190
2021.12.14
ぬくもりに癒やされる、岐阜の冬の温泉旅
岐阜県内には、5つの温泉地が集まる奥飛騨温泉郷や1000年の歴史を持つ下呂温泉など、古くから愛され続ける温泉が豊富です。自然豊かな景観を生かす露天風呂、古民家を改築した風情ある宿、のんびり散策できる温泉街など、冬ならではの楽しみが広がる温泉旅をご案内します。
【奥飛騨温泉郷】露天風呂が豊富な温泉地で喧騒を忘れる安らぎの旅を
川を眺める岩風呂など、奥飛騨ならではのロケーションが魅力
古い町並みが残る岐阜県高山市の北東部、北アルプスの麓に5つの温泉地が広がる「奥飛騨温泉郷」。自然豊かなロケーションを生かした露天風呂が豊富なことで知られています。氷点下になることも多い冬は、 一面に広がる銀世界が幻想的。秘湯気分をゆっくり味わうなら、古民家を改築した趣のある宿に泊まり、奥飛騨ならではのもてなしを体感するのがおすすめです。囲炉裏のそばでいただく飛騨牛や山菜料理、和とモダンが融合する客間、湯上り後にのんびり味わう温泉卵まで、非日常感が漂います。冬の寒さを忘れさせる、温泉と人のぬくもりを体感してください。
奥飛騨温泉郷観光協会
オクヒダオンセンゴウカンコウキョウカイ
風情ある古民家が並ぶ豊富な湯量を誇る隠れ里「福地温泉」
江戸時代の古民家を移築した、福地温泉「山里のいおり 草円」の大浴場「福の湯」。地下300mから組み上げる自家源泉を掛け流す
奥飛騨温泉郷の魅力的な温泉地を紹介していきます♪ まず一つ目は、全長約1.2kmの集落に宿が集まる静寂な温泉地「福地温泉」。平安時代に村上天皇が療養に訪れたことから「天皇泉」とも呼ばれています。湯上り後も冷めにくい温泉は「のくとまりの湯」と親しまれ、自家源泉を持つ宿も豊富。古民家を改築した心落ち着く空間や、個性豊かな露天風呂、囲炉裏料理を楽しめます。 12月下旬から3月下旬にかけては、「福地温泉」バス停付近で「青だるライトアップ」を開催。山奥にある青い氷柱「青だる」を温泉街に再現し、夜間はライトアップした姿を披露してくれます。
(左)「草円」の露天風呂(右上)囲炉裏でじっくり焼く川魚や、飛騨牛、山菜をいただく。昔ながらの釜戸炊きご飯が贅沢(右下)風呂上がりに「牧成舎」の牛乳やアイスをどうぞ /写真すべて「草円」
福地温泉
フクジオンセン
「福地温泉」の温泉街をのんびり散策して、足湯や朝市をのぞいて見ましょう
「舎湯」の利用は21時まで。窓の外の景色を見ながら、温かな温泉を楽しめる
福地温泉「舎湯(やどりゆ)」は築300年の古民家を改築した、全国でも珍しい屋内に足湯のある施設です。福地温泉に宿泊した方のみ利用ができるため、ゆったりと足湯を楽しめます。体が温まったら、囲炉裏を囲む広々とした休憩所でくつろいでくださいね。 また、温泉街の一角にある「福地温泉朝市」は、レトロなブリキの看板やおもちゃが並ぶ昭和時代を彷彿とさせる場所。山菜や山椒、調味料など特産品が充実しているので、お土産探しにもぴったりです。お土産の定番・飛騨地方の郷土料理「朴葉味噌」も購入できますよ♪
冬期8時半〜11時まで開催している「福地温泉朝市」。乾物や調味料のほかに骨董品なども多く並ぶ
福地温泉朝市
フクジオンセンアサイチ
岐阜県高山市奥飛騨温泉郷福地110
温泉郷最奥の神秘の地名峰が見守る露天風呂へ「新穂高温泉」
新穂高温泉「槍見舘」の露天風呂「槍見の湯」。晴れた日には槍ヶ岳の姿を眺められる
