北欧と和の色づかいが調和したパッケージ

スライド式の箱に羊羹が一本入る。羊羹の包装にもかわいい工夫が

はっと目を引くスタイリッシュなデザインの箱。温かみのあるツートンカラーに誘われて開けてみると、銀色の包みの羊羹が現れます。こちらの羊羹のパッケージをデザインしたのは愛媛県出身で、フィンランドのマリメッコ社でテキスタイルデザイナーとして活躍した石本藤雄氏。故郷の愛媛を拠点に「Mustakivi（ムスタキビ）」というブランドをプロデュースし、器やファブリック、お菓子などを展開しています。羊羹は松山で創業150年以上の歴史を誇る「薄墨羊羹」が手がけており、厳選した素材で練り上げる羊羹は全国にファンを持つ逸品。愛媛が生んだ新旧のコラボレーションに期待が高まります。

透明感のあるみかん色が新鮮な老舗和菓子屋の羊羹

鮮やかなオレンジ色で器とのコーディネートを考えるのも楽しい

羊羹の包みにはカットしやすいようラインが入っているので、点線に沿って切ってみます。中は羊羹を切り分けたと思えない鮮やかなオレンジ色。ほのかにみかんが香り、口に入れると品のよい白餡と果汁の甘みが広がります。みかんの余韻を残して口の中で溶けていくような、なめらかな食感もポイント。熱い日本茶やほうじ茶を合わせても良いですが、さらりとした甘さで紅茶にもよく合いそう。羊羹を食べながらパッケージを眺めて、このあと何に使おうかと考えるのも楽しいひととき。北欧デザインが彩る和菓子の時間は、さまざまな喜びをもたらしてくれるはずです。