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2021.01.18
練りたてのとぅるんと溶ける食感がたまらない。生のわらびもちを楽しめる下北沢「甘味処 甘寛」
わらびの根からわずかしかとれない希少なわらび粉を100%使い、丁寧に練り上げて作るわらびもち。練りたてはとろ〜りと伸びるほどのやわらかさですが、時間が経つにつれて食感が変わってしまうのだとか。 「甘味処 甘寛」ではその練りたてを味わうことができ、そのときだけに体感できるぷるぷるもちもちの弾力やとぅるんと溶ける口溶けのよさを楽しめます。
大正ロマンのモダンな雰囲気が漂うお店
テーブル席とカウンター席があり、それぞれにおもちを焼くコンロが用意されている
「甘味処 甘寛(あまひろ)」は下北沢駅から歩いて2〜3分。ビルの階段を上り、木製ドアから入ると、壁に飾られた竹久夢二の美人画「黒船屋」が目に留まります。モダンな色ガラスの窓やシャンデリアなどにも大正ロマンの香りを感じられ、落ち着いた雰囲気です。
お店の内装は竹久夢二の「黒船屋」を中心として考え、自分たちで作り上げたのだそう
京都の有名な甘味処やその東京分店で鍛錬を積んだ店主の青山真浩さんが、自分なりの味を追求しようと2019年に開店。実際に見て味わって納得した素材のみを使用し、白玉や寒天はもちろん、きな粉、黒みつ、甘醤油、練乳なども独自に配合して手作りしています。 「甘味は素材や製法がシンプルですが、味付けのあんばいや火加減などによって風味が微妙に変わるので、突き詰めると奥が深いですね」と青山さん。毎日炊くあんこも次はもっとおいしくできるように豆の状態や味を見極め、正解を探しながら作っているそうです。
とろ〜り伸びるできたてのわらびもち
「生わらびもち」(1100円)。注文を受けてから練り始め、きな粉と黒みつを添えて提供
人気の「生わらびもち」は、上質の国産わらび粉にやさしい甘さの和三盆糖を加え、火にかけて丁寧に練ります。わらび粉の状態や季節の気候によって入れる水の量などを変え、ちょうどよい食感に仕上げるのが腕の見せどころ。冷水で締めてすぐに提供します。 まずは、ぷるぷるの弾力やとぅるんの口溶けを楽しみましょう。もちもちの中にふわふわ感も見つけられるかも。何もかけずにそのままいただくと和三盆糖のほのかな甘みとわらびの独特の風味を感じられ、お好みできな粉と黒みつをかけると味わいが広がります。
「甘寛セット」(1200円)。さっぱりとほどよい塩気のシソの実の佃煮は箸休めに
きな粉は濃いめに焙煎され、香りが立って豆の風味が豊か。黒みつはさらさらに仕上げられ、コクがありつつあっさりとした甘さ。きな粉もちといそべ焼き、ぜんざいかおしるこを選べる「甘寛セット」もまた、青山さんの丁寧な仕事ぶりを感じられる一品です。
佐賀産もち米でつくられたおもちはカリッと香ばしく甘みが強い。おかわりのおもちは2個160円
おもちを自分好みに焼きながら楽しめるのも魅力。北海道産とよみ大納言を風味たっぷりに炊いたぜんざいはつぶ感がよく、おしるこはきめ細やかな舌ざわり。2度熟成させた甘醤油を絡めるいそべ焼きも味わい深くて後を引き、おもちをおかわりしたくなります。
冬もやっぱり食べたい甘味処のかき氷
マスカルポーネの雪帽子をかぶったような「こはぜ珈琲×甘寛コラボティラミス」(1100円)
12月からお品書きに加わった「こはぜ珈琲×甘寛コラボ ティラミス」は、下北沢の人気焙煎豆店「こはぜ珈琲」さんに作ってもらったコーヒーゼリー、練乳、ふわふわの氷にコーヒーパウダーを振りかけた香り高いかき氷。マスカルポーネとココアパウダーも口の中で溶け合います。 ほかにも「黒みつきな粉」や「宇治金時」などかき氷はどれもやさしい味わいで評判が高く、夏は行列ができるほど。平日の開店12時から15時くらいまでの時間に訪れれば入りやすいようです。ぜひ、一つひとつ手作りされた甘味のおいしさを楽しんでみてくださいね。
甘味処 甘寛
カンミドコロアマヒロ
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森田奈央 撮影:雪岡直樹
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