江ノ電沿線、歩いてみました【腰越〜鎌倉高校前②】 by THE SHONAN MAG
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江ノ電沿線、歩いてみました【腰越〜鎌倉高校前②】 by THE SHONAN MAG

<THE SHONAN MAGより提供> 海と街が豊かに共存し合う湘南エリア。そこには寺社も点在し、人々や自然とともにあるこの地に深く根付いた歴史も感じます。 前回は、江ノ電沿線「腰越駅」から海岸沿いに出る「鎌倉高校前駅」までお散歩するコースの前半をご紹介し、およそ1000年の鎌倉時代へ時を超えるような歴史的スポットに足を運びました。 今回はその続きです。絶景を臨む神社から海沿いを抜けて、「関東の駅百選」にも選ばれた景勝地へと参りましょう。

江ノ電沿線、歩いてみました【腰越〜鎌倉高校前①】

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鎌倉市唯一の海に臨む神社から絶景を拝む

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腰越駅から歩き、前回訪れた満福寺からほど近く、国道134号線をはさんで向こう側に大きな鳥居が見えてきます。 真正面に立ってみると空間が不思議と大きく開けていて、奥にもすーっと抜けた参道が加わりその空間だけとても広く深く感じます。

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こちらは、腰越漁港のお隣の小動岬の中にある腰越の鎮守「小動神社(こゆるぎじんじゃ)」。この「小動」の地名は、 “風もないのに揺れる美しい松” がこの岬の頂にあったということに由来するそう。 そして鎌倉時代、源頼朝に仕えた武将・佐々木盛綱がこの地の美しさに魅了されて、父祖の領国だった近江国から八王子宮・神仏の分身を移し祀るべく創建されたのが「小動神社」だと云われています。 「こゆるぎ」。とても美しい響きです。

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堂々とした立派な木がお出迎えしてくれます

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車が国道134号線を走る音を背にして、吸い込まれるようなこの大きな鳥居を一礼してくぐります。海岸沿いを走る国道よりも海側にある神社は、鎌倉市内ではこの小動神社だけ。小動の山、岬、そしてその先に広がる海、自然との一体を感じながら、参道を進みます。

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その先には石段とさらなる鳥居。まるで空へと続くよう。

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空がぐっと近くなった気がします。いよいよ境内へと参りましょう。

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本殿に到着しました。狛犬のほおかむりが可愛らしい、シンプルでいて厳かなお堂。周りの自然が清々しい空気でお堂を包みます。

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本堂で参拝を終えた後、お隣にあるお社を参ります。 こちらは、「海神社(わたつみじんじゃ)」。漁業の神・航海の神で、別名「船玉神(ふなだまのかみ)」とも云うのだそう。 すぐ側にある腰越漁港の方々の航海を岬の上から見守ってくれているのでしょうか。“湘南の海が穏やかでありますように” 私もそうお願いしました。

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こちらはその隣にある「龍王海神」。亀のお姿をしています。

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朱色が鮮やかな稲荷社

境内にはこの他、商売繁盛・産業興隆・家内安全・交通安全・芸能上達の神である「稲荷社」や、海神竜王ともいい、航海安全、海難救助を司る神「金刀比羅宮(ことひらぐう)」、そして諸願成就の神と云われる「大六天社(だいろくてんしゃ)」などがあり、それぞれの神様に願いを伝えます。

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湘南の海をお護りください。

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全ての参拝を終えた後、導かれるままに奥へ進むと、小動岬の展望台にたどり着きます。そこには江の島と腰越漁港、そして湘南の海が眼下に広がる絶景。 こんなにもきらきらと眩しい太陽の光が空と海にサンドされて、参詣の身も心もさらに浄化してくれるようです。佐々木盛綱もこの絶景を同じようにここから見たのでしょうか。境内はここから運ばれてくる空気と潮の香りに包まれていました。

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江ノ電、国道、海、空が一枚に溶け込む景色

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小動神社から降りて国道沿いに歩みを進めると「小動」の交差点に出ます。 小動岬を境に、ここからまた一つ、湘南の海の景色がぐっと広がるのです。

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小動岬の側でSUP(スタンドアップパドルボード)を楽しむ人たち。

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江ノ電と車、そして海と空に挟まれて歩く道。

ここからは国道134号線と、海、そして江ノ電が走る線路と並んで歩きます。行き交う人と車、打ち寄せる波とマリンスポーツを楽しむ人達、広く青い空、時折すぐ側を通り過ぎる色々な形や色の江ノ電、それらが1枚の景色に溶け込むこの通りは、何よりの “湘南スポット” だと思うのです。

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真っ直ぐ続く道からちょっと海の方へと寄り道しましょう。

せっかくなので道からだけではなく、間近に海も感じたいところ。 こんな欲張りな願いを叶える寄り道も出来てしまいます。

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相模湾が広がります。何もない贅沢が心を潤します。

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オープンテラスのような絶景の駅でのんびり

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国道に戻ると、江ノ電が止まり、また走り去って行くスポットが出てきました。 海沿いの駅「鎌倉高校前駅」です。 まるで目の前に広がる海の景色を楽しむための大きな休憩所のようにオープンで、江ノ電に乗らずとも立ち寄ってしまいたくなる場所です。

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国道沿いからは、このミニ踏切で駅構内に渡ります。

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駅の構内とは思えない景色

駅からは線路、真っ直ぐに伸びる国道、遠く海に浮かぶ江の島が層になって見えます。 構内には長くて大きな木のベンチがいくつか置かれていて、そこに座りながらのんびりこの景色を楽しむのも至福のひとときです。 時折鳴くとんびの声や波の音、国道を行き交う人や車、たくさんの人が乗り降りしてはゆっくり動き出す江ノ電、授業を終えた楽しそうな帰り道の高校生達、グラデーションに染まっていく空。 景色やそこに流れる音はひとつとして同じものがなく、いつまでも佇んでいたくなる、鎌倉高校前駅は湘南の名所にもなる場所なのだと思います。

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ここに座ってのんびり移り変わる景色を楽しみます。

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どこを切り取っても美しく迎えてくれる目の前の景色

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駅からの景色を楽しんだら、少し歩きましょう。 鎌倉高校の方へ坂を上り後ろを振り返ったその場所が、アニメ「SLAM DUNK(スラムダンク)」のオープニングにも出てくると言われる踏切。 なだらかに続く坂の下に広がる海、そして時々通り過ぎる江ノ電。たくさんの人が訪れる人気のスポットです。

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江ノ電が通り過ぎます。

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こんな場所での高校生活。うらやましい…。

陽が落ちてきたころ鎌倉高校駅に戻ると、目の前を鎌倉高校部活動の女の子達が走っていきました。 鎌倉高校前駅は「関東の駅百選」にも選ばれた景勝地。 その中に、日常が溶け込み一部になる不思議な光景です。

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腰越駅から鎌倉高校駅までのお散歩コースはいかがでしたか? 歴史や伝承を感じながら歩く寺社から、湘南ならではの景色に逢える海沿いを歩きました。 是非一度は江ノ電を降りて、自分だけの景色を切り取ってお持ち帰りください。

※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
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THE SHONAN MAG

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湘南に暮らしている人にも、 湘南が好きで、通っている人にも、 そしてこれから、湘南のことを好きになってくれる人にも。 「湘南が好き」なすべての人に より深くて、より楽しい、湘南の「今」をお届けします。

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