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2017.09.06
白洲次郎・正子夫妻が愛した家へ。秋の新百合ヶ丘周辺さんぽ
新宿から小田急線快速で約20分の新百合ヶ丘駅。ここから2駅先の鶴川には、白洲次郎・正子夫妻が生涯愛した邸宅と庭園が残されています。その生き方で今なお多くの人を魅了する夫妻のみずみずしい感性にふれたら、新百合ヶ丘へ。美しい並木道が続く住宅街を歩いて、地元の人お気に入りのおいしいお店を訪ねてみましょう。
白洲次郎・正子夫妻が暮らした「旧白洲邸 武相荘」
武蔵の国と相模の国の境にあることからこの名を付け、夫妻が1943(昭和18)年に移り住んだ邸宅。現在はミュージアムとして公開されています。
母屋のリビング
茅葺き屋根の母屋は、築150年以上の古民家。土間にタイルを敷いてアンティークの家具を並べたリビング、正子さんの書斎など、当時のままの空間が残されているほか、季節ごとに愛用の品々も展示されています。 緑豊かな敷地内にはレストランやショップもあって、お庭を目にのんびりと過ごせますよ。
左から、「武相荘のどら焼き カフェセット」(1620円)、正子さんが愛用した滋賀・みのり苑の「お香詰め合わせ」(3780円)
旧白洲邸 武相荘
キュウシラステイブアイソウ
042-735-5732
レストランは042-708-8633
https://buaiso.com/
入館料:1050円
※ミュージアムは小学生以下入館不可
閑静な住宅街に佇む洋菓子店「リリエンベルグ」
ムーミン屋敷を思わせるかわいいお店
日本人として初めてオーストリア・ウィーンのデメルで修業した横溝春雄シェフ率いる洋菓子店。まもなくオープン30年を迎える現在も、朝は開店を待つ人の行列が絶えません。地元の人はもちろん、遠方にもファンの多い名店です。
「ザッハトルテ生クリーム添え」(540円、単品は432円)
モットーは、素材の味を大切にし、作り置きをしないこと。ウィーンの伝統的なお菓子を横溝シェフ流にアレンジした「ザッハトルテ」や、全国の契約農家から仕入れる旬のフルーツを使うケーキなど、どれを買うか悩んでしまうラインナップです。 9月のお楽しみは、栗本来の味を満喫できるモンブラン。そのほか、種類豊富な焼き菓子もおすすめですよ。
Lilien Berg
リリエンベルグ
石垣島をイメージした「バンナ ガーデン カフェ」
「石垣産牛モッツァレラバーガー」のランチ(1620円、スープやデザート付き)
オーナー夫妻が愛する石垣島をテーマにしたカフェ。2016年にオープンしました。 石垣島産の食材を使ったメニューもあり、ランチでは石垣産牛のハンバーガーが好評です。ジューシーなパテと、八丁味噌に大葉や山椒を効かせたオリジナルソースがよく合います。夜は一品料理も充実していて、お酒を楽しむのもよさそう。
すぐ隣が公園のため開放感いっぱい
テラス席もあるので、晴れた日には秋の風を感じながらのんびりしてみたいですね。
Banna Garden Cafe
バンナガーデンカフェ
新百合山手中央通りの実力派「パティスリー エチエンヌ」
左から「リベルテ・ソヴァージュ」(550円)、「ジョリフィーユ」(520円)、「ぶたのおしり」(350円)
アメリカフウの並木が美しい新百合山手中央通りで目を引くのが、こちらのケーキ店。元グランドハイアット東京ペストリー料理長の藤本智美シェフが夫妻で開いたお店です。 「今しかできないケーキ作り」をテーマにしていて、秋なら9月の秦野の栗のモンブラン、10月は長野の洋ナシのケーキなど、旬のフルーツを使ったフレッシュなケーキが並びます。
ケーキと焼き菓子が並ぶ店内
もちろん、定番のケーキもはずせません。とくに、バナナとチョコレートをムースに仕立てた藤本シェフのスペシャリテ「リベルテ・ソヴァージュ」は、濃厚な味わいとなめらかな舌ざわりに夢中になってしまいそう。
Patisserie Etienne
パティスリーエチエンヌ
からだにやさしいパンがそろう「ブーランジェリーメゾンユキ.」
「北海道産小麦の食パン」(1斤282円)、「十勝バゲット」(282円)、「カレーパン」(192円)など
フランスで修業したオーナーが得意とするハード系パンを中心に、約80種類が並ぶパン屋さん。北海道産小麦をつかう十勝バゲットや、動物性油脂不使用の食パンは、毎日のテーブルに取り入れたくなるナチュラルなおいしさです。 どれも天然酵母を用い、防腐剤や乳化剤を使っていないのもうれしいですね。「できるだけ焼き立てを」と、いつもパンが焼けるいい香りが漂っています。
外にはイートイン用のテーブルが
お惣菜系のパンの代表格は、ヨーグルトを隠し味にしたトマトベースのカレーから自家製のカレーパン。ごろっとした牛肉の食感や野菜の甘味がしっかり味わえます。
Boulangerie Maison Yuki.
ブーランジェリーメゾンユキ
本格製法のソーセージやコンビーフがおいしい「ハウスメッツガー・ハタ」
店先に豚のオブジェやベンチが並ぶ
指定農場で育てられた純粋デュロック種の豚肉、岩手県産の日本短角和牛など、こだわりの肉をそろえる精肉店がこちらです。 精肉にくわえてファンが多いのが、「原点を極めたい」とドイツで修業した店主がつくる本格的なソーセージやコンビーフ。ソーセージは機械を使わずに手びねりで、コンビーフは2週間塩漬けした和牛の赤身肉を2日間煮込んで…と手間ひまを惜しみません。
「コンビーフ」(1本 200g 1860円)、「ハムカツ」(1枚 220円)
おさんぽ中にその場で食べるなら、ハムカツを。中身には分厚い手づくりソーセージが使われていて、ボリュームも満点ですよ。
ハウスメッツガー・ハタ
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佐藤史子 写真:齋藤雄輝
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