タイルの幾何学模様もかわいい

店名「ダール・ロワゾー」の「ダール（Dar）」は、「小ぢんまりした店」を表すアラビア語。その名のとおり小さな店ではありながら、外観からはただならぬ存在感を感じます。そして、一歩店内に足を踏み入れればそこはモロッコ。赤褐色の壁と幾何学模様のタイル、天井からは大小さまざまなランプが下げられ、思わず「かわいい！」と感嘆が漏れるエキゾチックな世界が広がります。 女性オーナーの石崎さんは、もともと毎年フランスに通うほどのフランス好き。渡仏を重ねるうちに、フランスと関係の深いモロッコの食文化に魅了されたのだそう。

素材の旨みがぎゅっと凝縮した熱々タジン鍋

「ミートボールと落とし卵のタジン」（1500円）は、クスクスやモロッコパンと合わせてもいい

この店で寒い冬におすすめなのが「タジン鍋」。とんがり帽子の蓋が特徴的な鍋に、肉や野菜を入れて蒸し煮する、モロッコの代表的な料理です。 中でももっともポピュラーな「ミートボールと落とし卵のタジン」は、モロッコ風ミートボールをトマトソースで蒸し煮し、チーズと卵を落とした一品です。ほんのりスパイシーなミートボールとトマトソースが、くずしながらいただく半熟卵ととろとろチーズと絡み合い絶妙な味わい。グツグツの鍋とスパイスの効果で、体の芯まで温まるのを感じます。

スパイスとハーブを駆使したモロッカンサラダ

それぞれ全く異なる味わいが楽しめる「モロッカンサラダ」（1000円）

そして、タジン鍋やクスクスなどのメイン料理と一緒にぜひいただきたいのが、「モロッカンサラダ」です。内容は日によって替わりますが、モロッコ風に味付けられた旬の野菜や豆のサラダが6種類、カラフルなモロッコの小鉢に盛られています。どれも素材を上手に生かした繊細な味付けのものばかりで、スパイスやハーブの魅力にはっとさせられます。

モロッコならではのドリンクも楽しんで

「モロッコミントティー」（600円）

モロッコのビール「カサブランカ」（850円）やモロッカンワイン（グラス700円〜）などのアルコールも、味わい深いモロッコ料理にぴったり。イスラム教のモロッコではあまり飲まれないお酒と合うメニューも、ここでは充実しています。 野菜や肉などさまざまな食材を使った本格的なモロッコ料理は栄養も満点。スパイスたっぷりで体も喜びます。ぜひ「ダール・ロワゾー」で、エキゾチックなモロッコの世界に迷い込んでみてくださいね。