンティークの和食器
骨董のカップが種類豊富な並ぶ
昔から使われてきた道具を受け継いで大切に使う石田さんの精神は器も同じです。お店のカップや器は、日本を代表する磁器として知られる佐賀県の有田焼や石川県の九谷焼の100年以上前に焼かれた貴重な骨董品です。
「コーヒー」(600円)
ヒビが入った部分には金継ぎをして新しく蘇らせます。カウンターにはそうしたカップが色柄華やかに並び、それぞれの持つストーリーを想像しながらいただくのも楽しい時間です。
コーヒーにはブラジルの質のいい豆を使用
コーヒーはオーダーごとに豆を挽く本格派。ペーパーフィルターを使わずにハンドドリップで淹れていて、コーヒーの味わいがストレートに伝わります。

インパクトのある朱塗りのお膳で登場する薬膳のお昼ごはん
小鉢3品付き「薬膳カレー」(1600円)
このカフェの魅力は古民家とアンティークの和食器に加えて、薬膳のランチもいただけることです。野菜の形がなくなるまで煮込んだ薬膳カレーは、みかんの皮・桂皮・山椒・クローブ・シナモンをブレンドした五香粉とショウガがたっぷり混ぜてコトコトと煮詰めていくのだそう。仕上げには黒ゴマと白ゴマ、美容にいいといわれるクコの実をトッピング。
杏仁豆腐と美人茶をプラスする薬膳セットはランチに+600円
ランチには自家製の杏仁豆腐と美人茶をつけるのがおすすめです。本格的な杏仁豆腐に欠かせない杏仁霜(きょうにんそう)と豆乳を使っていて、甘い香りが漂いまったりとした仕上がりです。
美人茶は3種類の中から日替わりで提供
美人茶とネーミングされた気になるお茶も薬膳の素材です。菊花・なつめ・クコ・はと麦など、ブレンドは石田さんのお母様によるもの。温かいポットから注ぐとリフレッシュしますよ。

グラスにたっぷり詰め込んだお楽しみスイーツは午後2時から
「燕パフェ」(1500円)コーヒーまたは紅茶付き※14時からの限定メニュー
昼下がりのティータイムにはもう一つの名物「燕パフェ」をぜひ。自家製の豆腐白玉や季節のフルーツ、アイスクリームをたっぷりと盛り付け、その下には日替わりで抹茶か鉄観音のプリン、さらに杏仁豆腐も敷き詰めてボリューム満点。 コロンとしたフォルムのグラスも昭和初期に作られたアンティーク。装飾をほどこしたガラスには厚みがあり、しっかりとした安定感のあるグラスです。ノスタルジックな気分と一緒に味わってくださいね。
燕カフェ
ツバメカフェ
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高橋茉弓
Writer
高橋茉弓

おやつの時間を何よりも大切にするライター&カメラマン。波の音とカフェがあればそれで幸せ。
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