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2018.12.26
歴史とトレンドがとけ合う 新旧いろいろ東寺周辺さんぽ
京都駅から電車で一駅の南西にあり、気軽に散策できるこのエリア。 平安京のはじまりから現在にいたるまで京都の歴史を見つめる東寺のそばには、長年愛される門前名物や人々の心を癒す銭湯など、時代を感じさせるお店が連なっています。
古き良きものと新しさが調和する
坂ノ途中soilの果物は新鮮でおいしいだけでなく珍しい品種もそろう、雪に覆われた東寺、Cafe POCHERのテイクアウトのソフトクリーム320円
このエリアの主役とも呼べる世界遺産・東寺は、京都のシンボルマーク的存在の五重塔や、空海の教えを伝える大迫力の立体曼荼羅など見どころたっぷり。雪化粧がほどこされた境内は凛とした空気に満ちあふれ、思わず背筋がぴんと伸びるようです。
「弘法さん」として親しまれている世界遺産「東寺」
金堂は1603(慶長8)年に豊臣秀頼が再建。桃山時代の代表的な建造物として国宝に指定されている
796( 延暦15)年、平安京遷都後に桓武天皇が創建し、後に弘法大師・空海に下賜された日本で初めての密教寺院。所蔵する多くの国宝や重要文化財のなかでも、大日如来坐像を中心に21体の仏像が並ぶ講堂の立体曼荼羅は圧巻で、空海が開いた真言密教の教えを現代に伝えています。
東寺の南大門は重要文化財。南大門に掲げた提灯が参拝者を迎える、健康・愛情・勝運を祈願する開運絵馬500円、東寺の紋が施されたご朱印帳(小)1200円
地元では「弘法さん」として親しまれており、弘法大師の月命日にあたる毎月21日は弘法市が開かれ、京都でも有数の縁日としてにぎわいます。
東寺(教王護国寺)
トウジキョウオウゴコクジ
ホットドッグが看板メニュー「カフェポシェ」
POCHERドッグプレート1000円。このプレートのために作られた漬け野菜やザワークラウトがアクセントになっている。チーズのトッピングは+200円
「Cafe POCHER(カフェポシェ)」の看板メニューのホットドッグは、従来のイメージをくつがえす彩り鮮やかなプレート。野菜たっぷりでボリューム満点です。ジューシーなソーセージの上に乗った漬け野菜が程よい酸味となり、女性でもぺろりと食べられます。 テイクアウトにもこだわり、地元の精肉店で大人気のコロッケを使ったコロッケサンドや、京都の焙煎所の豆を使ったコーヒーも楽しめます。
Cafe POCHER
カフェポシェ
思いがこもった野菜がずらり「坂ノ途中soil」
全国から集まった珍しい形や名前の野菜がずらり、緑あふれる店構え、豊富な品ぞろえに思わず目移りしてしまう
若手の農家が育てた「少量で供給が不安定だけれどおいしい」旬の野菜や、有機野菜を取り扱う八百屋。市場になかなか出回らない珍しい野菜は、色鮮やかでユニークなものばかり。 おすすめの食べ方も教えてもらえるので、新たな野菜と出会い、そのおいしさに惚れたリ ピーターも多いそう。無添加の調味料やお菓子などもやさしい味わいで人気です。
坂ノ途中soil
サカノトチュウソイル
スタンド形式のケーキバー「ビゾン フュテ」
カフェラテ風味のムースにビールの苦みがマ ッチする。トンカ550円、黒ビール500円
「仕事終わりにお酒を飲みながら食べるケーキ」をテーマに、フランス仕込みの独創的 なスイーツがそろっています。リキュールやスパイスを効かせたケーキは甘さ控えめでお酒にぴったり。 お酒は京都のクラフトビールやワインがそろい、なかでも「京都醸造」の黒ビールはコーヒーのように深みのある味わいで、チョコレート系のケーキがよく合います。
ビゾン フュテ
趣のあるレトロな銭湯「日の出湯」
2週間ごとにのれんが変わる。この日は富士山がお出迎え、電気風呂とジェット風呂が備わった浴室、広々とした脱衣所
1949(昭和24)年に創業した銭湯は昭和にタイムスリップしたかのようなたたずまい。一歩足を踏み込めば、使い込まれて角の丸まった木製ロッカーや金魚の泳ぐ坪庭があり、趣のあるレトロな空間が広がっています。 脱衣所で目をひくのはオーナー手作りの昭和新聞。当時のできごとや流行をまとめた新聞は世代を超えて楽しめ、お客さん同士の話のタネになるのだとか。
日の出湯
ヒノデユ
【ことりっぷマガジン特別編集 京都だより】
季刊誌「ことりっぷマガジン」の連載「京都だより」を再編集。いま気になる京都のエリア22ヵ所をイラストマップでご紹介しています。雑貨店やカフェの案内のほか、巻末には京都駅の活用情報や、季節ごとのイベントカレンダーも掲載。季節を変えて何度も京都に訪れたくなる街歩き本です。
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