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2014.02.04
鹿児島の名勝「仙巌園」をのんびり散策しましょう
※こちらの記事は、2014年2月4日に公開されたものです。 薩摩の歴史、文化、自然など、たくさんの魅力がつまっている広大な庭園「仙巌園(せんがんえん)」は、鹿児島を代表する観光スポット。目の前には、錦江湾と、今でも噴煙を上げ続ける活火山の桜島という素晴らしい景観が広がり、鹿児島の伝統工芸品「薩摩切子」を作る光景も間近で見ることができます。
350年の歴史がある大名庭園は魅力いっぱい

「仙巌園」は、1658(万治元)年に薩摩藩主の島津光久によって築かれた別邸です。ここは、あの篤姫も足を運んだと言われる歴史ある大名庭園で、今では鹿児島の代表的な観光地でもあります。約5万平方メートルという敷地面積を誇り、幕末から近代にかけては、迎賓館のような存在でもあったそうですよ。 訪ねた時期は、ちょうど菊まつりの時期でした。四季折々の変化を存分に楽しめる庭園になっているので、時期に合わせて訪れてみるのもいいですね。
“灰を克服する”という意味の「克灰袋(こくはいぶくろ)」

園内を散策していると、見慣れない「克灰袋(こくはいぶくろ)」という黄色の袋が積んでありました。鹿児島の街中にも、同じ袋がいたるところに置いてあります。これは、桜島の噴煙で地面に降り積もった火山灰をこの袋に詰めて、決められた場所に置いておくと、役所に回収してもらえるそうです。 桜島の火山灰は風向きによって、運ばれてくる場所が決まります。ただ、火山灰が降ってきても30分ほどですべて地面へ落ちてしまい、一日中灰が舞うわけではないので観光客の方も心配せずに旅行を楽しめるとのことでした。そして、地面に落ちた火山灰を地元の人たちが集めて克灰袋に詰めてしまうので、街中がいつもきれいなのです。 ちなみに、以前は「降灰袋(こうはいぶくろ)」と書かれていたそうですが、“灰を克服する”という願いを込めて「克灰袋」となったそうですよ。
キラキラ光る「薩摩切子」と職人さんの手仕事

鹿児島の伝統工芸品と言えば「薩摩切子」です。キラキラと光を反射するガラスの輝きは、思わず時間も忘れてうっとりと見入ってしまいそう。 仙巌園の隣には薩摩切子の工場があり、製造している様子を見ることができます。園内にはギャラリーショップもあり、作品を手にとってじっくりと見ることもできますよ。もちろん購入もできるのでお土産に買ってもいいですね。冷酒グラスやアクセサリーなど、いろんな薩摩切子が揃っているので、ついつい全部欲しくなってしまいます。
桜島と錦江湾のダイナミックな景観が待っています

2013年9月に桜島・錦江湾は、日本ジオパークに認定され、「桜島・錦江湾ジオパーク」が誕生しました。 展望レストランのすぐそばでは、そんな桜島と錦江湾を眺められるビュースポットがあります。写真撮影をするなら、ここがおすすめですよ。一日に数回、噴煙を上げる迫力満点な桜島をおさめられます。のんびり眺めているだけでも雄大な景色に心を奪われてしまいそうですね。
名物和菓子で休憩タイム♪

園内はとても広いので、歩き疲れたら「両棒屋(ぢゃんぼや)」でひと休みしましょう。名物の「ぢゃんぼ餅」は醤油風味と味噌風味の二種類の味があり、もちもちでコシのある食感のお餅に、トロトロの甘じょっぱい味噌ダレとやさしい甘さの醤油ダレが絡みます。 ちなみに両棒とは、両=「りゃん」、棒=「ぼ」が訛り、「ぢゃんぼ」と呼ばれるようになったのだとか。武士の持つ大小2本の刀の差し方に似ていることから、鹿児島の名物として定番のお菓子になったそうですよ。 仙巌園をぐるっと一周してみると、知れば知るほど奥深い、昔と今の鹿児島の魅力を発見できました。 ぜひみなさんも足を運んでみてくださいね。 素晴らしい景色と美しい薩摩切子、心が安らぐひとときを過ごせますよ。


仙巌園・尚古集成館
せんがんえん・しょうこしゅうせいかん
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