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2026.05.03
【招待券プレゼント】創作心をくすぐる絵本の原画約180点が集結「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」をレポート
世界中の子どもたちに親しまれてきた絵本『はらぺこあおむし』。ページにあいた穴や、色鮮やかなコラージュ表現に心をときめかせた記憶がある人も多いのではないでしょうか。 そんな名作を生み出した絵本作家エリック・カールの魅力にふれられる「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」が、4月25日(土)から東京都現代美術館で始まりました。 今回は展覧会の模様をレポート。読者のみなさんへ招待券のプレゼントも用意しているので、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
色鮮やかなコラージュや造本の工夫にふれながら、エリック・カールの魅力をたどる回顧展

「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」展示風景 東京都現代美術館 2026年
本展は、『はらぺこあおむし』日本語版50周年を記念し、アメリカ・マサチューセッツ州にあるエリック・カール絵本美術館とともに開催される回顧展。 『はらぺこあおむし』をはじめ、『パパ、お月さまとって!』『10このちいさな おもちゃのあひる』など27冊の絵本原画を展示。さらに、構想段階で作られるダミーブックやコラージュ素材、グラフィックデザイナー時代の作品など、約180点を見ることができます。 絵本作家としてのやさしいまなざしはもちろん、構図や色づかい、紙の質感など、デザイナーとしての視点にも出会える本展。コラージュに使われた紙を間近で見ると、1枚1枚に驚くほど繊細な模様や色の重なりが施されていることにも気づかされます。子どもと一緒のおでかけにはもちろん、ものづくりや表現に興味のある大人にとっても、新たな発見や刺激を受けられる展覧会です。
世界中で愛される『はらぺこあおむし』。全ページの原画がずらり

Chapter1「はらぺこあおむしの誕生」展示風景 東京都現代美術館 2026年
1969年の刊行以来、世代を超えて親しまれてきた『はらぺこあおむし』。本章では、物語を追いかけるように全ページの原画が並び、あの印象的な世界をじっくり味わえます。ページにあいた穴や、鮮やかな色彩、リズミカルな構成など、原画ならではの魅力にも注目です。

エリック・カール『はらぺこあおむし』1969年版 (エリック•カール絵本美術館)

エリック・カール『はらぺこあおむし』の原案となったダミーブック『みみずのウィリーのいっしゅうかん』 1969年( エリック•カール絵本美術館)
あわせて、『はらぺこあおむし』誕生のきっかけとなったダミーブック『みみずのウィリーのいっしゅうかん』や、世界70以上の言語に翻訳された各国版も紹介。なかには、アラビア語の右から左へ読む表記に合わせて、あおむしの進む向きが言語に合わせて変えられているものもあり、世界で愛される作品ならではの工夫にもふれられます。

さまざまな言語で出版された、エリック・カール『はらぺこあおむし』(偕成社)
日本初公開も。エリック・カールの思い出から生まれた物語

エリック・カール『いちばんのなかよしさん』左:「ひみつを ひそひそ はなすように なったら」 、右:「ふたりで おいかけっこを して」ともに2013年(エリック•カール絵本美術館)
日本初公開となる『いちばんのなかよしさん』の原画は、注目したい見どころのひとつ。幼いころ、仲良しの友だちと離ればなれになったエリック・カール自身の経験から生まれた物語です。男の子と女の子の友情がほほえましく描かれています。

エリック・カール『いちばんのなかよしさん』2013年(エリック•カール絵本美術館)
原画では、旅の途中に広がる風景が、抽象画のように色鮮やかに描かれているのも印象的。絵本では登場人物を横から描く構図が多いなか、この作品では男の子の視点から川の流れやそびえる山々が表現され、まるで主人公と同じ景色を見ているような気分になります。 作品に込められた思いや表現の工夫を知ることで、絵本の世界がより深く心に残ります。
絵本だけじゃない。グラフィックデザイナーとしての才能にも注目!

左:エリック・カール「人物画」 ,中:エリック・カール「建築スケッチ」 ともに制作年不詳 (エリック•カール絵本美術館)
絵本作家として親しまれているエリック・カールですが、その表現の原点には、グラフィックデザインを学んだ若き日の経験があります。シュトゥットガルト州立芸術アカデミーで、有名デザイナーのエルンスト・シュナイドラー教授に学び、色や形、構図への感覚を磨きました。

広告ポスター エリック・カール「クロルトリメトン抗ヒスタミン剤」1960–66年頃 (エリック•カール絵本美術館)

Chapter2「思い出を絵本に」展示風景 東京都現代美術館 2026年
会場には、学生時代の作品やポスター制作に携わっていた頃の資料、日本ではあまり紹介されていない作品なども並びます。数多くの絵本原画とはまた違ったタッチからも、エリック・カールの豊かな表現力が感じられます。鮮やかな色彩や大胆なレイアウトには、のちの代表作へとつながる才能の片鱗がうかがえます。 また、エリック・カールの代名詞ともいえるコラージュ技法も、この頃に試行錯誤を重ねながら育まれたもの。絵本作家としての一面だけでなく、表現者としての歩みにふれられる見ごたえたっぷりの内容です。

