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2018.06.08
お茶とともに「香木」をゆったり楽しむ。鳩居堂の新店舗「聞香処」
江戸時代の中期に創業し、書画用品やお香を扱う「鳩居堂」。落ちつきのある和の文具が並び、季節を取り入れた暮らしの提案がすてきな老舗店です。寺町二条にこの春オープンした新しい展開の「聞香処」では、香りを“聞く”体験をしたり、ゆっくりお茶をいただいたりと、これまでにない楽しみ方ができますよ。
お茶と香を楽しめる、寺町通にオープンした鳩居堂の新店
本店から二条通方面へ。押小路通りを超えた場所にある
1663(寛文3)年の創業当時より、京都・寺町で薫香や和紙製品の専門店として日本文化を伝え続ける「鳩居堂」。 2018年3月、本店から寺町通を北に5分ほど歩いたところに「聞香処(もんこうどころ)」をニューオープンしました。五感を使って“香りを聞く”をコンセプトに新展開するこちらのお店では、香りを“聞く”体験や、ゆっくり喫茶を楽しむなど、これまでにない楽しみ方ができます。
京町家を改装した店内は落ち着いた雰囲気。店内奥には中庭がある
おみやげにしたいオリジナルアイテムがそろう
家で気軽に焚けるスティックタイプのお香や、柄もすてきなふきんなどがそろう
こちらには、鳩居堂本店でも取り扱いのある人気の絵葉書のほか、手ぬぐいやふきんといった聞香処オリジナルアイテムに、扇子やバッグ、葉書箱までが並びます。文具のほかに、白檀や沈香、伽羅をはじめとするお香も豊富にそろっています。
お茶と洋菓子でひと息つけるカフェスペース
写真は「玉露とショコラテリーヌ」のセット(864円)
お店の奥には、中庭に面した喫茶・香体験ができるスペースがあります。 お菓子と「一保堂」のお茶が付いた喫茶メニューは、玉露と煎茶の2種類からお茶を選べます。セットのお菓子は二条のフレンチレストラン「Motoi」のオリジナル。現在は、ショコラテリーヌとマカロンをラインナップしています。
聞香をカジュアルに楽しむ、ユニークな新提案
聞香用の電子香炉。焚いた香りを包み込むようにゆっくりと聞く
煎茶と菓子付きで楽しめる聞香メニュー は、古来から親しまれている「沈香」(1080円)、沈香の中でも最高級とされる「伽羅」(1728円)を用意。 室町時代の東山文化が発展したころに花開いた「香道」では、香りを「嗅ぐ」と言わずに「聞く」と表現します。心を落ち着けて、所作も美しく丁寧に。香りに五感を傾けましょう。
趣ある雰囲気の香炉(展示のみ)。店内の美しい陰影にハッとさせられる
現在、日本のものづくりの新しい価値を発信する「ジャパンクリエイティブ」と鳩居堂のコラボアイテムとして、新たなお香も開発中なのだそう。 京町家の趣を残したシンプルながらモダンな空間でゆっくりお茶をいただいたり、聞香体験をしていると、心がほぐれていきます。 今度の京都旅では、ぜひお店を訪れて、五感で京文化を体験してくださいね。
聞香処
モンコウドコロ
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