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2025.05.10
北鎌倉の古刹の味を受け継いだ食事処「点心庵」。円窓のある坐禅堂でゆったりと過ごすひととき
北鎌倉の風情漂う古民家をリノベーションした「点心庵」。広々とした座敷の奥には静かな坐禅堂があり、円窓は移り行く四季の彩りを映します。北鎌倉の古刹・建長寺直伝のけんちん汁や鎌倉野菜をふんだんに使ったカレーなどをランチで楽しむほか、地元の作家による器に盛ったプリンや抹茶のスイーツなど、北鎌倉の魅力を存分に感じられます。散策途中に立ち寄って北鎌倉の温かさを感じてみませんか。
歴史を感じるお屋敷に揺れる白い暖簾

鎌倉五山の名刹・建長寺の門前にたたずむ「点心庵」は、料理はもちろんのこと床の間や欄間といった和のしつらえからも北鎌倉らしさを感じられる食事処。大きな屋根に守られる安心感に包まれ、自然の息吹を感じながら過ごせますよ。

30畳もの畳敷きの大広間は、柔らかな灯りが心を落ち着かせてくれる空間。昔ながらの木枠の引き戸や網代天井、建長寺の老師による書など、歴史とともに受け継がれてきた北鎌倉の日常が情緒たっぷりに語りかけてきます。
心穏やかに過ごす円窓のある坐禅堂

広間の奥へと進むと静かな坐禅堂があります。ここでは自由に座禅を組むことができて、北鎌倉の魅力をより一層体感できます。料理を待つ間や食後に、この静寂の空間でゆっくりと心を整えてみてはいかがでしょうか。 座禅の前後で、テーブルに用意されたレモンや野菜を使ったデトックスウォーターの味の違いを楽しむ人も多いのだとか。ぜひお試しあれ。
けんちん汁発祥の名刹から受け継いだ伝統の味

「伝承 建長汁」(1200円)塩むすび・漬物・小鉢付き
けんちん汁の発祥は、北鎌倉の古刹・建長寺といわれています。ここではその建長寺直伝のけんちん汁が味わえます。ゴボウやニンジンといた具沢山の野菜と豆腐を加え、ごま油がほんのりと香り食欲をそそります。シンプルな塩むすびと一緒にぜひ味わって。
北鎌倉の自然を凝縮したようなはちみつを贅沢に使ったカレーとスイーツ

近隣の農家が栽培する季節の野菜も彩り豊か「鎌倉野菜のはちみつカレー」(1530円)
建長寺の山内ではお店のスタッフが養蜂をしていて、そのはちみつを隠し味にした「鎌倉野菜のはちみつカレー」や「鎌倉はちみつプリン」もこのお店の名物です。 カレーはオリジナルブレンドのスパイスと自家製のはちみつを混ぜて煮詰めたコク深い味わいが特徴です。まろやかで甘味のあとからカレー独特のヒリヒリとした辛さを感じます。

「鎌倉はちみつプリン」(710円)器は北鎌倉で北大路魯山人の窯跡を引き継ぐ陶芸作家の作品
やや固めの昔ながらのプリンにもはちみつを加えていて、苦みの出る直前ギリギリまで煮詰めたカラメルがよく絡みます。ほろ苦いカラメルの風味とはちみつの甘さのバランスが絶妙。まろやかな甘みは、カレーの後にもおすすめです。

かき氷「はちみつレモン」(1000円)夏季限定
蝉しぐれが賑やかになる夏には、かき氷が登場します。レモンの風味でさっぱりといただくかき氷「はちみつレモン」には、もともとはちみつがたっぷりかけられていう上にさらにテーブルでさらに追いはちみつの嬉しいサービスも。
石臼で丁寧に挽く抹茶をたっぷり

「苔パフェ」(760円)
オーダーごとに石臼で抹茶を挽くスイーツは、新鮮な抹茶の香りが漂います。「抹茶ティラミス」や「苔パフェ」には惜しみなく抹茶がかかります。

抹茶を挽く石臼
器は地元の作家さんによる作品で、手仕事の温かみも伝わる「点心庵」。季節限定のメニューも豊富で、訪れるたびに新たな発見があります。ぜひ立ち寄って北鎌倉らしさを感じてくださいね。
点心庵
テンンシンアン
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高橋茉弓
Writer
高橋茉弓

おやつの時間を何よりも大切にするライター&カメラマン。波の音とカフェがあればそれで幸せ。
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