元マリメッコのデザイナー・石本藤雄さんのショップ＆ギャラリー「Mustakivi gallery&」

店内では石本さんの作品も鑑賞できる。壁には絵皿の作品。季節によって展示内容が変わる

道後温泉のほど近く、由緒ある神社仏閣が点在するエリアにある「Mustakivi gallery&」は、愛媛県出身の石本藤雄さんが手がけるショップ兼ギャラリー。マリメッコ社でテキスタイルデザイナーを務め、その後アラビア社で陶芸作品を発表してきた石本さんのライフスタイルブランド「Mustakivi」のアイテムが並びます。日本とフィンランドの自然、風景、四季などからインスピレーションを得たデザイン、機能的で長く使い続けられる暮らしの品が魅力です。

北欧のエッセンスを感じる、砥部焼をはじめとする日本各地のうつわも

（左上・右）種類豊富な食器類（左下）花モチーフの砥部焼ブローチ。4色展開、1個3520円

「いつかは日本に戻って制作をしたい」との思いから、2020年にフィンランドから帰国し、故郷・愛媛に活動の拠点を移した石本さん。「Mustakivi gallery&」に併設のアトリエでは陶芸作品が生み出され、商品のデザインも行われています。たとえば、石本さんがデザインし、県内の焼き物の産地・砥部の窯元が作陶したうつわやブローチといった砥部焼の品。特に食器は、プレートやカップ、小皿や小鉢など、多彩な色形がラインナップ。

長年の時を経て、石本さんのアイデアが形になった砥部焼の「ONNEA」ゴブレット

「ONNEA」ゴブレット（S）4950円

そんな「Mustakivi」のうつわのなかで注目したいのが、フィンランドの言葉で「おめでとう、お幸せに」を意味する「ONNEA」シリーズ。なかでも、石本さんが30年あたためていたアイデアを形にしたというのがゴブレットです。ガラスや金属で作られることが多いゴブレットを砥部焼で制作。存在感のある磁器のゴブレットはカラーリングもすてき。手に持ったときのバランスのよさ、カラフルな色展開など、石本さんらしさが詰まった新たな代表作です。

「ONNEA」シリーズには鉢も。「ONNEA」（小鉢）各6600円。ゴブレット、鉢ともに3種類のサイズ展開

愛媛の上質な今治タオルをはじめ、ファブリックアイテムも人気

手ぬぐい各種2420円。水の流れる様子を表現した「渓流」タオル

店内には、オリジナルデザインの手ぬぐいや今治タオルといったファブリック商品も。植物や風景などを鮮やかな筆づかいで描いた手ぬぐいは、注染や捺染などデザインごとに染め方にこだわって制作されたもの。マリメッコ時代に考案していた未発表柄から新作まで、いろいろなデザインから選ぶことができます。高品質な今治タオルの柄物タオルはデザインをより美しく見せてくれるジャガード織。生地に厚みがあって長く愛用することができます。

暮らしを彩ってくれるお気に入りを探して

おみやげにもぴったりな、レリーフのポストカード

石本さんが故郷・愛媛から発信する砥部焼や今治タオルなど、石本さんのデザインと日本の手仕事がコラボレーションしたプロダクトの数々。「Mustakivi gallery&」では、絵皿やレリーフなどの作品を鑑賞しながら日常に添えたいお気に入りを見つけることができますよ。また、不定期で作品展も開催されています。

美しく機能的な生活の品を提案する姉妹店「Mustakivi house」

光が差し込む店内。松山市の中心部・大街道にあり、道後温泉エリアからも車や路面電車でアクセスしやすい

「Mustakivi gallery&」から車で約10分。観光地として人気の松山城からすぐの「松山ロープウェー商店街」に姉妹店「Mustakivi house」が2024年9月にオープンしました。「理想とする生活空間や暮らしの時間を提案したい」というコンセプトのもと、時を経ても変わらない美しさを持ったもの、使うほどに愛着が増す暮らしの品が展示・販売されています。

（左）うつわを使ったテーブルコーディネートも見どころ（右）「Mustakivi」の手ぬぐいやトートバッグなど

店内は住まいをイメージした造りで、オリジナルブランド「Mustakivi」の商品をはじめ、石本さんデザインのマリメッコ社のヴィンテージ缶やテキスタイルも販売。食器やクラフト、北欧の家具など、石本さんが愛する暮らしの品々にふれられる空間となっています。

石本さんの制作・発表拠点となっている「Mustakivi gallery&」。豊かな生活空間を提案する姉妹店「Mustakivi house」。日常づかいやおみやげ、贈り物に、タイムレスなデザインのプロダクトを探しにでかけてみませんか？