京都よりみちこみち 二条城&御池通【前編】
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京都よりみちこみち 二条城&御池通【前編】

江戸時代に将軍が京に築いた二条城は、今も豊かな水をたたえた堀に囲まれています。そこは、もともと平安時代の天皇の庭園で御池通の名の由来になった大きな池があったとか。積み重なる歴史にいざなわれ、アジサイさんぽを楽しんでみませんか。

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アジサイ咲く二条城から、日々の暮らしが息づく御池通へ

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その昔、京の都には、歴代の天皇が舟遊びや宴を楽しんだ庭園がありました。清らかな水が湧き、大きな池をたたえていたその庭の名は、神泉苑。やがて、この池にちなみ、苑池に面した通りが御池通と呼ばれるようになったといわれます。 江戸時代には、徳川家康がこの地に二条城を築き、神泉苑の泉を利用して城の内堀を整えました。今も水をたたえる二条城の堀では、6月になると西南隅櫓のそばでアジサイが色づきます。

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贅の極みを尽くした将軍と皇室ゆかりの優美な御殿「元離宮二条城」

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「元離宮二条城」は、江戸時代初期に徳川家康が築城した城。 6月になると、西南隅櫓(せいなんすみやぐら)の傍らの小径では約3000株5種のアジサイが色づきます。お城の堅牢な石垣や白壁を背景に、青や紫、ピンクといった色鮮やかなアジサイが視界に広がる光景は、この季節ならではの見どころです。

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本丸御殿のうち、建物の主人が日常を過ごした御常御殿。その「松鶴の間」には、京狩野の9代当主・狩野永岳による『松鶴図』が描かれており、金銀の砂子を散りばめた雲を背景に、鶴の羽の1枚1枚までていねいに描写されています

国宝・二の丸御殿が狩野派の絢爛豪華な障壁画で彩られているのとは対照的に、雅なたたずまいを見せるのが、桂宮御殿を移築した本丸御殿です。内部は、京狩野や円山派、四条派などさまざまな流派の作品で装飾されています。 3代将軍・家光の時代に後水尾天皇を招いた寛永行幸から400年目にあたる今年は、その様子をうかがえる映像なども展示されています。

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2024年から通年公開が始まった本丸御殿の全景

本丸御殿は、明治時代に京都御所の北にあった桂宮家の御殿主要部を移築したもの。皇太子時代の大正天皇、昭和天皇が宿泊しました。

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二の丸御殿の大広間。江戸時代の臨場感が伝わってきそう

元離宮二条城

モトリキュウニジョウジョウ

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京都市中京区二条通堀川西入二条城町541

clock-icon8:45〜17:00(最終入城16:00)
pin-icon12月29〜31日(二の丸御殿:1・7・8・12月の火曜 ※祝日の場合は翌日、12月26日〜1月3日/本丸御殿:第3月曜とその翌日 ※祝日の場合は観覧可、12月26日〜1月3日)
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町家づくりの工房で伝統ある京友禅の本格体験「北本染芸」

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「北本染芸」は、1925(大正14)年創業の歴史ある摺り疋田の工房。江戸時代、布をつまみ糸でくくって染める鹿の子絞りが贅沢品として禁止されたことから、型を使って鹿の子柄を染め出す摺り疋田が発展しました。 こちらでは、伝統ある京友禅の技法のひとつ、摺り疋田を体験できます。体験は、当主・北本益弘さんの気さくなトークによる京友禅や摺り疋田の説明からスタート。プロの職人が実際に行っているのと同じ工程で進められます。

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型紙の上から刷毛で染料を摺り込み、鹿の子模様を染め出す

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仕上げは筆を使い、細部までていねいに整える

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数寄屋袋や袱紗、利休バッグなどから好みのアイテムを選んで制作。素材はすべて正絹で、色や地紋も豊富に揃う

布や柄を選び、型紙の上から鹿の毛を使った刷毛で染料を摺り込んでいく、細かな作業のひとつひとつが新鮮な驚きです。輪郭線には金箔が施され、完成した作品は仕立てた後、手元に届きます。

