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2022.03.25
カメラを持って出かけたい。加賀越前エリアの美しい景色をめぐる旅
感動を写真で残したくなって、思わずシャッターを切ってしまうような風景に出会えるのが旅の醍醐味のひとつ。今回は、石川県と福井県の県境にある加賀越前の7市1町をめぐる旅で、カメラに収めたくなる景色や施設と、焼き物や温泉などの体験を合わせてご案内します。 その場所でしか出会えない情緒あふれる景色に心が揺さぶられる加賀越前へ訪れてみませんか。
【大野市】和の情緒が美しい風車棚「旧田村家」
福井県大野市にある旧田村家は、江戸時代後期の大野藩家老・田村又左衛門家の屋敷を当時の図面をもとに修復した建物。座敷や庭園も復元され、屋敷内には調度品も展示。武家の暮らしぶりがわかる施設として市の指定文化財にも指定されています。 例年、春から秋までの期間限定で設置される風車棚は色鮮やかで上品な美しさ。着物や浴衣で訪れたいフォトスポットとして話題を集めています。

2022(令和4)年の風車棚設置は、4月下旬〜11月上旬を予定しているそう
旧田村家
キュウタムラケ
【勝山市】苔むす境内の静けさ「平泉寺白山神社」

静かな美しさに包まれた拝殿
霊峰白山の、福井県側の登拝口に開かれた福井県勝山市に鎮座する平泉寺白山神社。約1300年前に開かれた白山信仰の拠点寺院の由来を持ちます。中世には広大な境内に数千もの坊院などが建ち並んでいたそうですが、戦国時代後半に全山が焼失。その後、神仏習合を経て現在は神社となっています。 境内のそこかしこには、一面に緑のじゅうたんのような苔が広がり、荘厳な雰囲気が漂います。平成元年から行われている大規模な発掘調査によって、以前の遺構の存在も徐々に明らかになりつつあるそう。歴史を肌で感じながら参拝してみませんか。

全国でも指折りの広大な遺構により、旧境内全域が国史跡に指定されている
平泉寺白山神社
ヘイセンジハクサンジンジャ
【あわら市】福井を代表する温泉街「あわら温泉」
福井県産の笏谷石やヒノキをふんだんに使った足湯は7時から23時まで無料で入場可能
福井県最北の街、あわら市にある「あわら温泉」。明治16年の開湯以来、関西の奥座敷として多くの湯治客を迎えてきました。 源泉が74本もあり、旅館ごとに温泉の泉質や効能が異なるので湯めぐりにも最適。気さくな雰囲気のなかで串揚げやお好み焼きなどを楽しめる屋台村「湯けむり横丁」や、温泉街の中心に位置する「芦湯(足湯)」にもぜひ立ち寄って。 雪深い冬も温泉で体を温めて、旅のあいだも元気に過ごしましょう。

えちぜん鉄道・あわら湯のまち駅すぐにある「湯けむり横丁」
あわら湯のまち広場
アワラユノマチヒロバ
【坂井市】日本海に浮かぶ島々を見渡す「雄島」

越前加賀海岸国定公園の一部である雄島
福井県坂井市にある雄島は、断崖絶壁で知られる東尋坊の沖合いに浮かぶ周囲約2キロメートルの小さな島で、地元では古来から“神の島”とあがめられています。海岸から朱塗りの橋で渡ることができ、島の石段を上った先には、海の安全を祈願する大湊神社が建てられています。 島を1周する約40分の散策路では、波の向こうの日本海の島々や、樹齢100年以上の大木など、自然豊かで神秘的な景観を楽しめます。
鳥居の間から東尋坊を眺めることができる
雄島
オシマ
【永平寺町】壮麗な天井画に見とれる「永平寺」

