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2017.03.10
滋賀・近江商人のふるさとを巡る、レトロな町あるき
江戸時代から全国で活躍した「近江商人」は、地元の名産品を全国各地へ届けた行商で、現在の「髙島屋」「伊藤忠商事」「丸紅」など、有名な百貨店や企業のルーツになっています。 近江商人発祥の地・滋賀県には、当時から残る旧家の屋敷や古い商家など、レトロな空気に包まれたエリアがたくさん。時が止まったような昔ながらの滋賀の町並みを、ことりっぷのパートナーメディア「しがトコ」にご紹介してもらいます。

パートナーメディア「しがトコ」とは?

「しがトコ」は、〝滋賀のええトコ〟を再発見し、新しい滋賀を伝えるローカルメディアです。湖畔カフェや滋賀らしいカルチャー、琵琶湖の美しい風景など、滋賀ならではの魅力をピックアップしてお伝えします。 今回はしがトコ編集部が、滋賀ならではの魅力“近江商人”のまちの、レトロな楽しみ方をご提案します。
「しがトコ」はこちら

時代劇の世界へようこそ!まずは、人気の「近江八幡」エリアへ

滋賀県の中部、琵琶湖の東岸に面する「近江八幡(おうみはちまん)」エリア。映画や時代劇のロケ地としても人気の場所です。歴史的建造物群保存地区にも定められている「新町通り」には、江戸時代から続く風情あふれる空気が流れています。 美しい町並みを見ながらの散歩は、それだけで癒されることができますよ。
新町通り
シンマチドオリ

近江八幡市内の「八幡堀(はちまんぼり)」は、戦国時代に造られた人口の水路です。八幡堀の水運によって城下町が発展し、近江商人の誕生と繁栄に重要な役割を果たしたと言われています。 手漕ぎ船で巡る「水郷めぐり」はゆっくりと時間を過ごせる人気スポット。堀に面した近江商人の蔵を眺めながら、当時の気配を感じてみてはいかがでしょう。桜の季節もオススメです。
八幡堀
ハチマンボリ

ノスタルジックな空気感漂う「日野」エリアへ足を伸ばして
手入れの行き届いた立派なお屋敷
近江八幡市から東へ、車で約40分ほどの「日野」エリアも近江商人発祥の地のひとつ。特に江戸中期に活躍した「日野商人」は、北は東北から南は九州まで、全国を行脚して商品を売り歩いたと言われています。 当時活躍した日野商人「山中兵右衞門」(やまなかひょうえもん)の邸宅は、歴史民俗資料館「近江日野商人館」として、現在は一般に開放されています。資料館では、日野に近江商人が生まれた歴史や背景、近江商人の考え方や教えなどを、館長さんが丁寧に教えてくれます。

中学校の校長先生だったという館長みずから丁寧に説明してくれる
近江日野商人館
オウミヒノショウニンカン
「近江日野商人館」のすぐ近くにある「近江日野商人ふるさと館」では、月に1度だけ近江商人の伝統料理食体験も開かれています。本格的な日本庭園を眺めながら、ゆっくりとお食事を楽しめる。食べた後は横になって、うたた寝・・なんていうのも気持ち良さそうですね。
近江日野商人ふるさと館
オウミヒノショウニンフルサトカン

錦鯉の泳ぐ水路がある「五個荘」エリアでは、フォトジェニックな景観を楽しんで
近江八幡から車で30分ほどの、美しい水路と古い町並みが調和したエリア「五個荘」(ごかしょう)。江戸後期に活躍した「湖東商人」の発祥の地と言われています。 水路に泳ぐ錦鯉は人懐こく、優しい気持ちで接すると近寄ってきてくれますよ。
寺前・鯉通り
テラマエコイドオリ
五個荘にある「近江商人博物館」は、展示資料をもとに近江商人の歴史を学ぶことができるスポット。「三方よし」など近江商人独自の考え方も紹介されています。 「三方よし」というのは、“売り手よし・買い手よし・世間よし”という近江商人の心得。売り手と買い手が満足するだけでなく、社会にも貢献できることが良い商売だという考え方です。 今風にいえば「社会起業家」のような心構えを、当時から近江商人は実践していたのですね。
東近江市近江商人博物館
ヒガシオウミシオウミショウニンハクブツカン

滋賀・近江商人ゆかりの地をめぐる、レトロな町あるきはいかがですか?

昔ながらの建物や町並みを残す近江八幡、日野、五個荘エリア。それぞれ歴史博物館や資料館も充実しているので、レトロな町あるきで各地の文化に触れながら、歴史に思いを馳せる旅はいかがでしょうか。

【イベント紹介】「三方よしとデザイン思考」に、しがトコが登場!
100人以上が参加し、会場は大いに盛り上がりました
今回の記事でご紹介した、近江商人の哲学「三方よし」は、現代にも通じるマインドです。 先日東京・丸の内で行われた「三方よしとデザイン思考」は、「三方よし」を通してデザインについて考えるイベント。モノづくり、場づくり、まちづくりなどの様々な観点から、「良いデザイン」について考えながら、滋賀の魅力に触れてもらうことを目的に企画され、しがトコも滋賀のローカルメディアを代表して、パネラーとして参加しました。 イベントの詳細は、しがトコのレポート記事をご覧ください。
「三方よしとデザイン思考」イベントレポートはこちら

第2回は、大阪で3月11日(土)に開催予定です。関西にお住まいで、「近江商人って面白そうだなぁ」という方、「滋賀に興味がある!」という方は、ぜひ参加してみてくださいね。
「三方よしとデザイン思考」大阪イベントページはこちら
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亀口美穂(しがトコ編集部)
しがトコ

〝滋賀のええトコ〟を再発見し、新しい滋賀を伝えるローカルプロジェクト「しがトコ」です。湖畔カフェや滋賀らしいカルチャー、琵琶湖の美しい風景など、滋賀ならではの魅力をピックアップしてお伝え。
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