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2013.11.20
「仁淀ブルー」の異名をもつ清流・仁淀川をめぐる1泊2日の高知旅へ
高知県には最後の清流・四万十川に、負けず劣らず美しい清流があることをご存じですか? その透き通った青さで、「仁淀ブルー」と評される「仁淀川」です。しかも高知市から車で30分とアクセス良好。知る人ぞ知るといわれる清流に惹かれ、今回は、高知市内の植物園やパワースポットにも立ち寄るプランで、仁淀川エリアをことりっぷしてみました。
まずは清流に育まれた土佐和紙の紙漉体験

高知龍馬空港から車で約1時間も走れば、仁淀川の河畔にたどり着くことが出来ます。 県庁所在地・高知市中心部からだとおよそ30分。市街地からこんなに近い距離にありながら、国土交通省の調査で日本一美しい水質をもつ川として名を馳せています。西日本最高峰・石鎚山系が育む豊かな原生林と、急勾配を一気に土佐湾に向かう速い流れが、この清流を生み出しているのです。 そんな水質の良さを利用して、流域では古くから和紙作りが盛んでした。歴史は古く平安時代まで遡ります。和紙作りには楮(こうぞ)や三椏(みつまた)など、原料を水に溶かし、簾桁(すけた)という道具を使って漉いていきます。この過程には不純物のないきれいな水が大量に必要になるのです。 この伝統の紙漉体験をできるのが、仁淀川沿いにある「土佐和紙工芸村くらうど」に隣接する紙漉体験実習館。。一人400円からハガキや色紙など、お土産にもぴったりの和紙作りが楽しめます。200円を追加すれば季節の花を散りばめることもできます。 手漉きのコツは、紙料が浮かぶ液体に簾桁を沈めたら、そうっと持ち上げ、均等に紙料が行き渡るよう小刻みに揺らすこと。コツをつかめば、上手に自分だけのオリジナルの和紙が作れますよ。
和紙が乾燥するまで、仁淀川で憧れのカヌーにチャレンジ♪

仁淀川にはもうひとつ誇るものがあります。 それは水の清らかさから夏の水遊びなどで多くの人に親しまれているということ。実際、仁淀川沿いにはキャンプ場が多数点在していて、夏になると多くの人がキャンプやバーベキューを楽しむ姿が見られます。国土交通省による夏の水遊びなどの利用率を示す「水辺利用率」でも日本一になったこともあるほどです。そんな人気のレジャースポットで一度は体験したいのがカヌーです。 「土佐和紙工芸村くらうど」では、カヌー体験も開催しているので、和紙が乾燥するまでの間にカヌーに挑戦することにしました。道具は全てレンタルできるから、手ぶらで楽しめるのも便利です。 穏やかな流れの中で練習できる半日コース(2時間5000円)なら、初めての人も安心。河原でインストラクターさんのレクチャーを受け、さあ出発しましょう! カヌーの操作はパドルで曲がりたい方向を漕ぐのが基本。不安定なカヌーですが、パドルを水に漬けることで船体が安定します。 時には漕ぐのを止めて流れに身を任せてみましょう。川底に手が届きそうなほど透明感のある川面に身を置くと、まるで空中に浮かんでいるようです。日差しの加減によっては、流れがコバルトグリーンに見えます。カヌーにゆられながらそんな清流に集う野鳥や魚など、水辺の豊かな自然を感じながら気持ちの良い時間を過ごせますよ。 ○土佐和紙工芸村くらうど [所]高知県吾川郡いの町鹿敷1226 [TEL]088-892-1001、088-892-0127(紙漉体験実習館) [HP]http://www.qraud-kochi.jp/
リーズナブルで女性に人気のビジネスホテルに宿泊

仁淀川を満喫したあとは、高知市内のホテルでゆっくりくつろぐことにしました。この日の宿泊先は、繁華街の近くにありながら静かな環境に建つ「セブンデイズホテル」です。 全面ガラス張りのロビーから入ると、各所に飾られた現代アートの作品、洒落た字体の部屋番号、デザイナーズ家具など、洗練された雰囲気を感じることができます。 今回は、好みのアロマがセレクトできるレディースプランで宿泊。部屋のドアを開ければ、アロマディフューザーから広がる爽やかな香りに包まれました。そんな女性への配慮がうれしいプランも充実して、そのうえ宿泊料金も一泊朝食付きシングル4400円~、とリーズナブルなのも魅力的です。 シンプルな造りで清潔感あふれる部屋には、シモンズ製ベッドに肌触りが優しいコットンのパジャマが用意され、ぐっすりと休むことができました。 朝食は、明るい日差しが心地よいカフェスペースでいただきます。月~土曜は地元で評判の「パン工房だんだん」の焼きたてパン6種類をバイキングで楽しめるのも人気です。 ○セブンデイズホテル [所]高知市はりまや町2-13-17 [TEL]088-884-7100 [時間]イン15:00、アウト10:00 [HP]http://www.7dayshotel.com/
世界的植物学者ゆかりの植物を観賞

ホテルをチェックアウトしたら、高知市南東部・五台山を目指します。この山の山頂付近には、ぜひ訪れたいスポットが二つあります。そのひとつが「牧野植物園」です。 「日本植物分類学の父」とも言われる高知県出身の植物学者・牧野富太郎博士の業績を後世に伝えるため開園。山の起伏を活かした広大な敷地内には、約3000種類に及ぶ草花が植栽され、四季の移ろいと共に変化する彩りを楽しめます。 園内の記念館では、貴重な資料と共に牧野博士の功績やユーモラスな人柄、植物に対する愛情を学び取ることができます。記念館を見学した後に園地を巡ると、今まで知らなかった草花も親しみを持って観賞できました。 ミュージアムショップやレストランも併設してるので、のんびり丸一日過ごすこともできそうです。 ○高知県立牧野植物園 [所]高知市五台山4200-6 [TEL]088-882-2601 [時間]9:00~17:00 [休]12月27日~翌1月1日 [HP]http://www.makino.or.jp
歴史ある南海の名刹でプチ願掛け

牧野植物園に隣接しているのが、四国霊場第31番札所「竹林寺」。江戸時代には土佐藩主・山内家から手厚く保護され、各地から学僧が集い宗教・文化の発信地となりました。幕末には土佐の民謡「よさこい節」にも歌われる、修行僧・純信とお馬の悲恋物語の舞台にもなりました。 境内には国重要文化財の本堂をはじめ、数々の文化財を保管展示している宝物殿、国名勝にも指定されている庭園など、歴史的価値の高い見どころが豊富です。 なかでも屹立する赤い五重塔の向かいに、ひっそりと佇む「一言地蔵」は、パワースポットとしても人気があります。その名のとおり、本当にかなえたいことを一つだけ叶えてくれると言われています。願いごとが成就した人は、こけしをひとつ置いていきます。地蔵の周囲に並ぶかわいいこけしの数を見れば、多くの人の願いが叶っていることがわかります。 今回の高知の旅での素晴らしい出会いや発見に感謝しながら、そっとお地蔵さんに手を合わせました。 ○竹林寺 [所]高知市五台山3577 [TEL]088-882-3085 [時間]8:30~16:30(閉門17:00) [HP]http://www.chikurinji.com

高知観光情報発信館 とさてらす
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