奥飛騨温泉郷の温泉地として、2つ目に紹介するのは「新穂高温泉」。温泉郷の最も奥に位置し、北アルプス登山口に近く、山から流れる川沿いに多くの宿が建ち並びます。山や川だけを望む豊かな景色を生かす、岩風呂などの絶景露天風呂が多いことで知られています。新穂高ロープウェイから眺める雪景色や、標高の高い場所にある共同浴場はここならでは。囲炉裏を囲んでいただく山菜や飛騨牛、地酒もぜひ堪能してください。 2月には、新穂高温泉内の中尾高原で「中尾かまくらまつり」が開催されます。夜には灯りに照らされたロマンチックな世界を楽しめますよ。
(左)古民家を移築した建物は風情豊か。冬は温泉水が暖房として使われ、外は氷点下でも室内は暖かい(右上)囲炉裏付きの客間もある(右下)63度の源泉で温めた温泉卵を販売/写真すべて「槍見舘」
新穂高温泉
シンホタカオンセン
奥飛騨温泉郷のお湯めぐり
江戸時代には参勤交代の湯治場として、多くの大名が利用したといわれる平湯温泉をはじめ、奥飛騨温泉郷には現在100を超える源泉があります。温泉地や施設ごとに異なる泉質、温度、色を楽しめるのも魅力の一つ。日帰り湯のある施設も多く、14の加盟施設の中から2〜3ヶ所を選んで入浴できる手形「奥飛騨湯けむり達人」を使ってお得にめぐるのがおすすめです。
平湯温泉「ひらゆの森」
先に紹介した「福地温泉」、「新穂高温泉」のほかにも、奥飛騨温泉郷には素敵な温泉地があります。 まず「平湯温泉」は、武田信玄の軍が疲れを癒したといわれ、源泉や湧出量が豊富で泉質が多彩。大きなバスターミナルがある奥飛騨温泉郷の玄関口にあり、公共の湯や足湯、旅館が充実しています。2月15日〜25日には、平湯大滝結氷まつりが行われますよ。
平湯温泉
新平湯温泉「郷夢の宿 山ぼうし」
次に紹介する「新平湯温泉」は、奥飛騨温泉郷の中心に位置し、数か所の温泉街が集まったエリア。奥飛騨らしい古民家調の旅館からモダンなホテル、民宿までバラエティ豊かな宿が集まります。お気に入りの宿を探してくださいね。 12月下旬〜2月28日に開催される「タルマかねこおりライトアップ」は、氷のオブジェや数万個のLEDが織りなす光のトンネルが見ものです。
新平湯温泉
シンヒラユオンセン
栃尾温泉「荒神の湯」
最後は「栃尾温泉」。かつて栃の木がたくさんあったことから、この名前がついたと言われています。河原に造られた公共露天風呂「荒神の湯」をシンボルに、周辺に素朴な雰囲気の民宿が点在しています。12月下旬〜2月28日までは、「洞谷雪桜ライトアップ」が行われ、雪と光が生み出す桜のような景色を楽しめます。
栃尾温泉
トチオオンセン
温泉街で巡り会った魅力的な景色やカフェ
(左)夜は合掌造りがライトアップされる「平湯民俗館」(右上)源泉に近く、豊富な湯量と高い湯温が体を芯から温める「平湯の湯」(右下)「平湯神社」には、戦国時代に武将たちを温泉へ導いた、伝説の白猿が祀られている
奥飛騨温泉郷の各温泉地には、共同浴場や足湯スポットなど、立ち寄るのにぴったりな場所が点在します。玄関口の平湯温泉には、徒歩圏内に平湯民俗館・平湯の湯、平湯神社が集まり、歩いてめぐるのも楽しいですよ。冬は雪景色との共演が楽しめるほか、近くの平湯大滝で2月に開催される結氷まつりもおすすめです。
(左)民家の古い梁や天井を見せた、山小屋風の内装(右下)「スパイスアップルケーキ」「コーヒー」各450円
