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2015.10.01
人気セレクトショップの京都店はお寺の境内にあった♪「D&DEPARTMENT KYOTO」
京都の中心地にある本山佛光寺(ほんざんぶっこうじ)境内に登場した「D&DEPARTMENT KYOTO by 京都造形芸術大学(ディアンドデパートメント キョウト バイキョウトゾウケイゲイジュツダイガク)」。お寺の建物を改修したカフェとセレクトショップを訪ねました。
長く愛される京都の逸品に出合えます
地下鉄四条駅から歩くこと6分。烏丸通から高辻通を東に向かうと、ほどなくして本山佛光寺の塀が見えてきます。このお寺の広々とした境内に昨秋、「ディアンドデパートメント」の京都店が誕生しました。京都でのパートナー・京都造形芸術大学とともに、工芸品やロングセラーの生活雑貨を紹介し、カフェも展開しています。 「ディアンドデパートメント」の テーマは“ロングライフデザイン”。地域の日常の暮らしや観光をデザインの視点から見直す活動を行っていて、地元で愛され使われ続け、暮らしに寄り添う普遍的で魅力あるデザインの商品を紹介しています。 お寺の建物の2棟を使い、ひとつは朝に法話の会場となる「お茶所」を利用したカフェ「d食堂」、もうひとつは京都ならではのアイテムを集めたショップです。
おだやかな明かりに満ちた空間で和みのひと時を
まず訪れたのが「d食堂」です。靴を脱いで畳の間に上がります。まあるいフォルムがかわいい椅子とテーブルは、山形県の天童木工のもの。座り心地がとてもいいです。 窓の外には本堂前を飾る枝垂れ桜や思い思いに羽を休める鳩の姿もあり、落ち着いた雰囲気の店内は流れていく時間がゆるやかに感じられます。
からだにやさしい京の味を召し上がれ
この日ランチにいただいたのは「京都定食」(1300円)。かしわ(鶏肉)入り餡かけ卵焼き丼は、京都の中華をまかない飯風に仕上げています。京都には丼ものやうどんなど、餡かけメニューが多いのです。 ふわふわとろとろの卵とほんのり甘い餡に、ぴりりと効いた粉山椒がアクセント。この山椒、北野天満宮の近くにある一味・七味・山椒の専門店「長文屋」のご主人の調合です。京都大原の京漬物「志ば久」の志ば漬けや、京都宮津市にある「飯尾醸造」の富士酢を使った蓮根の甘酢漬けなど、京都で昔から愛されてきた味が定食にぎゅっと凝縮されているかのよう。体にじーんと沁みわたるおいしさです。ボリュームもたっぷりで大満足の定食です。(「京都定食」の内容は月ごとに変わります。)
「きなこクリーム生麩あんみつ」(750円)にも京都の味が詰まっています。香ばしくやさしい味わいのきなこクリーム、北野天満宮近くの「中村製あん所」の餡、さらに京生麩の専門店「麩嘉(ふうか)」のよもぎ麩のハーモニーがしあわせな甘味の時間を演出してくれます。京都の名物のひとつである生麩が入っているのもうれしいです。(クリームの味は、抹茶やほうじ茶など季節ごとに変わります。) 飲みものメニューには、スペシャルティコーヒーの店「ウニール」のコーヒー、「丸久小山園」や「柳桜園」などのお茶といった京都の名品がたくさん。心地よい静けさのなか、いつまでものんびりすごしてしまいそう。
ものを慈しみ使い続ける楽しさを教えてくれます
次は、京都ならではのアイテムをたくさん取り扱うショップへ。“ロングライフ”を意識した、ものもちがいいもの、そして修理して使い続けられるものがずらりと並んでいます。「山田製油」のごま油や「村山造酢」の千鳥酢など、調味料の逸品もお目見えしています。 地元で親しまれる食材、工芸品、陶器や愛らしいデザインの手ぬぐい、さらには絵本をはじめとする書籍なども購入できます。スタッフが見つけてくるユーズドの商品も人気があるそう。
滋味深くおいしい京都の食べものと地元で長く愛される逸品との出合いを楽しみに、気軽に本山佛光寺へでかけてみませんか。
D&DEPARTMENT KYOTO by 京都造形芸術大学
ディアンドデパートメント キョウト バイキョウトゾウケイゲイジュツダイガク
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田中昭美
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