冬しか出会えない、感動のホエールウォッチング

12月下旬、今年もシベリア海域に棲むザトウクジラが沖縄の海へやってきました。冬でもあたたかい当地の海は、出産と子育てに最適な環境。春に再び極地へ帰るまで、その雄々しい姿を沖縄海域に見ることができます。 やってきたのは沖縄本島の中部に位置する北谷のマリーナ。朝一番の船で、ホエールウォッチングツアーに出発です。

船に揺られること1時間。本島西海岸のウォッチングポイントへ到着しました。スタッフさんが指さす方向に視線を向けると、激しい水しぶきとともにザトウクジラが姿を現します。 尾ひれや背びれで水面を叩いたり、くるくると回転してみせたり、全長15メートルはありそうな大きな身体を器用に動かすパフォーマンス。まるで、全身を使って歓迎してくれているようです。 なかには、母子で仲良く泳ぐクジラの姿も。天敵のいない海で、のびのび子どもを育てている様子がうかがえます。目の前で繰り広げられる貴重な野生生物の営みは、言葉を失うほど美しいものでした。

海辺のテラスでフレンチトーストを。「ビーチテラスカフェ ダイヤモンドブルー」

沖縄本島西側の「サンセット街道」。文字通り夕日の美しさで知られるこのエリアに、話題の海カフェ「ダイヤモンドブルー」はあります。エメラルドグリーンのビーチが目の前に広がる絶好の立地。さらに、クオリティの高いスイーツメニューが評判のお店です。 ブランチにオーダーしたのは、「旬のフルーツとメープルバターのフレンチトースト」。沖縄の紅芋タルトとたっぷりのフルーツを使った、豪華でかわいいひと皿にテンションが上がります。

食後はテラス席へ。コーヒーで身体を温め、ぼんやりビーチを眺めます。 沖縄といえば美しい海ですが、夏と冬ではその趣きも異なります。波間も穏やかな夏の海に対し、冬のそれは荒々しい。地元では二月の荒れた海を、「ニンガチカジマーイ（二月風廻り）」と呼ぶそうです。 私たちに癒やしを与えてくれる海は同時に、畏怖すべきものでもある。自然に対する畏敬の念を、改めて教えてくれているようです。

「古宇利島」で美しいビーチを独り占め

沖縄本島を車で北上すると、「古宇利島」に到着します。平成17年に橋が開通した、「歩いて渡れる離島」。島の高台に位置する展望台からは、緑に囲まれた島の全景、果てしなく広がる海と空、まさに楽園と呼ぶべきロケーションが広がります。

古くから自然に寄り添いながら生きてきた古宇利島の人々。沖縄でも屈指の透明度を誇るビーチは、島人が大切に守ってきた財産です。 この時期はほとんど人影は見当たりませんが、その美しさは季節を問いません。貸し切り状態のビーチに腰掛け、心静かに波の音を聞く。おだやかな午後のひとときがゆっくりと過ぎていきます。

「ヒルトン沖縄北谷リゾート」にチェックイン。琉球スパで癒やされる

自然にたっぷり癒やされたあとは、今夜の宿泊先へ。北谷町のベイエリアに広がる「ヒルトン沖縄北谷リゾート」にやってきました。さっそくチェックインを済ませ、客室へ。まずはトロピカルカクテルで乾杯です。

客室でひと心地ついたら、館内の「AMAMI SPA」へ。沖縄発祥のボディケア「琉球てぃんなでぃ」で旅の疲れをリフレッシュします。 龍が空を舞い、水中を泳ぐ姿になぞらえ、舞うように施術するトリートメント。呼吸に合わせて筋肉を緩和させてくれるその見事な技に、蓄積された心の疲れや身体が開放され、本来の自分に戻っていきます。

沖縄×イタリアンのディナーコース「CORRENTE」

いつの間にか陽もすっかり落ち、リゾート地の静かな夜がやってきました。ディナーはホテル1階のレストラン「CORRENTE（コレンテ）」で、イタリア料理のコースをいただきます。

「沖縄の食材は知れば知るほど面白い」と語るシェフ。沖縄の幸とイタリアンの技法を融合させた、ここでしか味わえない料理で驚かせてくれます。 鮮魚のカルパッチョには海ぶどうが添えられ、シークゥワーサーのヴィネグレットソースも相性抜群。メインのカポナータのパン粉焼きにも、旬の県産魚が使われています。 沖縄の豊かな食文化を洗練されたコースで味わえるディナー。たっぷり堪能させていただきました。

冬の沖縄は、未体験の感動がいっぱい

この季節だけの風景や体験。冬が短い沖縄だからこそ、それはより貴重に感じられます。 だからこそ、その一つひとつをおざなりにしない、一期一会の尊さを改めて感じる旅になりました。 春が来る前に、未体験の沖縄を体験してみてはいかがでしょうか？