薪ストーブのある店内に飛騨の家具が並び、ジャズをBGMにくつろげる山小屋風のカフェバー「食堂カフェよつば」にもぜひ立ち寄って。地元の水で淹れるコーヒーや、奥飛騨山椒を使ったケーキ、スパイスカレーなどを味わえるほか、夜はワインやカクテルに合うおつまみが豊富に揃います。飛騨牛や郷土料理の鶏ちゃんを使う料理も多く、地元の味を気軽に味わえます。
食堂カフェ よつば
ショクドウカフェヨツバ
【下呂温泉】心と肌を潤す日本三名泉のひとつで、情緒ある街をそぞろ歩き
岐阜県の中で特に古い歴史を持つ下呂温泉は、兵庫県の有馬温泉、群馬県の草津温泉と並ぶ日本三名泉のひとつ。1000年前から利用され、ツルツルすべすべの肌触りをもたらすアルカリ性単純温泉が「美人の湯」として親しまれています。寒さが増す冬は、大人の隠れ宿で露天風呂や貸切風呂に浸かり、落ち着いた客室で贅沢に過ごすのがぴったり。JR下呂駅から徒歩20分圏内に宿や食べ歩き店が集まり、のんびり散策できます。
下呂温泉の高台、喧騒から離れた全19室の宿「こころをなでる静寂 みやこ」。貸切風呂では、なめらかな湯をひとり占めできる。
下呂温泉
ゲロオンセン
「下呂温泉」湯の街通りを食べ歩きさんぽ
「三種盛り」900円。地酒や地ビールも豊富で、下呂麦酒の生ビールが好評。
「下呂温泉」の温泉街中心地、湯の街通りにある飛騨牛あぶり寿司専門店「湯島庵」。築50年の旧家を改装した店舗で、カウンターごしに握りたての寿司を購入できます。こちらでぜひ味わいたいのが、飛騨牛霜降り、飛騨牛赤身、飛騨納豆喰豚豚バラの3種の握りがセットになった「三種盛り」。下呂唯一の飛騨牛専門店が母体とあって、A5・A4ランクの飛騨牛が贅沢に調理され、とろける食感に魅了されます。
湯島庵
ユシマアン
(左)焼きたて煎餅は10枚500円(右上)栃の実モンブラン1000円。
下呂中心街から少し離れた「下呂温泉合掌村」隣にある煎餅店「千寿堂 本店」。地元で冬場の救護食として愛された栃の実を、丁寧にアク抜きして生地に練り込み、小判形に焼きあげる「とちの実せんべい」を焼き続ける老舗です。工房付きの本店では焼きたてのせんべいを販売していますよ。 ゆっくりしたい方は店内でスイーツやコーヒーを味わいましょう。とちの実せんべい入りモンブランクリームの中にシフォンケーキやアイス入った「栃の実モンブラン」がおすすめです♪
千寿堂 本店
センジュドウホンテン
【終了しています】抽選で5名様に「飛騨さしこセット」をプレゼント♪
アンケートにお答えいただいた方の中から抽選で5名様に「飛騨さしこセット」をプレゼントいたします。みなさまのご応募をお待ちしております♪ 賞品名:飛騨さしこセット(ふきん・鍋つかみ) 応募期間:~2月28日(月)まで ※終了しています。 賞品の発送:3月上旬 ※終了しています。 ※賞品の色は選べません ※当選者の発表は、賞品の発送をもって代えさせていただきます。
応募はこちら
※掲載の内容は、記事公開時点のものです。変更される場合がありますのでご利用の際は事前にご確認ください。
※画像・文章の無断転載、改変などはご遠慮ください。
和田知子 撮影:清水ちえみ
ぎふの旅ガイド
岐阜の旬な観光スポットやイベントを知るには岐阜県観光公式HP「ぎふの旅ガイド」をチェック。風情ある街並み、温泉、桜・紅葉の名所、すべて探せます。
ごはん
の人気記事
の人気記事