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2018.08.12
雪のようなくちどけのアーティスティックな窯元かき氷。奈良・「春日野窯」
若草山のふもと、自然いっぱいの清々しい遊歩道にある「春日野窯(はるひのがま)」。陶芸店に併設されたカフェの、地元や和素材がおいしい雪のように繊細な陶匠のかき氷をご紹介します。

春日大社のすぐそば

清々しい雰囲気の遊歩道沿い
春日大社から歩いて約6分。世界遺産春日山原始林の入り口にも近い、自然いっぱいのところにある「春日野窯」。早朝には公園へ、日暮れには山へと行き来する鹿たちが、店の前を通ります。

温かみのある雰囲気の店内
店舗は、築約80年の古民家をリノベーション。土や和紙を壁や棚などに取り入れて、温かみのある雰囲気になっています。はらはらと花びらが舞うような陶器と和紙でできた天井のオブジェは、店主と設計士とでデザイン制作されました。

鹿の模様がかわいいカップは人気商品
店主の中野さんは、25年ほど前に鹿児島で薩摩焼に出会い、陶芸の道に。パリで日本の陶芸を紹介する作品展を開かれたことも。その後、故郷奈良で2014年に「春日野窯」をオープンしました。「春日野焼」は、中野さんオリジナル。優しい風合いの陶器に、裃(かみしも)や僧侶の法衣などに使われてきた奈良晒(ならざらし)という生地で、文様を付けているのが特徴のひとつです。

手づくりの器に映えるアートなかき氷

「若草いちご」(900円)
「陶器と違って、はかなく溶けるかき氷に惹かれる」と話す店主中野さん。「春日野窯」のかき氷は、奈良の老舗「日乃出製氷」の氷を使い、雪のように消える口どけにこだわります。 奈良のブランド苺は「古都香」と生クリームで作る風味豊かなソースと、ふくよかな香りの地元大和抹茶シロップ両方がいちどに楽しめる、奈良づくしの「若草いちご」。色のコントラストも美しい一番人気です。

「和三盆練乳小豆」(700円)
「和三盆練乳小豆」は、練乳に和三盆糖のコクが加わりあと引くおいしさ。甘さ控えめの自家製小豆がよく合います。 季節により、桃や赤紫蘇などのメニューが登場することもあるそうです。

ワークショップでおみやげ作り!

コツなどを丁寧に教えてもらえる
「春日野窯」では、本格的な器づくりや絵付けを体験することもできます。中でも、素焼きの陶器にアクリル絵の具で絵付けする鹿人形は、気軽に挑戦できると人気です。当日持ち帰れるのもうれしいポイントですね。初めての人も、丁寧に教えてもらえるので安心です。 正倉院の宝物を公開する「正倉院展」が開かれる秋には、「正倉院文様」を皿に描くワークショップも開催されます。 器づくりは4000円から、鹿人形の絵付けは1800円から、正倉院文様絵付けは3000円。体験は空きがあれば可能ですが、予約をするのが確実です。 ひと休みするのにも、ゆっくりと陶芸を体験するのもおすすめの「春日野窯」。ぜひ立ち寄ってみてくださいね!

春日野窯
ハルヒノガマ
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中尾若菜 写真:鈴木誠一
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