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2017.07.15
ジェラートがおいしいカフェも併設。森の中のちいさな北欧雑貨店「イニミニマニモ」
東京から1時間半でいける秩父は、いまじわじわと注目を集める「秩父銘仙」が生まれた場所。そんな秩父の森の中のちいさな雑貨店で、レトロなかわいさはそのままに、ふだん使いしやすく生まれ変わった秩父銘仙の雑貨や小物に出会いました。
モダンなおしゃれ着物秩父銘仙を訪ねて
大正から昭和初期に普段着、おしゃれ着として大流行した絹織物「秩父銘仙」。秩父は足利・桐生に並ぶ5大生産地に数えられ、かつては養蚕と織物業が秩父の産業を支えていました。時代とともに携わる人の数は少なくなりましたが、伝統工芸として大切に受け継がれているだけでなく、いまも形を変えて女性たちを魅了し続けています。
ふだん使いしやすい、秩父銘仙柄のかわいい雑貨たち
まず訪れたのは、西武秩父駅から車で20分ほどのところにある、森の中のちいさなお店「イニミニマニモ雑貨店」。北欧雑貨を中心としたかわいらしい店内の雰囲気としっくり馴染んで、銘仙をリメイクした小物のコーナーがありました。
イニミニマニモ雑貨店で扱っているのは、衣類がメインの「IDO HOUSE」、バッグや小物も手掛ける「アトリエRIKA」の作品
ブローチ、名刺入れ、髪留め、ストール…どれもレトロなかわいさの作品は、全国で眠っていた古い反物や古布を織り交ぜて一つの作品となっているそうです。6年前から銘仙雑貨を扱っている店主の小林さんに、秩父銘仙の魅力を伺ってみました。
「昔の人がその感性を持ってたというのが面白くて」
店主の小林慶子さん
小林さん:銘仙には糸に模様を染めつける「捺染(なっせん)」という工程があって、そのときに使う型があるんです。型は地域によってそれぞれ違うんですけど、秩父は銘仙の中でも落ち着いた柄。だから、いまでも違和感なくリメイクに取り入れることができるんです。
それに、自然のものをモチーフにしてたり幾何学模様だったり…私、北欧のものが好きなんですけど、通じる部分があるなと思って。捺染の型は昔からのもの。昔の人がその感性を持ってたというのが面白くて。
小林さん:そのストールをつくった作家さんは50代だけど、銘仙をリメイクしたスカートに、白いシャツとブーツをかっこよく合わせてお店に来てくれますよ。着物って、晴れ着以外何歳になっても着れるじゃないですか。だからなんだと思います。
洋服の生地にはない柄や色…たとえば紫の服をコーディネイトするのって難しいけど、銘仙だとかっこいいですよね。染料の違い、染めの違い。シルクだからなんでしょうけど、色合いが混ざっていてすごく映えます。
買い物のあとは併設のジェラテリアでひとやすみ
「焼き立てワッフル・ジェラートダブル付き」(740円)
イニミニマニモ雑貨店と同じ建物内にある「ジェラテリアHANA」では、その時期の旬な素材を使用したジェラートが毎日12種類そろいます。新鮮な低温殺菌ミルクと果物を使ってオーナーが手作りするジェラートの味に魅せられ、多くの人が足を運んでいるそう。
「北欧風シナモンロール」(210円)
ジェラート以外にも、手作りのピザやホットドッグなどの軽食も人気。これからの季節は、清流を見下ろすテラス席もおすすめですよ。
Gelateria HANAとイニミニマニモ雑貨店
ジェラテリアハナとイニマニモザッカテン
***** 次回の「秩父銘仙さんぽ」は、秩父銘仙の織元・逸見織物さんへ伺います。 お楽しみに!
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鈴木 愛美 写真:青柳 喬
特別協力:ちちぶる
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