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2016.02.05
土日限定の立ち飲みスペースも!新たな味わいを探求するクラフトビール醸造所「京都醸造株式会社」
「京都醸造株式会社」は、近年話題となっているクラフトビールの醸造所です。 京都西九条にあり、土日限定で立ち飲みの試飲スペースもオープンするこちらでは、これまでにない味わいを求めて、ビールを愛する醸造家たちが日々挑戦を重ねています。
京都の街中にあるクラフトビール工場
近鉄十条駅から十条通を西へ向かって10分程歩き、国道を越えた2本目の通りを右折。そこから少し行くと「京都醸造株式会社」が見えてきます。 シルバーの外装と、シャッターに描かれた六角形のロゴマークが目印です。
ビール好き3人の出会いから誕生したブルワリー
左からクリスさんとポールさん。ビールはこれらのタンクで発酵、熟成して約1ヶ月で完成する
「京都醸造株式会社」は、アメリカ出身のクリスさん、カナダ出身のポールさん、ウェールズ出身のベンジャミンさんという、ビールを愛する3人の創設者により誕生しました。 日本の青森で出会い意気投合した3人は、それから数年後クリスさんがビール造り、ポールさんが経営学を本格的に学び醸造所の開設を決意。 歴史や伝統文化を守りつつ新しいものにも寛容な気風があり“職人の街”とも言われる京都を拠点に選びました。 現在は、3人と同じくビールを愛してやまない浪岡さんと、クリスさんの奥さんも加わり運営しています。
これまでにない試みで自分たちが飲みたいビールを
試飲スペース営業日の15時頃には工場内の見学も行う
クリスさんを中心に行う醸造は、クラフトビール業界で新しいスタイルのビールを生み出す動きが盛んなアメリカと、ビールづくりの歴史と伝統があり独自のスタイルにこだわる醸造家も多いベルギー、2ヶ国のスタイルがベースです。 「自分たちが飲みたいビール」というコンセプトのもと、ベルギー産酵母とアメリカ産ホップを中心に、これまでにない酵母とホップの組み合わせを試したり、麦芽のブレンドを変えたりと、さまざまな試みを経て生み出されるビールは、同業者やビアバーの経営者をはじめ、多くのビール愛好家から人気を集めています。
おつまみ持参で楽しめる、土日の試飲スペースへ
ロゴマークがデザインされたTシャツやパーカーなどオリジナルグッズも販売
2015年の4月に醸造所として運営を始め、イベントなどの出店も行ってきた「京都醸造株式会社」。同年10月には、工場に併設した試飲スペースもオープンしました。 内装は、現在の物件に出会う前、町家に醸造所を構えたいという思いがあったことから、ロゴマークの六角形も取り入れつつ格子をイメージしたデザインに。 イベントがきっかけで出会った人にも親しみを持ってほしいと、イベント時に屋台で使うテーブルをそのまま利用しています。 試飲スペースは、土日のみの営業で「定番シリーズ」の3種をはじめ、季節替わりや限定醸造などを1杯600円で提供。 運が良ければ季節の変わり目に、季節限定が2種そろうこともあるそうで、時期により4~6種のビールが楽しめます。 簡単なおつまみもありますが、持ち込みOKなので、好きな肴を持参して楽しめるのも嬉しいですね。
季節ものや限定醸造などネーミングも秀逸なビールたち
定番シリーズの「一意専心」(左)、2016年1月に発売した限定醸造「ベルギーの米国人」(右)
「京都醸造株式会社」でつくられるビールは、ホップの風味と苦味が特徴的なIPAをベルギー酵母でドライに仕上げた「一意専心(いちいせんしん)」や、アメリカ産ホップの特徴である柑橘系の香りとベルギー酵母のフルーティーさが調和した、限定醸造「ベルギーの米国人」など、醸造のテーマや実際の味わいから付ける名前も個性的なものばかり。 現在リリースされているのは、通年楽しめる味わいに仕上げた「定番シリーズ」、その合間に時折つくられる「限定醸造シリーズ」、季節ごとのテーマに合わせたペールエールを展開する「気まぐれシリーズ」など。 限定ものは、発売されてすぐに売り切れてしまうことも多いので、ホームページなどで早めのチェックがおすすめです。 さらに、ワインやウイスキーの熟成に使われた木樽を再利用してビールを熟成するバレルエイジビールや、ビール以外のジャンルとコラボレーションした醸造に向けても動き出しているそう。今後の展開も楽しみです。 現在「京都醸造株式会社」で造られるビールは、樽のみの販売ですが、瓶での小売りも今年中の開始に向けて準備中とのことです。 まずは、試飲スペースへ訪れて、実際にその味わいを楽しんでみてください。
京都醸造株式会社
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岩永 茜
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