412
2018.08.07
オブジェのように美しいシュークリームにうっとり。名古屋・高岳「洋菓子店slow」
※こちらの記事は2018年8月7日に公開された記事です。 誰もが大好きな身近なお菓子、シュークリーム。クリームとシュー生地からなる、このシンプルなお菓子を追求し、さまざまな形や食感、味わいで楽しませてくれるお店がこの春、名古屋にオープンしました。シュークリームを主役にした存在感たっぷりのディスプレーにも注目ですよ。
お菓子を主役にした、シンプルな店内
名古屋市東区、地下鉄「高岳駅」から徒歩5分ほどの路地にたたずむ「洋菓子店slow」は2018年4月30日にニューオープンしたお店。店内は余計な装飾をそぎ落としたシンプルな造りになっていて、奥の厨房も見えるようになっています。シュー生地を焼いたり、クリームを仕上げている様子も見え、いい香りも漂ってくる空間です。
看板商品であるシュークリームは、サンプルの品々がコンクリートのテーブルの上に並んでいて、まるでアート作品のよう。カヌレやケイクなど焼菓子もオブジェのように並んでいます。
クリームのおいしさをとことん追求したシュークリーム
シュークリームは、クレームパティシエールを詰めた「プレーン」のほか、「抹茶」「胡麻」など常時6種類ほどが並んでいます。クリームの味わいに合わせて焼き上げたというシュー生地は、ごつごつと無骨な形をしたものやクッキー生地をまとったもの、型に入れて焼き上げることでコック帽のような形になったものなどさまざま。オーダーを受けてからそれぞれの生地にクリームを詰めます。
「ラムレーズン」(1個330円)
メニューのなかには「トリュフ」のシュークリームも。トリュフオイルを混ぜ込んだクリームがたっぷり入った贅沢な一品です。イタリアの郷土料理であるトリュフのオムレツから発想したとか。ラム酒に付け込んだレーズンをたっぷり入れた「ラムレーズン」は洋酒が香る大人のシューに仕上がっています。
すべてのシュークリームの基本となるのがカスタードクリーム。お店では毎日手作りしてその美味しさを追求しています。「和菓子職人でいう“あんこ”のようなもの。火入れのタイミングが食感やくちどけにとても影響します」という店主の近藤さん。このカスタードクリームに生クリームを合わせて仕上げるのですが、この時もふんわりとした食感にするためあえてざっくりと混ぜているとか。シュークリームのおいしさはクリームにあると考え、ひとつひとつの工程を大切にしています。
シュー生地を使ったかわいいスイーツにも注目
お店にはシュークリーム以外にもかわいい焼菓子や生ケーキが並んでいて、こちらも生地やクリームのおいしさが基本となったシンプルなものばかり。あられ砂糖をまぶして焼き上げた「シュケット」はクリームが入っていないひと口サイズのシュー。ガトーショコラには小さなエクレアが乗っていて、チョコレートとシューのおいしさが楽しめるようになっています。
「シュケット」(600円)
特別な日にはとっておきのケーキとともに
お店ではバースデーケーキなど記念日のためのデコレーションケーキも人気。おしゃれでかわいい見た目に心奪われますが、中のスポンジ生地には自然な甘味が楽しめるきび砂糖「喜美良」を使用するなど、素材の風味を感じられるお菓子作りを大切にしています。 日常のひとときを幸せにするお菓子を作りたい、そんな思いを込めた焼菓子やケーキが並ぶ「洋菓子店slow」。普段のおやつをちょっと特別にしてくれる、素敵なお店を見つけました。
洋菓子店slow
ヨウガシテンスロウ
※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
※画像・文章の無断転載、改変などはご遠慮ください。
田口真由美
Writer
田口真由美
好物は古いものと発酵したもの。名古屋を拠点に町や人、美味しいものを訪ねる日々を過ごしています。
の人気記事