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2015.12.29
江ノ電沿線、歩いてみました【江の島〜腰越編②】 by THE SHONAN MAG
<THE SHONAN MAGより提供> 藤沢駅から鎌倉駅までの湘南エリアをつなぎ、住宅街の細い路地から海沿いを抜けて、のんびり走る江ノ電。車窓からはひとときも目を離せない景色の連続で、ガタンゴトンと揺られながらゆっくり目的地へと運ばれていく湘南時間はプライスレスです。 でも、江ノ電沿線のどの駅にも、車窓から眺めるだけではもったいない、素敵なお散歩スポットがたくさんあるんです。 前回は湘南名所「江の島」を訪れたあと、そのまま腰越方面へ向かって美味しいピッツァとジェラートをいただき、龍口寺を訪れました。 今回はさらにその続きです。江ノ電が路面を走り抜けるノスタルジックな街並と、腰越漁港のお魚を楽しみましょう。
江ノ電が路面を走るノスタルジックな街並みを散策

「プァ―」大きな音とともにガタンゴトン、江ノ電が近づいてくる音がします。 藤沢駅から出発し、手を伸ばせば届きそうな距離に住宅が立ち並ぶ細い路地を抜けて、ちょうど路面へひょっこり江ノ電が顔を出すポイント。 警報機の「カンカンカン」という音とともに、車も自転車も人もスピードをゆるめて止まり、江ノ電がゆく線路を空けて待ちます。ここに止まっている誰もが優雅に路面を通り過ぎる江ノ電に目を奪われて、まるで王様が赤い絨毯をゆっくりと歩くような静かなひとときが通り過ぎていきます。

遠くへ線路がつづき、左右にいろいろなお店が立ち並ぶこの通りを、江ノ電はゆっくり走ります。 並走する車や自転車、歩く人と時空を共有して溶け込んでいる様は、どこか別の時代か異世界に迷いこんだような感覚をおぼえます。

時折、すぐそばを通り過ぎる江ノ電

ここは歩道ですが、「電車」に注意

昔ながらのレトロな写真館、自転車屋さんやお豆腐屋さんの佇まいは懐かしい気持ちを呼び起こします。そのノスタルジックな空気をまとって江ノ電がすぐそばを通り過ぎていきました。 さらに進むとアイスキャンディ、ラーメン、干物、マダムのお洋服、お肉に新鮮なお魚をいただけるご飯処などなど、気付けば線路をあちこち横切って夢中でお店をのぞいてしまう楽しい散歩道です。

お豆腐屋さんやラーメン屋さん

お魚、お肉、スーパーにマダム服。あちこちのぞかずにいられません。

漁港が近いこの街では新鮮なお魚も楽しみのひとつ

きれいに並べられたお魚。美味しい干物になってね

老舗の貫禄
通りを横切る川にさしかかろうとしたところに、ブルーの日よけがかわいい老舗の魚屋さん「庄虎(しょうとら)」があります。 近くの腰越漁港から日々新鮮なお魚を仕入れ、パック入りではなく「一舟」ごとに並ぶ新鮮なお刺身がとても美味しそうです。

その日獲れた魚たち。干物も気になります。

食べ歩きをするときにはとんびに注意!
お店では、気取ったものでなくてもなんとも贅沢に思えるシンプルな魚のお惣菜も売られています。 ころころと揚げられた「いかフライ」がとっても美味しそうだったので、1パック買っていただきました。 この通りでは、そんな風にいろんなお店のテイクアウトを楽しむのもオススメです。

目の前の江ノ電が、路面から建物の間に吸い込まれるようにすうーっと消えていきました。ここが「腰越駅」。 路面を走る江ノ電が見られる唯一の通りもここでおしまいです。いろんなお店を見て歩けば、江の島からもあっという間の道のりでした。

腰越駅の手前を流れる川を曲がり、潮の香りがする方へあともう少し歩いてみましょう。
腰越漁港のサクサクほくほく“朝どれフライ”

潮の香りが近づいてきました。広がる砂浜と海の向こうに、江の島が見えます。 江の島から江ノ電沿線をぐるっとお散歩をして海に辿りつきました。

サーファーたちと、それを遠くから眺めるカモメ

潮風に揺れる「朝どれフライ」ののぼりを発見しました。 これは立ち寄らずにはいられません。 せっかく湘南に来たからには、お腹いっぱい海の恵みをいただきましょう。

期待は高まるのみ!

こちらは腰越漁業協同組合の直売所で、朝どれの新鮮なお魚をフライにしていただけるところ。観光客から地元の人まで、このフライを求めて集まります。(13:00〜17:00/水・金曜はお休み)

その日の朝どれフライをこちらで注文。

サックサクのほっくほく!
この日は「カマス」のフライをいただきました。 熱々揚げたてのフライにソースをかけて一口食べれば、サクサクのほくほくでお箸が止まりません!1枚なんてあっという間にぺろり。漁港近くでこそ味わえる、至福の新鮮フライです。 こちらは、おにぎりやお弁当、お酒などの飲み物も持ち込みOKなので、自分だけのアレンジで“フライで一杯”(お酒もご飯も)もいいですね。

テーブルに置かれた調味料でお好きに味付けをどうぞ。

フライで満たされたら、裏手にある腰越漁港を少しお散歩しましょう。

キレイに整備されたお散歩道が海へと続き、漁船が波を立てて出港する風景や、漁師が舟の上から海に網を投げ込む姿など、なかなか普段の生活では馴染みのない漁港の日常が目の前に広がってとても新鮮です。 今お腹を満たしてくれたフライのお魚がこうしてやってきたんだなぁと、海中に泳ぐ魚に想いを馳せるひとときなのでした。

漁を終えた船が休んでいます

江ノ電沿線を歩くお散歩はいかがでしたか? 今回は江の島から腰越まで歩いてみました。湘南は何度訪れても、その時々で色んな顔を見せて楽しませてくれます。 江ノ電で巡るだけでなく、「次の湘南旅行では、途中の駅で降りて歩いてみよう」。そんなふうに楽しんでもらえたら嬉しいです。
「江の島〜腰越編①」はこちら
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THE SHONAN MAG ライター yukari
THE SHONAN MAG

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