北本染芸

キタモトセンゲイ

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京都市中京区御池通大宮西入上る門前町539

clock-icon9:00〜17:00
pin-icon不定休
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泊まり客と家族を守る江戸時代の忍者屋敷「二條陣屋」

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江戸時代の二条城周辺には、京都所司代や町奉行をはじめとする行政、司法関連の機能が集まっていました。近くに屋敷を構える豪商・小川家が、京都所司代を訪れる大名や、町奉行に呼び出された訴訟人に宿を提供していたのが「二條陣屋」です。 現在の建物は約170年前に再建されたもの。かつて大名が宿泊した屋敷らしく、複雑な間取りで、外からは想像できないほど広く感じられます。

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(左上)庭に面した大広間は、大名が宿泊し客人との謁見にも使われた格式ある部屋。(左下)湯屋の壁には、勝ち虫ともいわれるトンボ。湯につかり、裁判の勝訴を願ったのかもしれない(右)大広間の天井には、明かり取りの窓に見せかけた見張り部屋があり、警備の兵が非常時に備えていたとか

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赤壁の間は宴会場として使われた部屋。追手をかわすための騙し戸も設けられています

客人をもてなす趣向を凝らした部屋や、奇襲に備えた逃げるための仕掛けなどを、現当主の案内で見学できます。ひとつひとつの仕掛けに、江戸時代の備えと暮らしの知恵が息づいています。

二條陣屋

ニジョウジンヤ

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京都市中京区大宮通御池下る三坊大宮町137

clock-iconホームページからの予約制
pin-icon不定休
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平安京とともに誕生し、天皇が愛した優美な苑池「神泉苑」

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矢劔(やつるぎ)大明神社の御利益は除災招福や商売繁盛

「神泉苑」は、天皇のための庭園として平安宮の南東隣に築かれました。 梅雨になると、境内にある矢劔大明神社の参道にアジサイが咲き誇り、青や薄紫の花がしっとりとした初夏の空気に映えます。朱色の鳥居や社殿、みずみずしい新緑と重なり合う景色は、この季節ならではの和のコントラストです。

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現在は寺院となった神泉苑ですが、緑に囲まれ豊かな水をたたえる法成就池が、当時の面影を静かに伝えている

かつては広大な法成就池を中心に広がり、歴代天皇が舟遊びや花見、歌や管弦の宴を楽しんだといいます。空海の雨乞いや、源義経が静御前を見初めたという話も伝わり、幾重にも物語が重なる場所です。
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神泉苑の法成橋(ほうじょうばし)は、願い事をひとつだけ念じながら渡り参拝するとその願いが叶うとされる

また、祇園祭発祥の地とされており、毎年7月24日の祇園祭還幸祭では八坂神社の主祭神をのせた神輿と宮司が訪れ、御池通は賑やかな祭の場となります。

神泉苑

シンセンエン

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京都市中京区御池通神泉苑町東入る門前町167

clock-icon7:00〜20:00(授与所9:00〜17:00)
pin-icon無休
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朝も昼も訪れたい懐かしの喫茶店メニュー「喫茶チロル」

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御池通に面した開放感ある大きな窓。使い込まれたテーブルや椅子からも、長い歴史を感じます

この町で働く人たちのとまり木になる場があればと、今から60年近く前に開店した喫茶店「喫茶チロル」。今では日々のルーティンとして立ち寄る常連さんに交じり、全国からやってくるカフェ好きの姿も見られます。 名物のカレーライスをはじめ、イタリアンスパゲッティやオムライス、やきめしなど、どこか懐かしく、ふと食べたくなる昭和の家庭の味を思わせるメニューが揃います。

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「カレーライス ゆでたまごのせ」880円

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「玉子サンド」800円

肉や野菜、果物がとろけるまで煮込まれた「カレーライス ゆでたまごのせ」は、甘みとスパイスの加減が絶妙。

オムレツと薄切りきゅうりをはさみ、辛子マヨネーズで味付けしたシンプルな味わいの「玉子サンド」も人気です。

記事はこちらから

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喫茶チロル

キッサチロル

*** いかがでしたか?後編では、御池通のまわりに息づく日常の味と道具を訪ねます。楽しみにしていてくださいね。

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