永平寺の境内では約150人の僧が修業を行なう。参拝客は坐禅や写経を体験することもできる
700年以上の歴史を持ち、曹洞宗の本山で福井県永平寺町にある「永平寺」。その境内にある「傘松閣(さんしょうかく)」は、156畳敷きの大広間の天井に施された絢爛な日本画がある“絵天井の間”で知られています。 昭和5年に、当時の著名な画家144名によって描かれた230枚の日本画は四季の花鳥風月が描かれたもの。そのうち、鯉、唐獅子、リスを描いた計5枚の絵を見つけて願掛けするとよいことがあるといういわれもあるので、ぜひ探してみて。

天井画は写真撮影も可能
永平寺
エイヘイジ
【加賀市】新緑から紅葉まで川床から鑑賞「鶴仙渓」

加賀温泉郷の愛称でも親しまれる石川県加賀市には、北陸古来3名湯が点在しています。その中で最も山深いところに位置する「山中温泉」で是非訪れたいのが、北陸随一の渓谷美で知られる「鶴仙渓」。遊歩道も整備され、上流にあるヒノキ造りの「こおろぎ橋」やアーチ型の石橋「黒谷橋」や武家屋敷など周囲には見どころも満載です。 毎年4月から11月までの期間限定で名物の「川床」が設置されます。木々の緑の鮮やかさや川の流れに目を奪われたり、葉っぱの音や水音に癒されたり、散策を五感で楽しみましょう。

こおろぎ橋 ©︎山中温泉観光協会
鶴仙渓
カクセンケイ
【小松市】九谷焼の彩りに魅せられて「CERABO KUTANI」

施設には製土工場も隣接する
繊細な絵付けが美しい九谷焼の“美”と“技”を体感できる石川県小松市の「CERABO KUTANI」は、2019年にオープンした九谷焼の複合型文化施設です。建築家・隈研吾氏が設計した館内では、“石文化”の可能性を探求。磁器土を製造する製土工場が施設内にて稼働し、展示コーナー、体験工房、ショップなど.、さまざまな角度から九谷焼を学べます。 足でペダルを踏んで動かす電動ろくろや手びねりのうつわ作り、“九谷五彩”と呼ばれる伝統の絵具を使った絵付けなど、コースが豊富な体験にもチャレンジしてみて。

イベントも定期的に開催されるので訪れる際はチェックしてみて
CERABO KUTANI
セラボクタニ
【白山市】山の女神を祀る清廉な空間「白山比咩神社」

白山の女神、白山比咩大神(しらやまひめのおおかみ)を祀る
石川県白山市に位置し、霊峰白山をご神体に祀る「白山比咩神社」は、2100年を超える長い歴史を持つ神社です。今から約1300年前に奈良時代の僧・泰澄(たいちょう)が白山を開山し、山岳信仰の拠点となりました。 あらゆる縁を結ぶとされるパワースポットとしても知られ、全国各地から参拝客がやってくる“加賀一ノ宮”。広い境内には、凛とたたずむ礼殿以外にも、枝を大きく広げた木々に囲まれた表参道や禊場があり、心も体も清めてくれます。ぜひ時間をとってゆっくり参拝してみて。

表参道を含め3つの参拝口がある広く緑豊かな境内
カニや銘酒も♪ 加賀越前エリアならではのグルメを楽しんで

ソースたっぷりが福井ならではの味わいのカツ丼
加賀越前エリアならではのグルメをチェックするのもお忘れなく。 福井県で主流の、玉子を絡めず濃厚なソースをまぶした揚げカツをのせたソースカツ丼、たっぷりの大根おろしと刻みネギをトッピングした越前そばや、日本海近郊ならではの冬の味覚・越前がにや加能ガニ、寒ブリなどの新鮮な魚介も旅の途中にぜひ味わって。 白山の水脈に由来する清らかな水と質の良い酒米から作られる日本酒も、名だたる銘柄が多いのが特徴です。料理に合わせて楽しみましょう。

冬の名物・ズワイガニのオスは福井県では「越前がに」、石川県では「加能ガニ」と呼ばれる(上:越前がに、下:加能ガニ)

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朝光洋理
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