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2019.09.18
【東京】10/11-1/13|ゴッホ展
鮮やかな色彩と、うず巻くような激しい筆づかい。37歳でこの世を去った画家、フィンセント・ファン・ゴッホの人生には、知られざる大きな2つの出会いがあった――。 ゴッホの歩んだ人生と名作をたどる展覧会が東京・上野の森美術館で開催しています。 メインカット:フィンセント・ファン・ゴッホ 《麦畑》 1888年6月 油彩・カンヴァス 50×61cm P. & N. デ・ブール財団 © P. & N. de Boer Foundation
天才画家の運命的なめぐり合わせ
フィンセント・ファン・ゴッホ 《疲れ果てて》 1881年9-10月 ペン、水彩・紙 23.4×31.2cm P. & N. デ・ブール財団 © P. & N. de Boer Foundation
ゴッホが独自の画風を確立するまでには「ハーグ派」と「印象派」の師たちとの出会いがありました。 それまで巨匠たちの模写をしていたゴッホは「ハーグ派」の画家たちから、自然な風景や何気ない日常を描くことを学びます。画家・ゴッホの土台はこのとき築かれたといっても過言ではありません。 その後パリに移り住み「印象派」と出会い、原色を対比させた明るい色づかいや筆跡を残す描き方を習得していきます。
フィンセント・ファン・ゴッホ 《器と洋梨のある静物》 1885年 油彩・カンヴァス 33.5×43.5cm ユトレヒト中央美術館 © Centraal Museum Utrecht/Ernst Moritz
ゴッホのエッセンスを凝縮した構成
フィンセント・ファン・ゴッホ 《糸杉》 1889年6月 油彩・カンヴァス 93.4×74cm メトロポリタン美術館 Image copyright © The Metropolitan Museum of Art. Image source: Art Resource, NY
傑作≪糸杉≫は、晩年フランスのサン=レミの精神療養院に入院した直後に描かれたもの。墓場に植えられることから死の象徴とされる≪糸杉≫を、うねるような筆づかいで表現しています。 本展覧会で7年ぶりに来日を果たすのは、そのうちの1つ。 ほかにも≪麦畑≫や≪オリーヴを摘む人々≫など晩年のゴッホ作品はもちろん、マウフェやセザンヌ、モネといった「ハーグ派」と「印象派」を代表する巨匠たちの作品も一同に会します。
フィンセント・ファン・ゴッホ 《パリの屋根》 1886年春 油彩・カンヴァス 45.6×38.5cm アイルランド・ナショナル・ギャラリー © National Gallery of Ireland
10か国・地域、25か所。世界中から貴重な作品が集結
フィンセント・ファン・ゴッホ 《アニエールのヴォワイエ・ダルジャンソン公園の入口》 1887年春 油彩・カンヴァス 54.6×66.8cm イスラエル博物館 Photo © The Israel Museum, Jerusalem by Elie Posner
これまで日本で開催されてきたファン・ゴッホ展は、故郷・オランダの所蔵作を中心に構成することが多くありました。しかし本展では、ファン・ゴッホとハーブ派を所蔵するオランダ・ハーグ美術館館長監修のもと、イスラエル、スイス、モナコ公国などの10ヶ国・地域、合計25か所という、ファン・ゴッホ展のなかで最大規模にわたる所蔵先からの借用を実現しています。 日本初公開となる≪パリの屋根≫などもお見逃しなく。 2つの出会いによって導かれた、短くも波乱に満ちた人生をご鑑賞ください。
フィンセント・ファン・ゴッホ 《タンギー爺さんの肖像》 1887年1月 冬 油彩・カンヴァス 45.5×34cm ニュ・カールスベア美術館 © Ny Carlsberg Glyptotek, Copenhagen Photo: Ole Haupt
ゴッホ展
https://go-go-gogh.jp
入場料(前売):一般1800(1600)円、大学・専門学校・高校生1600(1400)円、
中学・小学生1000(800)円
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