左:ビル •マーティン •Jr 文/エリック・カール『くまさん くまさん なに みてるの?』1992年版、右:ビル •マーティン •Jr 文/エリック・カール『しろくまくん なにが きこえる?』1991年(ともに、エリック•カール絵本美術館)
『パパ、お月さまとって!』の世界へ入り込めるフォトスポットも

エリック・カール『パパ、お月さまとって!』 左から「それから すこしたった あるばんのことです。モニカは そらに、ほそい ぎんいろの お月さまが、」、「お月さまが ちょうどよい おおきさになると、パパは、お月さまを もって、」、「そして たかーい たかい やまへ はこんでいきました。」1986年(エリック•カール絵本美術館)
また、『パパ、お月さまとって!』の原画展示も見逃せません。月と遊びたい娘のために、パパが長いはしごをのぼって月をとりにいく、夢あふれる物語。ページが上下左右に大きく広がるしかけ絵本ならではの楽しさも、多くの人に愛される理由です。 この作品は、エリック・カールが絵本作家になる前、3歳の娘のために手づくりした絵本がもとになったもの。家族への思いから生まれたエピソードを知ると、作品がよりあたたかく感じられます。

会場では、『パパ、お月さまとって!』のフォトスポットも登場。鑑賞の思い出に、記念の1枚を残してみてくださいね。
創作の舞台裏へ。国内最多12点のダミーブックを展示

左上:ダミーブック『さびしがりやのほたる』1995年、右上:『たんじょうびの ふしぎなてがみ』の原案となったダミーブック『ひみつの メッセージ』1971年、左下:「ダミーブック『パッチン ! とんでコメツキくん』1999年、右下:『パパ、お月さまとって!』の原案となったダミーブック『お月さまとって!』1986年(エリック•カール絵本美術館)
絵本づくりのはじまりに欠かせないのが、「ダミーブック」と呼ばれる試作本。物語の流れやページ構成、絵の配置などを確認するために作られるもので、完成前のアイデアが詰まっています。 会場には、国内で開催されたエリック・カール展としては最多となる12点が並びます。完成版との違いや試行錯誤の跡を見比べながら、作品が生まれるまでの過程をのぞくことができます。
日本との深いつながりと、創作のアトリエへ

エリック・カール「箸をもったあおむし」 2017年 (エリック•カール絵本美術館 カール・オナーズ・アート・オークションにアーティストから寄贈)
展覧会の締めくくりでは、エリック・カールと日本との深いつながりを紹介。カールの絵本は1970年に初めて日本で出版され、その後『はらぺこあおむし』の人気とともに、多くの読者に親しまれてきました。 1985年には初来日し、その後もたびたび日本を訪れるなど、日本への特別な思いがうかがえます。東日本大震災で被災した子どもたちを支援するチャリティー作品など、日本へのあたたかな思いが伝わる展示にも心を打たれます。

左からエリック・カール「がんばって」、「だいすき」、「ありがとう」2011年(エリック•カール絵本美術館)

Chapter4「エリック・カールのアトリエ」展示風景 東京都現代美術館 2026年
こちらのエリアでぜひ注目したいのは、実際のアトリエを思わせる展示空間です。コラージュに使う色鮮やかな薄紙や画材、制作時に身につけていたスモックや靴などが並び、今にも創作が始まりそうな空気に包まれています。 あらかじめ色づけした紙を選び、切って貼って作品を生み出す独自の手法。その自由でのびやかな表現は、こうした日々の積み重ねのなかから生まれていたのかもしれません。
絵本を読めるコーナーや限定グッズも。最後まで楽しみがいっぱい

全出品作をオールカラーで掲載した、図録。奥から「はっぱ(緑)」限定カラーの「りんご(赤)」「オレンジ(黄)」2,970円(税込)
特設ショップには、展覧会オリジナルの限定グッズも登場。ここでしか出会えないアイテムもそろうので、お気に入りを探しながら、展覧会の思い出を持ち帰ってくださいね。

会場限定の展覧会オリジナルグッズも多数。

エリック・カールの絵本などを自由に閲覧できるコーナー。 東京都現代美術館 2026年
展示を楽しんだあとは、自由に絵本を手に取って読めるコーナーへ。ページをめくる楽しさや仕掛けのおもしろさなど、作品の魅力をあらためて体感できます。 また、こちらのコーナーの壁にはエリック・カールの作品の作り方も、写真付きで解説されています。ぜひチェックしてみてくださいね。 子どもと一緒に物語の世界を楽しむのはもちろん、色彩やデザイン、創作の背景に触れたい大人にも見応えたっぷり。世代を超えて楽しめる「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」に足を運んでみてはいかがでしょうか。 Eric Carle: Art, Books, and the Caterpillar is organized by The Eric Carle Museum of Picture Book Art, Amherst, Massachusetts, United States.
読者のみなさまの中から2組4名様に、招待券をプレゼント!

ことりっぷweb読者のみなさまの中から抽選で2組4名様に「エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし」の招待券をプレゼントします。 ○応募締切:2026年5月17日(日) ※当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせていただきます。
応募はこちらから
エリック・カール展 はじまりは、はらぺこあおむし
エリック・カールテン ハジマリハ、ハラペコアオムシ
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モリサワ ジュンコ
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