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2016.02.04
京都のおだし専門店が運営。上品なおだしの風味香る京うどんであったまろう
※こちらの記事は2016年2月4日に公開されたものです 京都・東寺のほど近くで110余年の歴史を誇るだしの専門店が、同じ店名を冠した京うどんのお店「仁王門うね乃」をオープンさせました。 腕を振るうのは、割烹出身の料理長。京都の伝統的な食文化を広く伝えたいと、だしはもちろん、素材のすべてに吟味をかさねた一杯を提供します。
割烹を思わせる上品な店構え

京阪三条駅から川端通を北へ歩いて約5分。三条通から数えて2筋目の仁王門通を東に入ったところに「仁王門うね乃」はあります。 店名を聞いて、「あれ?」と思った方は京都ツウ。 「仁王門うね乃」は、東寺の近くにある明治36年創業のだしの専門店「おだしのうね乃」が運営する京うどんのお店です。 オープンしたのは2014年6月。1年半の間に多くのファンを獲得し、地元の人だけでなく、京都を訪れるたびに立ち寄るという遠方のリピーターもいるそうです。 「仁王門うね乃」が提供するのは、昔懐かしい京うどん。細めの麺を柔らかめに茹でること、そして上品なだしの風味が特長です。 自慢のだしには、利尻昆布やかつお節、さば節、うるめなどをブレンド。 だしをとる際には、最初に厚削りのかつお節をいれ、その後にサバやうるめなどの雑節、そして火を止めてから花鰹をざっといれるそう。そうすることで香り高く、複層的な味わいになるのだと、料理長の高橋さんが教えてくれました。
黄金色のおだしとともに、懐かしい京都の味を楽しんで

この日、オーダーしたのは「かき揚げうどん」(1400円)。桜エビのかき揚げと九条ネギ、素うどん、そしてお店の商品でもある「昆布粉」を使った昆布塩が出てきます。 「まずは、おだしの風味を楽しんでほしいので、素うどんで。あとは、かき揚げをそのままお塩で食べていただいても、うどんに乗せてだしを少し染み込ませて食べてもらってもいいと思います」と料理長。 まずはおだしを、と一口いただくと、しっかりと素材の味がするうえに、ふわりと鼻に抜けるカツオの香りが、まさに「複層的」。 次に、かき揚げを乗せて食べると、衣に程よくだしが染み込み、またひとつ、味の層が増えたように感じました。
サイドメニューには日替わりの炊き込みご飯を

「仁王門うね乃」を訪れる人の多くは、ご飯類もオーダーすると聞いて、おみせのおすすめ「炊き込みご飯」(350円)もいただきました。 具材は日替わり。この日の具材はしめじと鳴門金時で、ここにもおだしの風味がきいています。京風というと薄味を想像しがちですが、うどんのだし同様、しっかりとした味わいです。 この「炊き込みご飯」には、女性にうれしい小さなサイズ(300円)もあります。 また、いなり寿司とキュウリ巻きがセットになった「助六」(380円)も人気です。
素材へのこだわりも「おだしのうね乃」ゆずり
素材へのこだわりもひとしお。自家製うどんには、国産小麦と塩のみを使用。うどんに添えられた九条ネギは、料理長自らが「ネギ名人」と仰ぐ農家のところへ採りに行くなど、素材はすべて、安全で安心なものを使っています。 すべての素材を確実な安全性で揃えるのは至難の技ですが、「おだしのうね乃」のネットワークがそれを可能にした、と料理長が話してくれました。 料理長はもともと、祇園の割烹で腕を振るっていた料理人でしたが、京都の食文化をもっと広く伝えていきたいという思いから、「仁王門うね乃」の厨房へ。夜には、自慢の一品料理も登場します。 京都の昔ながらの食文化を味わいに、一度、訪れてみませんか。

仁王門うね乃
ニオウモンウネノ
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清塚あきこ
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