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2020.03.09
鮮やかな春に癒やされる、静岡の彩りスポット5選
世界文化遺産をはじめ、見どころ多彩な静岡。恵み豊かな海と山に囲まれ、年中穏やかな空気に包まれています。そんな静岡でも、特に春は色鮮やかな出会いが待っている季節。静岡の土地が育む色とりどりの春の旅へ、お出かけしましょう。
ものづくりの街「浜松・浜名湖」で出会う、鮮やかな伝統の技
注染そめを施した反物を乾かしている様子。多いときには160本もの布がいっせいに干される
農業が盛んで食材が豊富な「浜松・浜名湖エリア」は、楽器やオートバイなど「ものづくりのまち」としても発展してきましたが、そのルーツは繊維産業でした。今回訪れたのは、1927(昭和2)年から変わらず伝統技法・注染そめを守り続ける「二橋染工場」。かつて浜松市内に80軒ほどあったそうですが、現在は5軒しかないという染め物工場のうちのひとつ。長い一枚の布にカラフルな色を手作業で染め上げる職人の姿そのものが、美しい伝統工芸のようにも感じさせます。予約をすれば、そんな職人技の一端を体験できる、手ぬぐいづくりが楽しめます。世界に一つしかない自分だけの手ぬぐいを、彩りあふれる静岡旅の思い出に。
左:色が混じらないように糊で防染し、折り返して重ねた50枚の生地を一気に染め上げる、右上:布を染める野中彩美さん。工場唯一の女性職人、右下:柄のなかには何種類かの色を使って美しいグラデーションを描いている
二橋染工場
ニハシセンコウジョウ
古き良き風景が残る、「中東遠」で色とりどりのお守りを
日本の伝統的な意匠や配色を用いた古代裂織守袋300円。柄は常時30種類あるが、毎年20種類程度が新しいものに入れ替わる
広大な茶畑が広がる、袋井や掛川をはじめとした「中東遠(ちゅうとうえん)エリア」には、古くから地域に根ざした神社仏閣が点在しています。春になり、若々しい新緑とほんのり色づいた花々が出迎えてくれるのは、「法多山尊永寺」です。ここで見つけたのは、乙女心がくすぐられる全30種類のお守り袋。裂織(さきおり)職人が手作業で作っているので、一つひとつ模様の位置や柄が違っています。「身近に気軽に、お守りを大切に持つ思いを抱いてくれたら」と、伝統と文化を知ってもらうきっかけへの願いも込められているそうです。 本堂や、境内にある二葉神社にお参りしたあとは、名物の厄除団子(一皿200円)を召し上がれ。あんこたっぷりの団子とお茶を味わいながら、ほっこりひと息いれましょう。
左:結縁乃帯(けちえんのおび)を結ぶ二葉神社、右上:1300年の歴史を刻む、法多山尊永寺、右下:「厄除団子」(一皿200円)
法多山尊永寺
ハッタサンソンエイジ
「するが」で出会ったのは、青に染まる富士山と日本平の建築美
富士山を裾野までキレイに眺めるなら、空気の澄んだ午前中がおすすめ
静岡県の真ん中に位置する「するがエリア」では、富士山や伊豆半島、駿河湾と静岡らしい姿が見られます。なかでも2018年にオープンした「日本平夢テラス」からは、360度のパノラマビューが堪能できると評判です。建物には静岡県産木材がふんだんに使われていて、何本もの柱を組み合わせた姿は優雅さと力強さを同時に感じさせてくれます。3階の展望回廊からぐるりと景色を眺めるもよし、2階のラウンジでティータイムを楽しみながら富士山にうっとりするもよし。今話題の建物と雄大な景色のコラボレーションをたっぷり堪能してください。
左:「季節のタルト」(400円)、「和紅茶」(600円)、右上:ラウンジから見る景色にうっとりしてしまいそう、右下:大きな梁が何本も優雅に組み合わされた屋根が特徴的な、日本平夢テラスの建物
日本平夢テラス
ニホンダイラユメテラス
「富士山」の恵みがいっぱい、おいしい緑
「茶曹達(ちゃそーだ)」(550円)は月替りのお茶菓子付き
雪冠が青空に映える、春の富士山。麓に広がる「富士山エリア」では伏流水がこんこんと湧き出ていて、地域に豊かな恵みをもたらしてくれます。そんな“おいしい水”で栽培されたお茶をいただきに、「佐野製茶所サロン」へ。GWごろまでの新茶シーズンには、今しか見られないやわらかな黄緑色をした茶畑を、店内の大きな窓から眺められます。新茶の青々しい香り漂う爽やかなお茶や、香ばしさが立つ抹茶玄米茶など、お気に入りのお茶を飲みつつこの時だけの風景を味わってみては。テラス席でぽかぽかした温かい陽気を感じながらくつろぐのもおすすめです。
左:目の前に茶畑が広がる。なかでも淡いグリーンが楽しめる新茶の季節がおすすめ、右上:抹茶玄米茶550円。自分で玄米を炒ってからいただくスタイル、右下:店内のほかテラス席もある
佐野製茶所サロン
サノセイチャジョサロン
「伊豆」で出会ったのは、心ときめく煌めき
世界最大の万華鏡フェスティバルでグランプリを獲得した依田満・百合子夫妻の万華鏡を映写
カラフルな色を探しに「伊豆エリア」へ。たどり着いたMOA美術館で見つけたのは、万華鏡が映し出す幻想的な光景や、春の穏やかな海を望む景色でした。万華鏡の光は、直径約20m・高さ約10mの巨大なホールに実際に映し出されていて、まるで宇宙空間にいるかのよう。一度たりとも同じ映像は見られず、儚さとともに美しさを感じさせてくれます。そして外の広場に一歩出れば、紺碧の相模灘と薄ピンクのサクラの鮮やかなコントラストが目に飛び込んできます。施設内を満喫したあとは、伊豆をぐるりと巡って、温泉でゆったりと。心にも体にもおいしい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
左:the caféの「大美伊豆牧場プレミアムソフトクリームミックス」(510円)「ブレンド」(380円)、右上:エントランスから見える桜と相模灘の美しい景色、右下:豊臣秀吉の「黄金の茶室」を再現して展示
MOA美術館
エムオーエービジュツカン
静岡県の春の彩りスポットはいかがでしたか。春ならではのカラフルな旅を、ゆったり自分らしく過ごしてみてくださいね。
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町紗耶香 写真:清水ちえみ
静岡デスティネーションキャンペーンアフターキャンペーン
2020年4~6月、静岡デスティネーションキャンペーンアフターキャンペーンを開催します。彩り豊かな風景、息づく歴史文化、自然の恵みあふれる美食…。静岡には訪れる人々を包み込む懐の深さがあります。この春は、ココロもカラダもリフレッシュできる静岡へ足を運びましょう♪
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